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【最新モデル試乗】究極の「赤バッジ」、スカイラインNISMOは大人の琴線に触れるFRスポーツセダンである!

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【最新モデル試乗】究極の「赤バッジ」、スカイラインNISMOは大人の琴線に触れるFRスポーツセダンである!

エンジンが素晴らしいと心がまさに浮き立つ!

 突如として発表され、色めきたったファンが続出。大いに話題となっているスカイラインNISMOを公道でドライブした。
 興味は、どのあたりに「NISMO」を感じさせてくれるのか。それはまず何よりエンジンだ。ベースの400Rの心臓も、レスポンスがよくて力強く、気持ちのよい吹き上がりが楽しめた。だがNISMOはさらにいい。GT500マシン用エンジンに携わった開発者が同じ設備を使ってチューニングを施した3リッターツインターボは、まさに珠玉の味付けになっている。

【誉れ高き血統】究極の「羊の皮を被った狼」、スカイラインNISMOの憧れの走りと歴史

 最高出力を405㎰から420㎰に、最大トルクは475Nmから550Nmに引き上げられたVR30DETT型は、よりレスポンシブかつパワフルで伸びやかな加速を実現している。
 走行モードがSTANDARDでも瞬発力は抜群。公道でよく使う低回転域でもアクセル操作に対する応答遅れはなく、あたかも排気量を大きくしたかのような気持ちのいいトルクの厚みを感じる。さらに、3000rpmあたりからは一段とレスポンスが俊敏になり、サウンドも迫力が増して力強く盛り上がる。中間加速は単に速いだけでなく、官能的だ。公道ではそうそう試せないが、トップエンドにかけての爽快な吹き上がりを味わいたくて、思わずアクセルを踏みたくなってしまう。

 エグゾーストは400Rと同じ。だが、サウンドは心なしか厚みが増して感じられた。性能が上がった分、よい音を聴かせる領域に入りやすくなったからだろうか。凛々しいエグゾーストサウンドとともに、いかにも高性能なクルマに乗っているという感覚をいつでも味わうことができるのがNISMOの醍醐味だ。

 SPORTモード以上を選択するとよりダイレクト感が増し、高回転を維持するシフトスケジュールである。とはいえ、あまりに走りが元気になるので公道でこのモードを使うときは心したほうがいい。サーキットなどでのスポーツ走行が似合いそうだ。

イメージどおりの走りを実現する足回り。「スカG完成形」といえる

 NISMOは足回りもしっかりと煮詰められている。おさらいすると、専用開発のハイグリップタイヤにワイドリム化した軽量高剛性ホイールを装着。サスペンションやスタビライザーには専用チューニングを施した。
 さらに前後ウインドシールドの接着剤に高剛性接着剤を用いて剛性向上を図ったほか、空力性能と冷却性能を高めるデザインの前後バンパーを採用している。

 操縦フィールは当然スポーツライク。それなりにフロントヘビーながら走りに重々しい感覚はなく、ステアリングを切ると応答遅れなく俊敏に回頭。そのままイメージしたラインを高い精度でトレースしていける。

 向上したパワーとトルクをリア2輪で受け止めるために、400Rより20mmワイド化したリアタイヤも利いている。リアがドシッと踏ん張ってアクセルを多少ラフに開けたくらいでは、挙動が乱れる心配はない。逆にベタッとしすぎで走りがつまらなくなることもない。エンジンだけでなくコーナリングも実に気持ちいい。

 鋭い回頭性にはスカイライン独自のDAS(ダイレクトアダプティブステアリング)の進化も寄与しているようだ。ぐっと走りの一体感が高まっている。わずかな位相のズレを感じるのは駐車する際などの極低速走行時のみ。走り出してしまえば気にならない。

 乗り心地は及第点だ。テストコースでプロトタイプに試乗したときも快適性は高かったが、公道で試乗しても裏切られなかった。正直400Rよりも乗り心地は良好である。

 これには挙動を把握しやすくすることを意識したという足回りのチューニングをはじめ、タイヤがランフラットでないこと、ホイール変更によるバネ下の軽量化などが効いているに違いない。耐フェード性を高めた専用パッドを装着したブレーキは、減速度がコントロールしやすく街中でも扱いやすい。

 GTとしての資質もきわめて高い。スカイラインは、初代GT(S54系)が誕生した1964年から、一貫してグランドツーリング性能を磨いてきた。NISMOはその完成形というイメージである。レーシングテクノロジーを活かした空力とシャシー技術の融合は、ドライバーを虜にするドライビングの歓びと、優れた快適性を見事に両立した。

 高速巡行時の安定性は高く、高速コーナリング性能も抜群。ボディは、車速が高まると路面に吸いつくというと少々大げさだが、押さえつけられるような感覚がある。見た目の雰囲気やエンジンフィールから「男気あふれるクルマ」だと感じていたが、しばらくドライブして、実は「上質性」も兼ね備えたオールランダーだと認識した。

 NISMOは「スカG」の伝統を継承した究極のGTカーを目指して開発された。限定1000台は、執筆時点ではまだ入手可能という。2024年に発売されるスペシャルなLimitedも気になるところだ。

日産スカイラインNISMO主要諸元

グレード=NISMO(限定車)
価格=7SMT  788万4000円
※レカロ製スポーツシート&カーボンフィニッシャー装着車/847万円
全長×全幅×全高=4835×1820×1440mm
ホイールベース=2850mm
トレッド=フロント:1540/リア:1560mm
車重=1760kg ※レカロ製スポーツシート&カーボンフィニッシャー装着車/1740kg
エンジン=2997cc・V6 DOHC24Vツインターボ
エンジン最高出力=309kW(420ps)/6400rpm
エンジン最大トルク=550Nm(56.1kgm)/2800~4400rpm
WLTCモード燃費=未公表(燃料タンク容量80リッター)
サスペンション=フロント:ダブルウィッシュボーン/リア:マルチリンク
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=フロント:245/40R19/リア:265/35R19+アルミ
駆動方式=FR
乗車定員=5名
最小回転半径=5.6m
※撮影協力:小田急・箱根レイクホテル

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みんなのコメント

23件
  • jg1********
    もう新型スカイラインは出ないのでしょうか・・・
  • santaku
    最近の日産のエンブレムがデカデカとついてるフロントが……
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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