メルセデスが電動技術供給か
text:Piers Ward(ピアーズ・ワード)
【画像】DBX、ヴァンテージ、DBS【アストンの各モデルを写真で見る】 全136枚
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
アストン マーティンのトビアス・ムアースCEOは、今後2年以内に既存ラインナップの派生モデル10車種を新たに発売すると発表した。
フィナンシャル・タイムズ紙(以下、FT)とのインタビューでムアースは、最優先は新型SUVのDBXであると語っており、2つの派生モデルが予定されているという。
アストンの電動ブランドとして計画されていた「ラゴンダ」は、経営陣の再編により頓挫している。DBXが電動化バージョンとして登場する可能性も考えられる。
電動パワートレインの技術は、現在、アストン マーティンの5分の1を所有しているメルセデス・ベンツから提供されるだろう。AUTOCARは以前、メルセデスAMG製のエンジンは将来、既製品ではなくオーダーメイドされてアストンに供給されると報じた。
ムアースはFTのインタビューでこのことを認め、社内でのエンジニアリング開発に注力すると述べている。また、ニュルブルクリンクに拠点を置く同社のエンジニアリングチームを強化する計画もある。
ムアースはまた、排ガス規制がますます厳しくなっていることから、ブランドの主力エンジンであるV12が生き残りをかけた戦いに直面しているとも語った。すべての自動車メーカーはユーロ7という厳しい新ルールに直面しており、アストンのV12がこの規制に適合するのは困難だ。
しかし、世界中の「V12愛好家」が、このエンジンを救う生命線になるかもしれないとムアースは示唆している。アストンは以前、英国でガソリン車の販売が禁止される2030年以降も内燃機関のみを搭載したモデルを提供し続けると述べた。
これとは別に、タイムズ紙によると、アストンのローレンス・ストロール会長は現在の生産体制について、コスト削減を検討していると報じている。アストンは2つの工場を持っており、DBXは英ウェールズのセントアサンにある新施設で、他のモデルはすべてゲイドンで製造されている。
ストロールはこの状況に不満を持っていると言われており、塗装作業をすべてウェールズに移すなどの効率化を模索しているという。しかし、同氏はタイムズ紙に対し、工場を閉鎖する計画はないと語った。
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