■「インテグラ」復活の影でホンダが「インテグラタイプS」の商標取得?
ホンダの北米向け高級車ブランドであるアキュラから、16年ぶりの復活が発表されたばかりの「インテグラ」。
詳細情報がまだ少ない中で、スポーツグレードの「タイプS」が登場する可能性が高いとして、北米を中心に話題となっています。
2021年8月12日から15日にかけて、アメリカ・カリフォルニア州のモントレーで、ヒストリックカーイベントである「モントレー・カー・ウィーク」が開催されました。
ヒストリックカーが中心のイベントではありますが、非常に熱量の高い自動車ファンが集まる場とあって、自動車メーカーが最新のスポーツカーの発表の場に選ぶことも珍しくありません。
そうしたなかで、前述の通りホンダの北米向け高級車ブランドであるアキュラからは、まもなく生産終了を迎える「NSX」の限定モデルとして「NSX タイプS」を発表しました。
そしてもうひとつ、往年のホンダファンにとって心を踊らさずにはいられないクルマ、「インテグラ」の復活がアナウンスされたのです。
1985年に登場したインテグラは、当時北米でアキュラが立ち上がった際に、「レジェンド」に続いて導入されたモデルでもあります。
コンパクトかつスポーティなモデルとして、北米はもちろん日本でもヒットすることになります。
その後、1995年にホンダの高性能モデルの象徴である「タイプR」を冠した「インテグラ タイプR」が登場し、インテグラのイメージはさらにスポーティなものへと変わります。
しかし、2000年代に入り、環境規制が強化されるなどして、スポーツカーに対する風当たりが強くなったことなどを背景に、2006年をもって販売が終了されることになります。
今回、アキュラの新型車として登場するインテグラは、2022年の発表が予定されています。
予定通り発表されることになれば、四輪車としては16年ぶりに「インテグラ」の名が復活することになります。
ただ、現時点で新型インテグラの詳細については、ほとんど明らかにされてはいません。現在公式に発表されているのは、LEDのデイタイムランニングライトが光るヘッドライトを写したティザー画像のみです。
しかし、画像からうっすらと見えるボンネットのプレスラインや、大径ホイールなどから、新型インテグラは、かなりスポーティなデザインであることがうかがえます。
■新型「インテグラタイプS」も登場予定か?
どんなクルマになるのか、ファンの間では議論が耐えることのない新型インテグラですが、一部のファンの情報によれば、スポーツグレードの「タイプS」も登場する可能性が高いようです。
その根拠となるのは、アキュラ(ホンダ)が2021年8月24日に、「インテグラ タイプS」という名の商標登録を当局に出願したという事実です。
クルマの名前は、商標の最たるもののひとつであり、原則として各国や地域ごとに出願し、登録されます。
商標登録が認められていない場合は、その名称を使用できないか、もしくはライバル企業に利用される恐れがあるため、新型車の発表の前には必ず商標登録をするのが通例となっています。
いつどのような名称が商標として出願されたかは、当局のホームページなどで確認することができます。
そのため、出願されている商標を事前に確認すれば、今後どんな新型車が登場するかをある程度予測できることになります。
ただし、登録された商標を必ず使用しなければならないというわけでもありません。そのため、現時点では「インテグラ タイプS」が実際に登場するとは断定できません。
また、今回出願された「インテグラ タイプS」という名称の使用目的は、ジャケットやTシャツ、帽子や靴といったアパレル関連とされています。
したがって、出願された書類をそのまま読み解けば、アキュラは「インテグラ タイプS」という名称が入ったTシャツや帽子などのアパレル製品を作ろうとしているだけ、となります。
しかし、現地のファンたちは、これはあくまでアキュラによる「作戦」ととらえているようです。
「タイプS」の名が、NSXにもすでに用いられていることや、過去にアキュラ(ホンダ)が商標登録した名称のクルマが登場しなかったという事例がないことなどを根拠に、インテグラ タイプSの登場は既定路線と、現地のファンたちは考えているようです。
※ ※ ※
予定通り2022年にインテグラが登場することになれば、「タイプS」が登場するのはそれより少し遅れたタイミングか、あるいは2023年になると見込まれています。
現段階では噂レベルでしかありませんが、今後の情報に注目です。
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