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スーパーカーに実用性をプラスすると? マクラーレン GT試乗記

マクラーレンには美点がたくさんある。なかでも私が気に入っているのは、乗り心地のよさだ。600psごえのハイパー スポーツカーでありながら、どうして、あんなに素晴らしい乗り心地を実現するのか……最新のマクラーレン「GT」の乗り心地の良さにも感心した。

【主要諸元】全長×全幅×全高:4683×2095×1213mm、ホイールベース2675mm、車両重量1466kg、乗車定員2名、エンジン3994ccV型8気筒DOHCターボ(620ps/7500rpm、630Nm/5500~6500rpm)、トランスミッション7AT、駆動方式RWD、タイヤサイズ フロント255/35R20、リア295/30R21、価格2645万円(OP含まず)。車名のGTは、“グランドツアラー”の略である。サーキットよりも長距離旅行に使えるスポーツカー、という意味で使われる場合が多い。あるいは、かなりスポーティな味付けをしたクーペ、と、考えられている。

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2019年夏に日本でも販売開始されたGTは、前者だ。あきらかにスポーツカーである。スポーツカーにとって重要な”カッコよさ”という条件を満たしているうえ、ミドシップのふたり人乗りである。

ドアはディヒドラルタイプ。試乗車の15本スポークのアルミホイールは51万円のオプション。エクステリアは、リアに搭載されたV型8気筒エンジン用の巨大な箱型のエアインテークが目をひく。いかにもパワーがありそうだ。車高は1213mmとかなり低い。ドアも前ヒンジではねあがるディヒドラルドアを採用。どうみても、ピュアなスポーツカーだ。

最高出力は620psなので、マクラーレンのほかのモデルふうにいうと“620”である(マクラーレンは最高出力を車名にするケースが多い)。既存の「570」や「600」、「720」といったラインナップのニッチ(すきま)に入る存在だ。しかしマクラーレンはこのクルマに数字でなくGTという名称を与えた。

上質なレザーをたっぷり使ったインテリアは快適装備も豊富。リアのラゲッジルーム容量は420リッター。形状にもよるがゴルフバッグも格納出来るという。テールゲートは電動開閉式。フロントのラゲッジルーム容量は150リッター。これまでもマクラーレンには、「570GT」というロング・ツーリングを想定し、開発されたモデルがあった。しかし、今回登場したGTは、570GTとは大きく異なる。よりロング・ツーリングに適したモデルなのだ。

GTは、570GTより排気量の大きい3994ccのV型8気筒エンジンを搭載している。ツインターボチャージャーを得て、620ps(456kW)の最高出力と、630Nmの最大トルクを発揮する。

最高速度は326km/hに達する。ドライブモードの切り替えスウィッチやギアのセレクタースウィッチは、センターコンソールにある。数値でいうと、570psの570GTより上だ。スポーツシリーズの「600LT」が搭載する3799ccのV型8気筒エンジンの600ps(441kW)と620Nmさえ上まわっているのだ。それでいて、リアのラゲッジ・ルームは570GTの150リッターに対し420リッターもある。「ゴルフバッグもスキーを積めます」と、マクラーレンは述べる。

パッケージング重視の設計ゆえに、マクラーレンは、従来からの「スポーツシリーズ」「スーパーシリーズ」「アルティメットシリーズ」にくわえて、「GT」という4つめの新しいカテゴリーを、このモデルのために新設したほどなのだ。

バランスのとれたマシン車重は1.5トンに抑えられているので、GTの出足は速い。最大トルクは5500rpmで発生するが、1500rpmあたりから有効なトルクがもりもりと湧き出る。

ステアリング・コラムに備わるパドルを使い、マニュアルシフトで上の回転域までまわそうと思っても、市街地の場合、1速でも4000rpmがいいところ。先行車に追突しそうになるほどの速さだ。

ステアリング・ホイールはパドルシフト付き。メーターはデジタル。日本語表示もある。従来のマクラーレンモデルとおなじく、GTにもドライブモード・セレクターが備わっている。市街地と山岳路では「スポーツ」モードがいい。すばらしく軽快な身のこなしを体感出来る。しかも、乗り心地は硬すぎず柔らかすぎず絶妙だ。エクステリアを見た多くの人はきっと、ハードな乗り心地を想像するかもしれないが、その心配は無用である。

そういえば720Sでも乗り心地の絶妙さに感動したのを思い出した。道が荒れていても、サスペンションは細かく動き、路面の凹凸をきれいに吸収し、ドライバーにきついショックを伝えない。この美点はGTも有する。

静止状態から100km/hまでに要する時間は3.2秒。7インチのインフォテインメント・ディスプレイは標準。GTの乗り心地は、720Sよりさらに快適である。高速道路ではステアリング・ホイールに軽く手を添えているだけで、車体は矢のように進む。ドライバーは、スポーティ・セダンに乗っている程度の突き上げしか感じないから、驚くほど“楽チン”なのだ。

マクラーレンはGTをして「バランスのとれたマシン」と、うたう。まさにその言葉のとおりで、操縦性や快適性、実用性のバランスに優れる。

カシミア仕様のインテリアも!「モノセルII-T」と呼ぶカーボンファイバー製のバスタブ型シャシーによって、サイドシルをそれほど太くしなくてもボディ強度は充分に保っているという。

ドアを開けても、フロアが大きくえぐれているので、タイトなスカートを履いた女性でも乗り降りは楽だろう。

ヘッドレスト一体型のシートは電動調整式。室内用アンビエントライトは、複数色から選べる。インパネ下部に備わるGTをしめすプレート。Bowers&Wilkinsのサウンド・システム付き。任意で光の透過率を変更出来る特殊なガラスルーフは、101万9000円のオプション。室内に乗り込むと、マクラーレンの造型美が堪能できる。インテリアの趣味のよさも、マクラーレンの美点。

ダッシュボード中央にある縦長のインフォテインメント用モニター(7インチ)が目立つ。ほかのマクラーレン・モデルにも搭載されており、使い勝手はそれほど悪くない。

上質なレザーをたっぷり使ったシートは電動調整式。オプションでカシミアを使ったシート地も選べるという。富裕層に多い菜食主義者にとってレザーは野蛮なイメージだから、カシミアに共感する向きも少なくないはず。

マクラーレンの世界観は、フェラーリやランボルギーニといったイタリア製スーパーカーと異なるし、メルセデスAMGやBMW Mといったドイツ製ハイパフォーマンス・カーとも異なる。インテリアにカシミアを使うなど、その個性は唯一無二だ。イタリアやドイツのスーパーカーに乗ってきた“玄人”こそ、1度マクラーレンにトライしてほしい。新しい世界が見えるはずだ。

文・小川フミオ 写真・Eric Micotto

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