レクサスが“都会派コンパクトクロスオーバー”と位置付ける新型「UX」を、11月27日に発売しました。
今までレクサスになじみの薄かった1980年代から2000年代初頭生まれの「ミレニアル世代」までも含めた若者や、女性、ダウンサイザーなど、幅広いターゲットに向けたモデルで、レクサスへの間口を広げる尖兵としての役割も担っての登場です。
エクステリアはクリスプな面の折り返しや黒い樹脂アーチモールなど、NXとの類似性を感じさせるもの。そのNX比で車幅は5mm違うだけで、全長を145mm切り詰めて、全高を105mm低めたUXは、SUVの力強さとハッチバックのスポーティさを盛り込んだ「新ジャンルのクロスオーバー」と、レクサスでは位置付けているそうです。
リアには特徴的な左右一体式のリアコンビネーションランプを採用。両端をつまみ上げたフィンのような3次元形状になっていて、翼形状の上面にエアが流れて実際に空力的な効果を発揮するとか。
インテリアは低重心なGA-Cプラットフォームの採用により、ドライビングポジションが低められていますが、背の低い女性でもポジションが合わせられるように、調整幅を広く取っているそうです。
ポジションについてはUXの女性チーフエンジニアの加古慈(かこ ちか)氏のこだわりが強く反映されていて、前後に長いセンターアームレストなど、体格を問わず使いやすい空間が追及されています。
編集が興味を持ったのは、アームレストの先端に配置されたオーディオスイッチ。アームレストに肘を置いて手を伸ばすと、平べったいマウスのようなスイッチを自然と左手で握るかたちとなり、それぞれの指先に音量やチューナーなど各機能スイッチが配置されているので、使い始めてすぐにブラインドタッチができそうです。
搭載されるパワートレーンは2種類で、UX200グレードが2.0L直列4気筒直噴エンジンに発進用のギアを追加したDirect Shift-CVTの組み合わせとなり、UX250hグレードが同じく2.0L直列4気筒直噴エンジンと組み合わせた新開発のハイブリッドシステムとなります。
それぞれのグレードには装備を充実させた「Version C」、スポーティな「F SPORT」、ラグジュアリーな「Version L」を設定。駆動方式はFFとAWDですが、AWDはハイブリッドのみで、オンデマンドの電気式「E-Four」となります。
予防安全システムは、昼間の自転車や夜間の歩行者も検知可能になったプリクラッシュセーフティや、車線維持支援機能などにも対応した「Lexus Safety System +」を採用しています。
そんなUXの価格は390万円~535万円と、レクサスとしてはCTに次いでアンダー400万円からのスタートとなります。今年のレクサスは販売好調で、2018年1月から10月の世界販売台数は前年同期比6%増の約56万台、日本国内においては35%増の約4万6900台と、過去最高の数字を更新しているそうです。
UXの投入でさらにその勢いを加速させたいところでしょうが、すでにUXの先行予約は月販計画の6倍を超える約5500台と上々の出だし。デビュー前からすでに売れっ子だったUXですが、今後レクサスの間口を広げて、未来の顧客層を開拓できるかどうか、UXのお手並み拝見といったところでしょうか。
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