2018年9月25日、「ノート e-POWER NISMO」に「NISMO S」が追加された。このモデル追加で、ノートにはNAエンジンのNISMO(1.2L)、NISMO S(1.6L)、e-POWERのNISMO、そして今回登場のNISMO Sという4機種のNISMOシリーズがそろったことになる。
日産「ノートe-POWER NISMO」に「S」モデルを追加
最大トルク320Nm!
新登場のノート e-POWER NISMO S は、「S」モデルで当然ながらこれまでのノート e-POWER NISMOよりパワーアップされている。セレナ e-POWER用のインバーターを採用し、さらにECUの専用チューニングにより、最高出力136ps(100kW)、最大トルクはなんと320Nmを実現している。自然吸気の3.0Lエンジン並のトルクだ。またこうした出力アップに合わせ、発電用のエンジンの出力も79psから83psへアップして発電能力を高めている。
標準モデルに比べ、パワーは27ps、トルクは66Nmも大きくなっているのだ。Bセグメントで、1250kgの車両重量で320Nmのトルクは驚異的なレベルといえる。そのため減速ギヤも強化するなどの対策も加えられている。
システム制御としては高トルクを発生させ、そのトルクを高速域まで維持するために、リチウムイオンバッテリーの放電出力のアップ、エンジンによる発電を標準モデルより積極的に使用し、特にSモードの時にはエンジンをストップさせないようにしているのが特長だ。
さらにモーターも従来より10%高回転化されている。なお最高速は標準モデルが約150km/hに対して170km/h(メーター読みでは180km/h)まで向上している。つまりNISMO Sモデルにふさわしくe-POWERとしては初のハイパワー・チューニングをして、加速、最高速など動力性能を高めているのだ。
エクステリアはe-POWER NISMOと共通だがヘッドライトはLEDとなっている。タイヤはヨコハマDNA S.drive(195/55R16)を装着。そしてサスペンションもNISMOモデル共通のスポーツ・サスペンションで、フロントには強化スタビライザーを装備する。
また、アンダーボディはフロント・クロスバー、トンネルステー、リヤ・クロスバーなどの補強が加えられている。こうしたボディ補強のため、ノート e-POWER NISMO Sは持ち込み登録となる。
インテリアは、専用スエード調スポーツシート&ステアリングで、シートはレカロ仕様も設定されており、高い質感とスポーツ走行などで、シートのホールド性の高さを両立させている。
強烈な加速は常識破り
ノート e-POWER NISMO Sのドライブモードは、普通のノート e-POWER、ノート e-POWER NISMOと違って、独自設定になっている。通常タイプは、ドライブモードがノーマル、S、ECOの3モードで、Sがスポーツモード+ワンペダル・ドライブ、ECOは燃費重視モード+ワンペダル・ドライブ、セレクターを「B」にした場合はノーマルモード+回生ブレーキとなっている。
これに対して、NISMO Sは、ドライブモードが、ノーマル、S、ECOに加え、セレクターの「D」、「B」にもそれぞれドライブモードを組み合わせ、合計6パターンから任意にモードが選べるようになっている。
特に、DポジションでのSモード、さらにそれを上回るスポーツドライビング向けとしてBポジションでのSモードを設定。またBポジションでのECOモードは雪道や滑りやすい路面でワンペダルでコントロールしやすい設定にしている。
このように、シフトセレクターの位置とドライブモードの関係がちょっとややこしいので、ちょい乗りではすぐに理解できないが、オーナーなら自分好みの設定を探して、その設定をメインに使うことになるのだろう。このドライブモード・スイッチとセレクターポジションの関係は既存のスイッチを使用する前提になっているのだが、次世代はもっと整理されたモードスイッチになるはずだ。
さて、セレクターをBポジション、モードスイッチをSにして走り出してみると、とてもノートとは思えない強烈な加速Gを感じる。またe-POWERのモデルはアクセルを踏み続けると高速域で加速Gが穏やかになっている感じがするが、このNISMO Sはそのフィーリングがなく、どんどん伸びて行くのだ。もし、トラクションコントロールが効いていなかったら、発進時から駆動輪はスリップし続けるだろう。
ちなみに、この強烈な、しかもモーターならではの鋭いレスポンスの駆動力を駆動系にかけると、普通は激しい振動が発生する。それを避けるためにはレスポンスを抑え、ゆっくりトルクがかかるようにしなければならない。しかし日産は初代リーフ以来、モーターの制振制御を採用しており、駆動系のねじれ振動に対するモデルをモーター制御用ECUに内蔵し、アクセルの踏みこみに対する要求トルクと1万分の1秒サイクルの振動を抑えるカウンタートルクを合成することで、振動の発生を抑えながら鋭いレスポンスの加速が実現しているのだ。
次にDポジションでSモードを選んでみる。このモードでも感覚的にはB/Sを選んだ時とそう変わらない強烈な加速を楽しむことができる。さらにモードをDポジションでECOモードにしてみると、市街地走行などではこれでも十分な加速と、ワンペダル・ドライブによる扱いやすい運転が可能で、普通に市街地や郊外の道路を走る場合は、このDポジション/ECOモードか、Dポジション/ノーマルモードで満足できると思う。
NISMO Sのインテリアはスポーティさを強調する一方で質感も高く、オーナーにとっては愛着の持てる仕上がりだ。また、サスペンションは路面の凹凸があってもしなやかに接地し、締まったフィーリングではあるがゴツゴツ感はない。
ステアリングは、電動パワーステアリングを巧みにチューニングしてあるが、さすがにこの動力性能では剛性感がぎりぎりという感じで、このあたりは次世代に向けての課題だろう。
ノート e-POWER NISMO Sは、e-POWERとして初の高出力バージョンで、その動力性能、走りは期待通りだった。しかも価格的に、ノート e-POWERメダリストより約31万円プラス、ノート e-POWER NISMOに比べてプラス18万円と、コスト・バリューも優れたスポーツモデルということができるだろう。<レポート:松本晴比古/Haruhiko Matsumoto>
ノート e-POWER NISMO S 諸元表
日産 ノート 関連情報
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