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レッドブル、タイヤ戦略でも一歩リードか。ライバルを絶望させる1セットの新品ソフトタイヤ

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レッドブル、タイヤ戦略でも一歩リードか。ライバルを絶望させる1セットの新品ソフトタイヤ

 レッドブルのライバルたちは、F1バーレーンGPでマックス・フェルスタッペンを打ち負かすのは至難の業だと認識していたが、レッドブルはレースに向けて新品ソフトタイヤを1セット温存しており、ライバルの希望をさらに絶とうとしている。

 フリー走行と予選を通じて、RB20を操るフェルスタッペンのペースが浮き彫りとなり、彼がライバルに対してアドバンテージを持っていることが明らかとなった。

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 予選ではフェラーリのシャルル・ルクレールがQ2で出したベストタイムが、フェルスタッペンのポールポジションタイムを上回るほどの接戦だったが、土曜日の決勝レースでフェルスタッペンに追いつくことができると予想しているドライバーはほとんどいない。

 フェラーリのカルロス・サインツJr.は、予選でのレッドブルとの差が昨年よりも縮まっているように見えることについて次のように語っている。

「レースまで待とう」

「そこで彼らは急激にレベルアップし、他の追随を許さないほどデグラデーションをマネジメントし、誰も持ち得ないほどのレースペースを手に入れることができるんだ」

「昨年のことを考えると、終盤8戦の予選では常に彼らが手の届くところにいたんだ。今年もそうだと感じている。ではレースでは? どうなるか見てみよう」

 ライバルたちが、フェルスタッペンとの単純なパフォーマンス差を見て自分たちのチャンスが少ないと感じているとすれば、さらに悪いニュースがある。

 というのもレッドブルは、レースに向けてタイヤ戦略でも優位に立っているからだ。レッドブルはフェルスタッペン、セルジオ・ペレス共に新品のソフトタイヤ1セットを残してレースに臨むのに対し、上位勢はほとんど新品ソフトを持っていない。Q3に進出したドライバーの中で、新品ソフトを持っているのは他にニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)のみだ。

 バーレーンのようにタイヤへの攻撃性が高いサーキットでは、ソフトタイヤでの数周分のアドバンテージはあまり大きくないようにも思える。しかし今回はミディアムタイヤがレースにおいてあまり優れたタイヤではなく、積極的に使用される可能性が低い状況なのだ。

 ピレリのF1責任者であるマリオ・イゾラは、次のように説明する。

「ミディアムタイヤはハードタイヤとラップタイムでは近いが、デグラデーションが高い。つまり、ミディアムタイヤにアドバンテージはない」

 そのため、各車は特にスタートやレース前半のスティントでソフトタイヤを使用する可能性が高いと思われる。

「少なくとも上位のマシンはソフトからスタートすると思う」と、イゾラは付け加えた。

「ソフトとハードのラップタイム差は大きい。ソフト-ミディアム間は1.2秒、ミディアム-ハード間は0.3~0.4秒だから、ハードとソフトの間には1.5秒の差があることになる。これは大きい」

「ハードタイヤでスタートし前方にいた場合、トラックポジションを失っていってしまう可能性がある」

 最初のスティントで新品のソフトタイヤを履くレッドブル勢は、スタート時のグリップでアドバンテージを持ち、タイヤの寿命も延びて戦略面の自由度が上がるという意味で、大きなアドバンテージがあるのだ。

 サインツJr.は、レッドブルが最初のスティントで2~3秒のアドバンテージを持っていると予測している。

 レッドブルは昨年のバーレーンGPと同じように、ソフト-ハード-ソフトというタイヤ戦略を選ぶだろう。一方で新品ハードタイヤを2セット持っているチームはより保守的な戦略を選ぶかもしれない。

 攻めたマシンデザイン、ロングランのペース、そしてタイヤ戦略といった面で、レッドブルが開幕戦での明確な優勝候補であるということに、他のドライバーたちは納得している。

 予選で3番手となったジョージ・ラッセルは「予選でのギャップは、おそらくみんなが予想していたよりもマックスにわずかに近かったと思う。でも、レースペースが重要だと思う。テストの後にもそう思っていたんだけど……」と語った。

 イゾラも、フェルスタッペンが明確なアドバンテージを持っていることに同意した。

「マックスはとても強いよ。テストや、昨日(バーレーンGP初日)のラップタイムを見ればそれは分かる」

「他のドライバーが近づくことを望んでいるが、彼にはまだアドバンテージがあると思う」

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