現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ロータス・エリーゼのレストモッド 電動・最強のGクラス 英編集部の2024年に「1番好き」な1台!(2)

ここから本文です

ロータス・エリーゼのレストモッド 電動・最強のGクラス 英編集部の2024年に「1番好き」な1台!(2)

掲載 7
ロータス・エリーゼのレストモッド 電動・最強のGクラス 英編集部の2024年に「1番好き」な1台!(2)

アナログ・オートモーティブ・スーパースポーツ

リチャード・レーン(Richard Lane)

【画像】英編集部の「1番好き」 エリーゼのレストモッド 電動・最強のGクラス HVのアルトゥーラ 全107枚

実際にステアリングホイールを握るまで、アナログ・オートモーティブ・スーパースポーツには懐疑的だった。ベースとなったロータス・エリーゼ S1は、多少の慣れは必要ながら、そもそも高次元なミドシップ・スポーツカーだから。

それをベースに、同社は10万ポンド(約1950万円)ものコストを投じ、レストモッドしている。過剰に手が加えられたのではないかと、勘違いしていたからだ。ところが、筆者の読みは完全に間違っていた。

オリジナルのエリーゼ S1は、良好な状態なら公道で格別の体験を与えてくれる。それを超えたとはいえないだろう。だが、近所へサーキットがある環境なら、スーパースポーツで最高の時間を過ごせるはず。

驚くほどダイレクトで生々しいが、全開で周回を重ねても疲労感は最小限。チューニングされたローバーのKシリーズ・ユニットは、7250rpmで213psを絞り出す。アナログ・オートモーティブの仕事は、高く評価できる。

スペックシート上では、その魅力を理解しにくい。しかし実際に走らせてみれば、脳裏に刻まれる経験となる。

メルセデス・ベンツ G 580 EQテクノロジー

マレー・スカリオン(Murray Scullion)

メルセデス・ベンツのGクラスが電動になることを、悲観的に捉える読者もいらっしゃるだろう。それでもG 580 EQテクノロジーは、そもそも向かうところ敵なしといえたオフローダーの、史上最強バージョンといっていい。

最高出力は587ps、最大トルクは118.5kg-m。この動力性能は、V8ツインターボエンジンを積む、AMG G 63と殆ど変わらない。

車重は約3tで、電費は3.2km/kWhを超えれば良い程度。合理的な存在とは表現しにくいが、運転してみれば抜群に面白い。オフロードでの走破性は、G 63を凌駕。戦車のように、その場でくるりと360度ターンを披露することもできる。

きついヘアピンでは、内側のタイヤへブレーキをかけることで、ラリーマシンのハンドブレーキ・ターンさながらな方向転換も可能。深夜のショッピングセンターの駐車場で、こっそり試したくなる気持ちも理解できる。

BMW i5 M60ツーリング

ウィル・リメル(Will Rimell)

2024年の1番好きなクルマが、車重2.5tの電動ワゴンになるとは、年始には想像していなかった。しかし、BMW i5 M60ツーリングは自分へ鮮烈な印象を残した。バッテリーEVへ懐疑的なBMWファンの気持ちを、変えられる力があるように思う。

航続距離は、現実的に450kmを超える。グレートブリテン島を、東から西へ横断するのにも充分。一般道での走りは好印象で、操縦性も素晴らしい。直列6気筒エンジンのモデルと遜色ない安心感や安定性で、大パワーを活かした豪快な加速も披露してくれる。

車内は広く、家族5名での移動は余裕。長距離旅行の荷物も、問題なく積める。M60ツーリングの英国価格は、約11万1000ポンド(2165万円)とお高いが、それを納得させる高級感も与えられている。

マクラーレン・アルトゥーラ

マット・ソーンダース(Matt Saunders)

間もなくお伝えする、2024年の英国ドライバーズカー選手権(BBDC)にも、優勝候補としてノミネートしているが、マクラーレン・アルトゥーラは筆者を完全に魅了した。しなやかで直感的。豊かなフィーリングを伝えつつ、終始安定している。

ミドシップでパワフルで、サーキットを高速に周回できるだけではない。極めて乗りやすく、公道での落ち着きも抜群。出色のマナーを生み出した、マクラーレンの技術者へ賛辞を送りたい。

当初予定されていた2022年から発売は大幅に遅れたが、同社は強い信念と忍耐を持って高次元に完成させた。過去に試乗したプロトタイプから、インタークーラーは再設計されている。それ以外の技術的な課題も、1つひとつ克服されたようだ。

すべてが解決済みだと信じたい。マクラーレン最高の量産車だと感じているから。

MGサイバースター

クリス・カルマー(Kris Culmer)

近年までのMGを、少し残念に見ていたのは筆者だけではないだろう。他メーカーを真似たような、安っぽいモデルばかりラインナップされてきたから。

親会社のSAICモーターは、MGのブランド哲学に惹かれたわけではないようだった。欧州市場で認知度の高いブランド名を、欲していただけのように感じていた。スポーツカーを生み出すことなく、約10年が過ぎたのだから。

また、従来のクルマ好きの気持ちを一瞬で奪い取るような体験を、バッテリーEVは当面提供できないだろうとも考えていた。しかしMGサイバースターは、そんな考えを吹き飛ばすのに充分だった。

スコットランドで試乗した電動のロードスターは、運転が本当に楽しく思えた。豪快にノイズを撒き散らすメルセデスAMG CLEと同じくらい、夢中になれたといっていい。マニュアルの、マツダMX-5(ロードスター)を超えてはいないけれど。

このベビー・スーパーカーが、MGへ追加されたことが非常にうれしい。それを実現させた、SAICモーターの心象も大きく改められた。

この続きは、英編集部の2024年に「1番好き」な1台!(3)にて。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

進化したトヨタGRヤリス 6気筒のポルシェ718ケイマン 英編集部の2024年に「1番好き」な1台!(1)
進化したトヨタGRヤリス 6気筒のポルシェ718ケイマン 英編集部の2024年に「1番好き」な1台!(1)
AUTOCAR JAPAN
公道で満ちるポルシェ911 S/T サーキットで光るアイオニック5 N 英編集部の2024年に「1番好き」な1台!(3)
公道で満ちるポルシェ911 S/T サーキットで光るアイオニック5 N 英編集部の2024年に「1番好き」な1台!(3)
AUTOCAR JAPAN
1960年代のスポーツカー性能テスト 辛口の英国人が選んだ「最高の1台」とは? 歴史アーカイブ
1960年代のスポーツカー性能テスト 辛口の英国人が選んだ「最高の1台」とは? 歴史アーカイブ
AUTOCAR JAPAN
EVでも楽しいアイオニック5 N 全地形対応型のノマド 2 BBDC 2024(2) 公道ステージ
EVでも楽しいアイオニック5 N 全地形対応型のノマド 2 BBDC 2024(2) 公道ステージ
AUTOCAR JAPAN
スパイダーからワンボックスまで! フィアット850 シリーズ(1) リアエンジンなイタリアの大衆車
スパイダーからワンボックスまで! フィアット850 シリーズ(1) リアエンジンなイタリアの大衆車
AUTOCAR JAPAN
「訳あり」だけど中古で安く買える高性能車 10選 マニアックなモダンクラシック
「訳あり」だけど中古で安く買える高性能車 10選 マニアックなモダンクラシック
AUTOCAR JAPAN
フェラーリと共に生きてきた21世紀【新米編集長コラム#13】
フェラーリと共に生きてきた21世紀【新米編集長コラム#13】
AUTOCAR JAPAN
GRヤリスにエメヤ、アルトゥーラまで BBDC 2024(1) 1年を代表する「最高の1台」を選ぶ3日間!
GRヤリスにエメヤ、アルトゥーラまで BBDC 2024(1) 1年を代表する「最高の1台」を選ぶ3日間!
AUTOCAR JAPAN
大富豪が望んだ「ショートテール」 ベントレー・コンチネンタル S2(1) 長すぎる全長に疑問?
大富豪が望んだ「ショートテール」 ベントレー・コンチネンタル S2(1) 長すぎる全長に疑問?
AUTOCAR JAPAN
生産終了のXF 鮮烈な美のアタランタ 強豪を制したカローラ 2024年に心へ沁みた記事3選(中嶋編)
生産終了のXF 鮮烈な美のアタランタ 強豪を制したカローラ 2024年に心へ沁みた記事3選(中嶋編)
AUTOCAR JAPAN
こういうのが好きなんでしょ? 大排気量V8を載せた70年代のアメ車 英国記者の視点
こういうのが好きなんでしょ? 大排気量V8を載せた70年代のアメ車 英国記者の視点
AUTOCAR JAPAN
新生ジャガーは“過去”も大切にする──Eタイプ・リボーン試乗記
新生ジャガーは“過去”も大切にする──Eタイプ・リボーン試乗記
GQ JAPAN
イタリア車との「甘い生活」 フィアット850 シリーズ(2) 積極的に回したいティーポ100
イタリア車との「甘い生活」 フィアット850 シリーズ(2) 積極的に回したいティーポ100
AUTOCAR JAPAN
極上エクスプレス・アウディ 新型 S6 e-トロン・スポーツバックへ試乗 見事に調教された「野獣」
極上エクスプレス・アウディ 新型 S6 e-トロン・スポーツバックへ試乗 見事に調教された「野獣」
AUTOCAR JAPAN
【さすがはMスポーツ】BMW M135xドライブは永く付き合いたいホットハッチ!
【さすがはMスポーツ】BMW M135xドライブは永く付き合いたいホットハッチ!
AUTOCAR JAPAN
旧車愛好家の「聖地」で眠る珍しい廃車 40選(前編) ジャンクヤード探訪記
旧車愛好家の「聖地」で眠る珍しい廃車 40選(前編) ジャンクヤード探訪記
AUTOCAR JAPAN
弱点を許せる魅力! ミニ・クロスオーバー(Mk2) UK中古車ガイド 走りは活発な「ハッチバック」 
弱点を許せる魅力! ミニ・クロスオーバー(Mk2) UK中古車ガイド 走りは活発な「ハッチバック」 
AUTOCAR JAPAN
[乗って楽しけりゃいい]なら[4WDスポーツ]で決まり!!! なのにどんどん激減しちゃってるのはなぜ?
[乗って楽しけりゃいい]なら[4WDスポーツ]で決まり!!! なのにどんどん激減しちゃってるのはなぜ?
ベストカーWeb

みんなのコメント

7件
  • zoo********
    電動Gクラスは車重3トンですか。
    運転したら重さを感じないんでしょうけど、エコじゃない気がしてしまいますね。
  • upd********
    世の中の・・・『今』は、変動するモノだけど
    初めて運転させてもらった英車
    エラン、エスプリ、パワー系アストン等のヒストリックカーの
    衝撃は、もう感じる事は出来ない時代なのかなぁ~
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村