今から20年ほど前、新しい世紀に変わる頃。クルマに対する考え方も変わり始めていた。そんな時代の輸入車ニューモデルのインプレッションを当時の写真と記事で振り返ってみよう。今回は「ルノー アヴァンタイム」だ。
ルノー アヴァンタイム(2002年)
フランスという国は、かなりユニークな発想を生む風土らしく、それはクルマにおいてもたまにとてもユニークなモデルを作り出す。今回紹介する、ルノーのアヴァンタイムもそんな1台だ。1999年のジュネーブ モーターショーで発表されたコンセプトカーを、ほぼそのまま市販モデルにしてしまったスタイルは、斬新としか言いようがない。
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シルエットは、どうみてもミニバン、いやヨーロッパ流にいえばモノスペースだ。だが、ボディサイドにスライドドアはない。それどころか、巨大なスイング式ドアが1枚あるだけ。つまり2ドア(リアゲートを備えているから3ドアか)なのだ。しかもセンターピラーレスのハードトップだ。したがって、ルノーではこのクルマを「クーペ」と紹介している。
だが、大半の人はクーペといえば背が低くてスポーティな、いわゆる「カッコいい」スタイルを想像するだろう。アヴァンタイムをわかりやすく紹介するなら、ルノーによる新たなスペシャリティカーということになるのだろうか。そもそも、アヴァンタイム(Avantime)という車名も、英語でAhead(先んじる)を意味するAvantとTimeを合わせた造語だから、車名からして前衛的だったのだ。
ドアは超巨大だが、開けたときにあまり左右に張り出さないように特殊なリンク機構でヒンジから前にせり出しながら開く。インテリアは、シートには上質な本革がおごられ、タップリと厚みもあってきわめて快適だ。インパネはセンターメーターを採用しており、スイッチ類も整理されてフラットなパネル状になっており、まるで住宅のリビングルームのよう。そのパネル部分は、多くがフタ付きの小物入れになっている。
リアシートも立体的な造形なので、3人掛けだが左右の2人分は快適に座れる。フットスペースはそれなりといったところ。だが背が高いのでヘッドスペースはタップリあり、ラゲッジスペースも5人乗車状態でも530Lと十分広い。
ベースとなったのは、日本には導入されていないミニバン(モノスペース)のエスバス。搭載エンジンもエスパスからの流用で、207psと28.6kgmを発生する3LのV6 DOHC。低速トルクが太く、そのスタイルからは想像される以上の加速を見せてくれるが、AT制御がいまひとつで、不自然にシフトダウンすることがある。
足まわりは意外に締まっているのでフットワークはけっこう良い。だが大柄なボディを2ドアハードトップにしているからボディ剛性はそれほど高くないし、ワインディングをガンガン走るようなクルマではない。高速をゆったりクルージングするなら最高の1台だ。
また、ほとんど全面ガラスのルーフと巨大なサイドウインドーのおかげで、クローズドなのにオープンカーに乗っているような感覚が楽しめる。高い着座位置のおかげで開けた視界でオープン感覚が楽しめるアヴァンタイム。いかにもフランス車らしいスペシャリティカーといえるだろう。
■ルノー アヴァンタイム 主要諸元
●全長×全幅×全高:4660×1835×1630mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:1790kg
●エンジン形式:V6・DOHC・横置きFF
●排気量:2946cc
●最高出力:152kW(207ps)/6000rpm
●最大トルク:280Nm(28.6kgm)/3750rpm
●トランスミッション:5速AT
●タイヤ:235/50R17
●車両価格(当時):500万円
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真にうけて間違って日本で買っちゃったら悲惨。