6月4日、WRC世界ラリー選手権第5戦イタリアはデイ1のSS1~8が行われ、シェイクダウンで2番手につけたオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)が競技初日終了時のリーダーとなっている。そんな『ラリー・イタリア・サルディニア』のデイ1を終えた各陣営からドライバーコメントが発表された。
■Mスポーツ・フォードWRT
●ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)/デイリタイア
「正直に言って、僕は自分のやっていることにとても満足している。序盤の数ステージではペースが少し足りなかった。なぜなら僕たちはイベント前にここでテストをするチャンスがなかったからだ。だから10日前のポルトガルと同じセットアップを使ったんだ」
タナク快走! ソルドが続きヒュンダイ初日1-2。トヨタ最上位は3番手オジエ/WRCイタリア
「1日の初めでは、サスペンションが道路のコンディションに対して柔らかすぎた。そのためにコーナーでの正確さに欠け、ハードにプッシュすることができなかった。ロードセクションでいくつか調整を加えることができた。タイムを見れば分かるように、すべてが大幅に良くなり、先頭集団のペースにだいぶ近づいた。だから全体としては非常にポジティブだったよ」
「ステージは信じられないほど荒れているよ。ある時点では実際にジャッキが壊れてしまった。もっとも荒れている場所で、緩んでしまったんだ。そのせいでマウントが壊れた。ジャッキが緩み、エキゾーストの近くからオイル漏れが起きてしまった。でも火が着く前に始末をしたよ」
「それ以外では、最終ステージのスタートまでフォード・フィエスタは完璧だった。だが、そこで残念ながらトランスミッションが大きすぎる打撃を受けてしまったんだ。トップ5入りが確実なマシンだったから、僕は打ちのめされたよ。明日再スタートをしたら全力を出して、同じペースを見せるつもりだ」
●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/デイリタイア
「ハンドブレーキを引いたところ、エンジンがストールした。そのせいでコーナーを通過するパワーがまったくなくなってしまったんだ。2メートルほどワイドにスライドしてそこでスタックしたよ」
「マシンはかなり熱を持ち始めていた。センサーがひとつ使えなくなり、その後はもう走ることができなかった。簡単に修理できるはずだった。基本的にマシンの外見は、ミラーがひとつなくなっただけだったからね。でも残念なことに今日はラリーを続けることができなかった」
「フォード・フィエスタWRCの感触はすごく良かった。ラリー1とラリー2の違いはすごく特別なものだ。トップ5でのフィニッシュが可能だと確信していた」
「幸いにも僕たちは明日リスタートできる。多くのポイントを獲得できる見込みはなくなったけれど、次の2日間で本来のペースと可能性を示し、このマシンがどれだけステージを速く走れるか見せることができると信じている」
■ヒュンダイ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合5番手
「今日は僕たちにとって難しい1日だった。序盤のステージでは自信を持つことが難しかった。良い感触が持てなかったので、1日を通して徐々にスピードを出していくことにしたんだ」
「マシンについても多くの変更を施したよ。セッティングについては正しい方向に進めることができたと思う。午前中のマシンは感触が少し硬く、トラクションが得られなかったが、午後にはマシになった」
「残念ながら2度のパンクによってかなりのタイムを失った。それがなければ、セバスチャン(・オジエ)とのギャップを縮めることができたと思う。結果として、僕たちは土曜日の出走順を失ったが、ラリーはまだ終わっていないし、明日はポジティブな方向に向かうかもしれない。トラブルも起きないかもしれないしね」
●オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合首位
「全体的に、今日は僕たちにとって悪い日ではなかった。物事はとてもスムーズに進んだし、最初からマシンの良い感触を得ていた。良いリズムに乗り、楽しむことができたと同時に、プッシュすることもできた」
「ライバルたちの出走順を知っていたから、間違いなく差を広げるチャンスがあると分かっていた。タイヤが心配だった最後のステージはさておき、順調だったと思うし、望む結果を達成できたと思う」
「僕たちは前に進み続け、できるだけ差を広げることが必要だということが示されている。だから明日も引き続きプッシュしていくよ」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合2番手
「総合2番手で初日を終えることができてうれしいよ。全体的に、金曜日はポジティブだった。午前中に小さな問題がいくつかあったが、午後は競争力を発揮できたからね」
「オープニングステージではペースノートに満足できなかった。自信が持てずに結果としてタイムを失った場所がいくつかあった。何カ所か新しい地形のステージがあったために、状況はさらに難しいものになったが、改善が必要な領域は特定できた」
「タイヤを労わる必要があったので、クレイジーにプッシュすることはできなかった。ソフトタイヤではマシンが動きすぎてしまうので、午後にはハードタイヤに変えたが、それによってより自信を持つことができた」
「グリップも改善したし、ペースノートの内容も良かった。すべてが一歩前進したんだ。これまでの経験からステージのことは理解していたので、必要としていたさらなる自信を持つことができた。先は長いが、ラリーのスタートには満足しているよ」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合3番手
「とてもいい1日だったし、自分たちの仕事に満足している。とくに午前中は調子が良く、新しい2本のステージでは差をつけることができたと思う」
「コドライバーのジュリアンとともに、レッキでいい仕事をして完成度の高いペースノートを作成できたからこそ、自信を持ってプッシュすることができたんだ」
「また、前戦ポルトガル後にセットアップを改善した結果、クルマにも非常に満足している。午後は、予想していたとおり少し厳しかったが、もっとも重要なのは総合3番手で1日を終えることができたことによって、明日のスタート順が今日よりも良くなることだ」
「トップとの差は大きいが、今日はとても良いパフォーマンスを発揮できたので、明日以降どうなるか楽しみだね」
●エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合4番手
「朝はまったく良いスタートではなかった。ラリー・ポルトガルの後、クルマにいくつか変更を加えて少しでも良くしようとしたのだけど、以前のような自信を得ることはできず、今朝はクルマのフィーリングを掴むことに苦労し、良いリズムで走ることができなかったよ」
「しかし、午後になると状況は良くなり、気持ちも明るくなった。ステージのタイムにはあまり満足していないけど、少なくとも状況は良い方向に向かっているので、明日はさらなる向上を目指して頑張りたいと思う」
●カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイリタイア
「今朝はとてもいいスタートを切ることができた。クルマのフィーリングも良好で、いいペースを取り戻すことができていたんだ。それほどプッシュしなくてもタイムは良かったので、非常に楽しんで走れた」
「しかし、SS4で問題が起こり、ストップしなければならなくなってしまった」
「それまではうまくいっていただけに、このような形で1日が終わってしまったのは残念だよ。それでも、チームがクルマを修理してくれると思うから、明日以降も良いフィーリングで走れるように頑張りたい」
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みんなのコメント
勝田は、今回も圧倒的4位だけど、まだまだ3位と間に明確な差があるなあ。