カルロス・ゴーン氏失脚後、新たな体制が発表されたのも束の間、関潤副COOの退任、楽器ケースに入って出国(?)など、再び五里霧中に迷い込んでしまった感のある日産、そしてアライアンス体制。2020年はどうなるのか?
しかし、昨年(2019年)の今頃を思い起こせば、これまた「一体これからどうなるんだ」という不安だらけの空気のなか、デイズ&eKワゴン(とeKクロス)の発表(3月)でもって見事な船出を果たして見せたことが思い出される。
【2年でマイチェン4年で新型は過去の話…】新型車の開発が長期化している切ない事情
日産&三菱の2020年の新車予定を総まとめ。今回の局面も簡単ではないだろうし、個人的には車種の絞り込みにどうしても疑問を禁じ得ないわけではないが、ここからの再起を強く期待している。
■2020年 日産&三菱 新車カレンダー
・3月 日産 デイズルークス&三菱 eKスペース
・4月 日産 キックス
・9月 日産 ノート
・10月 三菱 アウトランダーPHEV
・12月 日産&三菱 新型軽EV
・年内登場? 日産 エクストレイル
※いずれも予定。
●【画像ギャラリー】果たして今年はどうなる!? 日産&三菱の2020年ラインナップをギャラリーでチェック!!
※本稿は2019年12月のものです
文:ベストカー編集部/写真:NISSAN、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年1月26日号
【2月&3月登場予定!】期待のスーパーハイト軽がいよいよ登場! 日産 デイズルークス&三菱 eKスペース
2019年の東京モーターショーでは三菱ブースで「スーパーハイト軽ワゴンコンセプト」として出展されていたが、誰がどこから見ても新型eKスペースであることがわかるクルマだ。
東京モーターショーに出展された新型eKスペース。全高は1800mm前後となる(2月登場予定)
ベースとなるデイズ/eKシリーズ同様、日産が開発を担当し、三菱はOEMという関係性に変化はない。
ボディサイズの詳細は明らかにはされていないけれど、全長3395mm、全幅1475mmの軽自動車サイズで、全高は1800mm前後となる。ホイールベースはデイズ/eKと同じ2495mmなので、現行型と比べて65mm長く、特に後席足元のスペースが大きく拡大される。
搭載されるエンジンは日産の開発による直列3気筒659ccのNA(52ps/6.1kgm)とターボ(64ps/10.2kgm)。
開発の中心となった日産ブランドの「デイズルークス」は3月登場予定だ
【4月登場予定!】ジュークに替わるコンパクトSUV 日産 キックス
欧州では新型ジュークが2019年9月に登場したが、北米や日本に導入されることはなく、日本では間もなく販売終了予定。
ジュークに替わるコンパクトSUVとして投入されるのがこのキックス。
全長4295mm、全幅1760mm、全高1590mmでジュークとほぼ同サイズながら個性的なジュークと比べるとオーソドックスなフロントマスク。パワートレーンは1.5L NA、1.6Lターボ、さらにe-POWERも設定される。
ジューク後継としてユーザーに受け入れられるだろうか?
【9月登場予定!】人気のe-POWERをさらに強化 日産 ノート
現行E12型ノートがデビューしたのは2012年7月なので、すでに7年半が経過している。ノート最大の転機は2016年11月に実施されたマイナーチェンジに際してe-POWER搭載モデルが登場したことだ。
今さら説明は不要かもしれないが、e-POWERは1.2Lガソリンエンジンを発電専用に使用し、実際の駆動力は電気モーターとする、システム的にはシリーズハイブリッド方式。
e-POWER搭載による起死回生の大ヒットにより、次期型ノートの投入時期は当初の計画よりも2~3年程度後送りとなったという。満を持して投入される新型の特徴は、要望の多かったスライドドアを採用するということだ(画像はベストカーによる予想CG)
加速に伴いエンジンは回転を上げるが、それはモーターに供給する発電量を大きくするためで、アクセル操作に対するレスポンスやシームレスな加速感など走行感覚はピュアEVとなんら変わらない。
このe-POWERが起爆剤となってノートはデビュー4年以上を経過したマイチェンにもかかわらず、2018年には暦年販売台数でトップを記録するなど大ヒット。それだけにフルモデルチェンジの時期を当初の計画よりも大幅に後にずらすこととなった。
さてそんなノートの次期型だが、既報のとおりコンパクトカーながらリアドアをスライド式とした新ボディを採用。これに合わせてプラットフォームも新規開発され、古さを隠せなくなってきたシャシー性能は一気に生まれ変わることとなる。
エクステリアデザインは最新の日産デザインを色濃く反映したワンモーションフォルムを採用しながら、スライドドアとの融合をはかる。
搭載されるパワーユニットは現行型で80%程度の販売比率を占めるe-POWERがメインとなる。直列3気筒、1.2Lエンジン+112ps/26.2kgmモーターという基本スペックに変更はないが、より効率がアップし、実燃費は向上する。
e-POWERのカット写真。次世代型への期待も高まる
■日産 新型ノート 予想スペック
・全長×全幅×全高:4100mm×1695mm×1500mm
・ホイールベース:2600mm
・車両重量:1240kg
・エンジン:直列3気筒DOHC、1198cc
・最高出力:79ps/5400rpm
・最大トルク:10.5kgm/3600-5200rpm
・モーター出力:150ps/35.0kgm
・予想価格:200万~250万円
【10月登場予定!】現行型と同じく前後2モーター搭載のS-AWC採用! 三菱 アウトランダーPHEV
三菱クロスオーバーSUVの旗艦モデルともいえるのがPHEVをラインナップするアウトランダー。そのアウトランダーPHEVがいよいよ第2世代モデルに切り替わることになる。
2019年春のジュネーブショーで出展されたコンセプトカー、エンゲル・ベルク・ツアラーが新型アウトランダーPHEVのベースとなる。このモデルもツインモーターの4WD仕様になっていた。新型は日産の次期型エクストレイルとプラットフォームを共有し、PHEV以外にも2Lや2.4Lのコンベンショナルなガソリンエンジン搭載車も発売される(画像はベストカーによる予想CG)
この新型からアウトランダーは日産の新型エクストレイルと共用するプラットフォームを採用。とはいえ、当然ながらそのパワートレーンは三菱独自のものであり、現行型をベースとする前後2モーターによるS-AWCによるPHEV車に。
そして、注目はそのエクステリアデザイン。大幅改良でデリカD:5に採用された新しいダイナミックシールドデザインによるフロントマスクで迫力を増す。そのベースは2019年のジュネーブショーで出展された「エンゲル・ベルク・ツアラー」だ。
新型のパワートレーンには現行型と同じPHEVで2モーター方式のS-AWCを採用する予定だ
■三菱 新型アウトランダーPHEV 予想スペック
・全長×全幅×全高:4700mm×1810mm×1730mm
・ホイールベース:2700mm
・車両重量:1900kg
・エンジン:直列4気筒DOHC2.4L+モーター
・最高出力:130ps/4500rpm
・最大トルク:20.3kgm/4200rpm
・モーター出力:前82ps+後95ps
・予想価格:530万円
【12月登場予定!】新開発のEV専用プラットフォーム採用!! 日産・三菱 新型 軽EV
ショーに出展されるコンセプトカーのなかには、市販が疑われるものも多く混ざる。
だが昨年(2019年)の東京モーターショーに「IMk」の名で出展されたこの小さなEVは、日産の中期経営計画のなかでも市場導入が明記されており、ショー開催時から注目度が高かったモデル。
市販時は軽規格に収まるよう、サイズが微調整される
コンパクトにまとめられたボディのデザインは、Vモーショングリルが目立つこれまでの日産車とは異なるエッセンスが見える。
これは中村史郎氏の後を継いでグローバルデザインを統括するアルフォンソ・アルバイサ氏の意向が反映されているといわれる。
横長の大型ディスプレイなど、ショーモデルらしいデコレーションも見えるが、操作インターフェイスの配置などは現実的だ
メカニズム的にも見どころは多い。プラットフォームはパワートレーンとバッテリーを床下に配置する新開発のEV専用のものを採用。
モーターも出力こそ自主規制値の64psとなりそうだが、トルクは15kgmを大きく超えると言われており、従来の軽の概念に収まらないパワフルかつスムーズな走りを見せるという。
スカイラインに搭載されて話題となった運転支援技術「プロパイロット2.0」も進化したものが搭載されると言われており、いろいろと注目を集めそうなモデルだ。
前後席間距離なども、市販を見据えたものとされているのがわかる
【年内登場?】e-POWER搭載のSUV 日産 エクストレイル
2018年の中期経営計画で『2022年度末までに3車種のEVと5車種のe-POWER搭載車を国内市場に投入する』と明言している日産だが、そのうちの1台が新型エクストレイルだ。
やっとモデルチェンジ、日産のニューモデルが登場する。現行型のデビューは2013年12月なので、年内に登場すれば実に丸7年ぶりのモデルチェンジとなる。
エクステリアデザインの最終情報は得ていないものの、日産に近い関係者の証言を集約すると、東京モーターショーでワールドプレミアされたアリアコンセプトのフォルムをイメージさせるスタイリッシュなクーペSUVだという(画像はベストカーによる予想CG)
エクステリアについてはこれまでお伝えしてきたものよりもクーペSUV的なフォルムになるということが日産に近い関係者から漏れ聞こえている。デザインテイストとしては2019年の東京モーターショーに出展されたアリアコンセプトで示されたものが盛り込まれるという。
初代、2代目と比較的オフロードのニオイの濃かったエクストレイルだが、現行型ではエクステリアのイメージはシティ派にシフト。次期型ではよりスタイリッシュなSUVへと進化していくこととなる。
パワートレーンは2Lガソリンエンジンのほかにe-POWERが搭載されることとなる。
セレナでは1.2Lエンジンで発電するシステムを踏襲していたが、車重が重たく、また4WDの必要性もあるSUVのエクストレイルということで、発電力に余裕のある(=ハイパワーモーターを搭載可能)直4、1.5Lエンジンを搭載し、前後2つのモーターを統合制御して駆動する4WDを採用するという情報もある。これはコンセプトカー「IMx」で示されたパワートレーンの実用化だ。
モーター駆動のトルクとリニアリティでタウンユースはもちろんのこと、オフロード走行時も扱いやすさがグンとアップする。
e-POWERを中核に新たなカテゴリーを切り開く新型エクストレイルのデビューは年内登場と目される。
パワートレーンの中核はe-POWER。重たいSUVに対応するため1.5Lエンジンで前後2モーターの4WD
■日産 エクストレイル予想スペック
・全長×全幅×全高:4670mm×1810mm×1780mm
・ホイールベース:2750mm
・車両重量:1600kg
・エンジン:直列4気筒DOHC、1.5L
・最高出力:100ps
・最大トルク:14.0kgm
・モーター出力:250ps/45.0kgm
・予想価格:250万~350万円
【番外コラム】1億円のGT-R 2020年後半より納車開始! GT-R 50 by Italdesign
約1年前となる2018年12月7日に正式受注を開始した「GT-R 50 by Italdesign」。
これはもともと2018年にイタルデザインが、そして2019年にGT-Rが50周年を迎えるのを記念して両社のコラボレーションで企画がスタートしたもの。
価格は日本円にして約1億3000万円! 50台の限定は残りわずかだという
ちなみに価格は99万ユーロ(約1億3000万円)とされるが、実際にはオーナーのカスタマイズにできるかぎり応えるため、オーダーによっては青天井。
内外装のデザインは日産が行い、開発、設計、生産はイタルデザインが担当する。
このGT-Rイタル、「2020年後半より納車を開始し、2021年末までに50台すべての納車が完了する予定」と発表されている。
ベースとなるのは「GT-R NISMO」で、3.8LのV6ツインターボエンジンは720ps/780Nmまでパワーアップ。
全長4784mm、全幅1992mm、全高1316mmで全長も全幅も拡大されている一方、全高はチョップトップされたルーフにより54mmも低くなる。
さまざまなボディカラーバリエーションが提案されている
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