スズキの人気軽自動車「スペーシア」がフルモデルチェンジ。スーパーハイト軽の強みである使い勝手はもちろん、走りに関しても新型を名乗るにふさわしい性能が与えられていたのだ。
最高にカッコいい移動式ワンルーム! トヨタ ハイラックスがベースのキャンパー
●文:川島 茂夫 ●写真:奥隅圭之
より使いやすく、同乗者が寛げるキャビンに進化
前身となるパレット(初代)から数える四世代目となる新型スペーシア。高い全高を活かした広いキャビン空間や、両側スライドドアがもたらす優れた利便性など、従来からのスーパーハイト軽の強みはしっかりと継承しながらも、より扱いやすさを目指し、細かな部分が煮詰められていることが特徴だ。
その進化の要点のひとつは、キャビン機能の向上だ。
具体例として分かりやすいのが、後席シートにマルチユースフラップを採用したことが挙げられる。乗員の足元を持ち上げることで居心地の良さを追加する機能だが、ファーストクラスの座り心地とまではならないまでも、オットマンの寛ぎが得られ、さらに座面に荷物を載せたときには荷物が前方に投げ出されないように固定枠としても使える。インパネやポケッテリアにしても、小物がスムーズに収納できたり、置きやすくなるレイアウトになっているなど、ユーザーがドライブ中に便利を感じるチョイ工夫が多い。
―― 頑丈かつ大容量のコンテナをモチーフとしたイメージを採用。スペーシアは「心地よさ」と「ワクワク感」を意識したデザインが与えられている。
―― パッケージングは、従来モデル同様に広く使いやすい快適な空間を追求。インパネ中央部には大型ディスプレイが採用されるなど、車載IT機能も強化されている。
―― 広々としたキャビン空間は新型でも健在。特に後席の余裕は1つ上のコンパクトクラスも凌駕している。
―― リヤシートに足元まわりの角度を調整できるマルチユースフラップを初採用するなど、後席居住性のさらなる向上が図られていることも特徴。
運転支援機能の強化に加え、燃費性能の向上も実感
いい意味で実用さに磨きをかけたキャラは、走りでも同様だ。例えば燃費の向上。アップダウンが連続する山岳路で行った試乗撮影とは別の日に、遠方へのアシとして高速走行中心に700kmほど走ったのだが、どちらも試乗したNA仕様車の車載燃費計は22km/L前後を示していた。これはカタログ燃費に近い数値で、重心が高く車両重量も重いスーパーハイト軽としては相当に優秀だ。
パワーユニットの力感に関しては、新型は車両価格の上昇を軽減するためにマイルドハイブリッド用バッテリーの容量を半減したことで、従来型に比べるとアクセル踏み増し時の加速の立ち上がりや余力感は若干低下気味で、さらに低中速域でのNA車とターボ車の力強さの差も多少拡大している。
―― 標準仕様のスペーシアはNAエンジン(49PS/5.9kg・m)+モーター(1.9kW/40Nm)のマイルドハイブリッドのみのラインナップ。街中が中心ならば十分な性能だ。
だが、上級クラス並みの運転支援機能の充実ぶりを考えれば、その収支は上々に思える。実用生活の道具車としてのコスパ良さは、新型の方が明らかに秀でている。高速走行が多い向きにはターボ車をオススメするが、NA車でも十分と思わせるバランスの良い性能を感じることができる。
スーパーハイト軽の泣き所になりがちなフットワークに関しても、従来型は低中速域での乗り心地を意識したセッティングだったが、新型は勾配やカーブがきつい山岳路でも滑らかな操縦特性を示し、切り返しなどでのロール挙動の揺れ返しも少なくなっている。乗り応えを求める向きには物足りないかもしれないが、同乗者にとっては負担が少ないハンドリング性能には好感を覚える。
これまで四代続いたモデルだけに、歴代モデルを乗り継いでいる常連ユーザーも多いだろうが、新型はそんなユーザーが安心して乗り換えられて、時代に則したアップデートも実感できることが美点。生活を楽しくしてくれる身近な道具として、十分すぎる性能を持っていることを確認できたのだ。
―― ターボ車はスペーシアカスタムのみに設定。ターボエンジン(64PS/10.0kg・m)+モーター(2.3kW/50Nm)のマイルドハイブリッドは1ランク上の動力性能を発揮。
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