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ヤマハ「TMAX560 TECH MAX」のスポーツ性と快適性に納得 これはスクーターという枠には収まらない……

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ヤマハ「TMAX560 TECH MAX」のスポーツ性と快適性に納得 これはスクーターという枠には収まらない……

■これでもか! という装備は伊達ではない

 ヤマハのビッグスクーター「TMAX560 TECH MAX」(2021年型)に試乗。そこには、スクーターというカテゴリーには収まり切らないスポーツ性と快適性がありました。

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「TMAX(ティーマックス)」は、排気量250ccの「マジェスティ」の兄貴分として、2001年に登場しました。当初499ccだった並列2気筒エンジンの排気量は、2013年に530cc、2020年には561ccまでアップ。現行モデルは上位グレードの「TMAX560 TECH MAX(テックマックス)」と、スタンダードの「TMAX560」という2機種で構成されています。

 TMAXシリーズには、「モーターサイクル感覚のファンライド」というコンセプトが掲げられてきました。実際、エンジンは軽量なアルミフレームにマウントされ、それ自体に剛性を持たせて高荷重に対応。さらにはエンジンとリアホイールとをダイレクトに繋ぐ、一般的なスクーターの構造ではなく、アルミスイングアームと駆動ベルトを介しているところに、それが表れています。

 スクーターらしからぬ部分は他にもあります。電子制御スロットル、インナーパイプが41mm径の倒立フロントフォーク、ラジアルマウントされた4ピストンフロントブレーキキャリパー、リンク式モノクロスリアサスペンション(プリロードと伸び側減衰力調整機構付き)、エンジンモード、トラクションコントロール……といった装備の数々は、ちょっとしたスポーツバイクよりも充実。「TMAX560 TECH MAX」は、そこに電動調整式フロントスクリーン、グリップヒーター、シートヒーター、クルーズコントロールが追加され、ツアラーとしての機能も高められているのです。

 しかも、バンク角は最大50度まで許容すると言いますから、このあたりはほとんどスーパースポーツの領域と言っていいでしょう。ともかく、この1台にありとあらゆるカテゴリーの性能が凝縮され、そのオールラウンドな完成度がヨーロッパで特に高く評価されています。

 全長2200mm、軸間距離1575mmという車体サイズもヨーロッパ的であり、ここだけ見ると「FJR1300AS/A」とほぼ同一。800mmのシート高は数値こそ特別高くありませんが、座面が広く(=股が大きく開きがち)、身長174cmの筆者(伊丹孝裕)がまたがるとカカトはかなり浮いてしまいます。

 とはいえ、エンジンもフレームも燃料タンクも低い位置に収められているため、取り回しの手応えは意外と軽く、220kgの車重を感じさせません。Uターンを迫られるような場面でも緊張感なく、クルリと向きを変えることができるはずです。

 走り出してまず印象的なのは、無茶をしても破綻しそうにないガチッとした乗り心地です。ワインディングで素早くリーンさせても挙動は安定し、狙ったラインをきれいにトレース。タイヤのグリップ力や接地感にも不安はなく、スポーツバイクの感覚でコーナリングを楽しむことができるのです。

 幅広のシートも走り出せば好印象です。座面が大きいということは自由度が高いことを意味し、前へ乗ったり後ろへ乗ったり、あるいは左右に大きく動いたりしながら車体姿勢を意のままにコントロールできるというわけです。それでいて、高速道路では身体を預けておけば快適のそのもの。電動式のフロントスクリーンとクルーズコントロールをフル活用しながら、どこまででも走っていくことができます。

 また、今回とくに感心させられたのが2人乗りをしてもビクともしない安定感の高さでした。広いシートはパッセンジャーにとっても快適なおもてなしとして機能。大型のグラブバーを備えていることもあって、身体はほとんど揺れず、ひとり乗りとほぼ変わらない感覚でライディングすることができたのです。

 ただ大きいだけのスクーターと思っているのなら、ぜひ一度試乗してみてください。心地いい重低音を響かせながら吹け上がるエンジン音、減衰の効いた頼れる足まわり、質感の高いコックピット、快適性と利便性に優れる装備の数々……といった具合に、そこにはたくさんの驚きがあるはずです。

※ ※ ※

 ヤマハ「TMAX560 TECH MAX」の価格(消費税10%込み)は141万9000円、車体色にはパステルダークグレー、マットダークグレーメタリックの2色が用意されています。

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