ベースグレードはお手頃価格だが、装備面を考えると選択肢から外れるケースがほとんど。とはいえ、ベースグレードをあえて選びたいクルマが実はかなりあるのだ。そこで、マニア心をくすぐる買いのクルマたちを一挙に紹介!
文/渡辺陽一郎、写真/スズキ、TOYOTA、スバル、HONDA、MAZDA
スッピンのジムニーたまらんのよ!! クルマ好きに刺さる買いのベースグレード5選
■ベースグレードの悲しい真実とは?
ベースグレードはさまざまなクルマに用意されている。営業車などに使う法人向け、あるいはレンタカーなどのニーズにも対応している
一般的にベースグレードは、売れ筋になる買い得グレードから、装備を取り去った仕様になる。営業車などに使う法人向け、あるいはレンタカーなどのニーズに応じたグレードもあり、装備が多く省かれる割に価格はあまり下がらない。従って買い得とはいえないグレードが多い。
またベースグレードには、悲しい事実も隠されている。ある商品企画担当者は次のように述べた。「価格が一番安いグレードは、売れなくても構わない。一番安いグレードは買いたくない、と考えるお客様のために存在するからだ」。
つまりベースグレードは、「自分が選ぶのは一番下のグレードではない。まだ下がある」と顧客に思わせる役割も担っている。悲しい話ではないだろうか。
しかしそのいっぽうで、数は少ないが「ベースグレードこそ良いクルマ」もある。一見すると安さがメリットに思えるが、ちょっとマニアックな魅力も秘めている。そのようなベースグレードを取り上げてみたい。
■悪路走行に徹底したカッコよさ! スズキジムニーXG(155万5400円/5速MT)
スズキジムニーXG(全長3395×全幅1475×全高1725m/5速MT/車体価格:155万5400円)
ジムニーは軽自動車サイズの悪路向けSUVだ。一般的には最上級のXCが人気だが、マニアックなユーザーはXGを選ぶ。
XGが注目される理由は、悪路の走破に適した内容に仕上げたからだ。ホイールはスチール製で、外装パーツも光沢を抑えたシンプルな仕様だから、悪路でキズが付いても気にならない。
むしろ適度に使い込まれている方が、悪路の走りを意識させてカッコイイ。ツール感覚で使えることがXGの魅力だ。
その点で最上級のXCは、アルミホイールやカラードドアミラーを標準装着するから、悪路に乗り入れるとキズが目立ちやすい。悪路を走るジムニー本来の使い方をするユーザーには、シンプルなXGが最適だ。
■速さよりも操る楽しさを持つマツダロードスターS(268万9500円/6速MT)
マツダロードスターS(全長3915×全幅1735×全高1235mm/6速MT/車体価格:268万9500円)
ロードスターのソフトトップは、直列4気筒1.5Lエンジンを搭載する。エンジンの排気量を敢えて小さく抑えることで、パワーを出し切って走る楽しさを追求した。
この運転感覚は、1989年に発売された初代ロードスターに通じるところがある。初代モデルの1.6Lエンジンも、パワフルとはいえず、相応に速く走らせるには5速MTを駆使する必要があったからだ。
そして現行ロードスターのベースグレードとなるSでは、6速MT仕様にもリヤスタビライザーやトンネルブレースバーが装着されず、さほど高くない速度域でも後輪の横滑りが緩やかに始まる。この挙動変化は初代ロードスターに似た印象だ。
つまりロードスターSは、速さよりも操る楽しさを求めるユーザーにとって、最適な運転感覚を備えている。
■日本の道路環境にピッタリ! トヨタスープラSZ(499万5000円/8速AT)
トヨタスープラSZ(全長4380×全幅1865×全高1295mm/8速AT/車体価格:499万5000円)
スープラSZの直列4気筒2Lターボエンジンは、最高出力が197馬力(4500回転)、最大トルクは32.7kg-m(1450~4200回転)で、スープラとしては動力性能が控え目だ。日本の道路環境でも、エンジンパワーを相応に引き出した走りを楽しめる。
また17インチタイヤは、上級グレードの18インチや19インチに比べて空気充填量が多く感じられ、乗り心地が適度に柔軟だ。
17インチタイヤは、速度を高めてカーブを曲がる時に、18/19インチに比べてタイヤのヨジレも意識させる。この運転感覚は、1993年に登場した4代目スープラを思い出させる。
ボディスタイルとタイヤの視覚的なバランスも優れている。スープラは、全長が4380mmの割に、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2470mmと短い。
軽自動車のホンダN-BOXの2520mmを下まわる。この短いホイールベースと長いオーバーハングの組み合わせにより、現行スープラの外観は、クラシックな雰囲気に仕上がった。
そしてサイドウォールの広い17インチタイヤは、クラシックなスープラの外観にピッタリだ。昭和のクルマ好きなら、この良さが分かるだろう。
■走りの楽しさ&オプションも充実! スバルインプレッサST(229万9000円/CVT)
スバルインプレッサST(全長4475×全幅1780×全高1450mm/CVT/車体価格:229万9000円)
インプレッサでは、マイルドハイブリッドのe-BOXERを搭載するST-GやST-Hが売れ筋になるが、ベースになるSTも魅力的なグレードだ。e-BOXERを搭載しない代わりに、2WDの車両重量は1380kgに収まり、ST-Gに比べて150kg軽い。
そのためにSTは運転感覚が軽快で、峠道などでは車両の向きを変えやすい。エンジン排気量は2Lだから、実用回転域の駆動力にも余裕があり、走りの楽しさも味わえる。
そしてSTは、ベースグレードでありながら、アイサイトコアテクノロジー、LEDヘッドランプ、アルミホイールなどを標準装着する。
オプションも充実しており、11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォテイメントシステムなども装着できる。最も価格の安いグレードながら、ニーズに応じて装備を上級化することが可能だ。
■本命グレードこそベースグレードだ! ホンダステップワゴン1.5エアー(305万3600円/CVT)
ホンダステップワゴン1.5エアー(全長4800×全幅1750×全高1840mm/CVT/車体価格:305万3600円)
ミニバンには、大型のメッキグリルを装着するなど、外観の存在感を強めた車種が多い。その点で現行ステップワゴンは、フロントマスクなどの外観を穏やかな印象に仕上げた。
内装も同様で、インパネの上面をスッキリと平らに仕上げるなど、乗員の視界や開放感を重視した。豪華さの演出は控え目で、リラックスできる雰囲気がある。
このステップワゴンのコンセプトに沿っているグレードは、上級のスパーダではなく、装飾を抑えたエアーだ。つまりステップワゴンでは、ベースグレードこそが本命になる。
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