2023年10月に登場した3代目ホンダ N-BOX。日本で一番売れているクルマの6年ぶりのモデルチェンジだが、正直「劇的に変わった」とは言いがたい。そこで、パッと見では気付かないN-BOXの進化ポイントを見ていこう!!
※本稿は2023年10月のものです
文/小沢コージ、写真/HONDA、ベストカー編集部、撮影/茂呂幸正
初出:『ベストカー』2023年11月10日号
【新旧比較で衝撃の結果】新型N-BOXは細かい進化がスゴいのよ!! 先代オーナーがガチ評価
■よ~く見てください! N-BOXの進化ポイントを解説
ドット柄のフロントグリルが印象的な標準ボディのデザイン。面の張りなど、上質感は明らかに向上している
今やニッポンで一番売れるN-BOX。オザワも先代2代目を買ったほどで高いクォリティと使い勝手じゃ右に出るものナシ。とはいえ6年ぶりに出る3代目に関しては少々心配していた。
前情報によると骨格はほぼ変更なし。プラットフォームとエンジンは基本キャリーオーバーで、なにより写真で見るかぎりデザイン的にちとインパクト不足かも?
ってなわけでドキドキしながらプロトタイプ試乗会に突入。みなさん安心してください。一部を除き、しっかり進化してますよ!
まずデザイン。標準ボディは今まで以上のシンプル&クリーン路線でまさに走るオシャレ無印良品。最大の特長たるドット穴模様のフロントグリルこそ新鮮だが、ほかはほとんど2代目と変わりないじゃない? と思っていた。
ところが実際見てみると、前後フェンダーもリアパネルも似てはいるけどしっかり進化。特にフェンダー回りだ。面の張りは今まで以上だし、前後を貫くプレスラインも精緻でイイモノ感が増している。
前後ライトもフロントは淡く光るLEDリングが太くなり新世代感を強調。リアパネルも高いプレスの張り感は出てるし、ランプ外形もよりシンプル化。いわゆる「クルマっぽくない走るオシャレ雑貨」として着実に進化している。
かたや若干心配なのがカスタム。こちらも鉄板の張り感や標準同様に後端がキックアップしたプレスラインは精緻。フロントマスクのLEDラインもライトオンで左右のヘッドライトが繋がり、イマドキ感は強まった。しかし、グリルのメッキ量&イカツさが減り、標準同様のシンプルクリーン路線なのだ。
オザワのなかでは標準ボディでシンプル派、カスタムでヤンチャ派のユーザーを取るのがN成功の方程式で、新型ではホンダ開発陣のデザイン理想主義が強めに出ている。ステップワゴンの二の舞にならないといいが。
■インテリア激変! あれ? デッカイ棚は!?
ダッシュボードを低く水平にすることで視界が向上。カドを丸くして優しさも演出している(写真はN-BOXカスタム)
インテリアは外観以上に激変。全体にこれまたスッキリ水平基調化し、特にわかりやすいのはメーター配置とダッシュボード。今までの2連アナログから7インチデジタルメーターになり明らかにモダンに。
高かったダッシュボード高も約7cm低くなり視界良好。ピラーの太さは不変だが色が白系から黒系になりスッキリ。こちらもシンプルオシャレ化してるのだ。
そのぶんインパネの質感は凝ってて基本ハード樹脂だが一部シボはオシャレ壁紙のようだし、助手席前の棚もコルク風素材。シートも一見造形は変わらないが、よりシンプルなファブリック配置になりオシャレ女子ウケ間違いナシ。
ただこれまた少しヤリ過ぎ感もあり、ハンドルは視界に優れた2本スポークで標準どころかワイルドなカスタムもそれ。さらに賛否両論が収納力で、2代目でオザワが気に入っている助手席前の大容量棚や運転席前のフタ付き収納は廃止。
特に前者はティッシュからスマホからリップクリームまで載せられ、USBも3コ付けられ便利だったが、新収納はセンターディスプレイ隣の小物棚がメインで、あとは拡大したグローブボックスで対応。
開発陣曰く「雑多なものを隠したい人が多いのでティッシュからスマホまで入るサイズに大型化」したようで、ボックス内から助手席前のUSBに接続できるようコードを通す凹みまで付いている。
ただ真のズボラ派(オザワ)はそんなこと気にしない。スマホやら鼻紙やらズカズカ置ける大容量棚の廃止はちと惜しい。
とはいえカスタムはよりクォリティの高いブラック内装で上級グレードはスムーズ皮革の質感も滑らかでオシャレ実用派にはウケるはず。
■走りの質が期待以上に向上!
細かな改良で走りの質感も向上。特にカスタムターボのレベルアップが際立つと小沢氏
一方、予想以上によかったのが走りだ。前述どおりプラットフォーム流用。実は骨格は新しい側面衝突、32km/hでのポール衝突に対応するためサイドフレームが強化されているが、開発陣曰く「全体のボディ剛性はほぼ変わらず」。
エンジンもモード燃費がNAで0.4km/L、ターボで0.1km/L向上してるがパワー&トルクはほぼ変わらず。ターボのみ前後ダンパー強化で全車サスの締結強化、フロントサスのアライメント調整、電動パワステの制御変更ぐらい。
正直ほとんど期待してなかったが、まず驚いたのがオザワと同じNAモデルだ。走り出しから乗り心地がハッキリとクリアでステアリングのキレも確実に増している。
一番嬉しいのが2代目NAモデルで物足りなかった高速での操舵感が増していること。乗り心地に効いているのはサス回り以上に防音性能を上げたルーフライニング(詰め物)と床下の遮音フィルム。音を遮断したことで乗り心地の上質さが確実にアップしている。
さらに意外なのがステアリングのキレで、フロントアライメント調整も効いているが、それ以上にパワステの新フィードバック制御が効果的。無駄なパワーアシストがなくなりよりダイレクトな手応えに。
この味の向上はターボモデルのほうが顕著。中間加速が鋭くなっていてちょっとしたカスタムカーレベルのキレ味アップ。マジで2代目ユーザーならみな欲しい! と思える走りの改善なのだ。
これで価格数万円アップだったら間違いなく買いだ。オザワ的にはカスタムにさらなるギラつき仕様が追加されれば文句ナシか。
●N-BOX(FF)主要諸元
・全長×全幅×全高:3395×1475×1790mm
・ホイールベース:2520mm
・車両重量:910kg
・最低地上高:145mm
・エンジン:直3、658cc DOHC
・最高出力/最大トルク:58ps/6.6kgm
・トランスミッション:CVT
・WLTCモード燃費:21.6km/L
・燃料/燃料タンク容量:レギュラーガソリン/27L
・サスペンション(F/R):マクファーソン/トーションバー
・タイヤサイズ:155/65R14
・価格:164万8900円
●N-BOXカスタムターボ(FF)主要諸元
・全長×全幅×全高:3395×1475×1790mm
・ホイールベース:2520mm
・車両重量:940kg
・最低地上高:145mm
・エンジン:直3、658cc DOHCターボ
・最高出力/最大トルク:64ps/10.6kgm
・トランスミッション:CVT
・WLTCモード燃費:20.3km/L
・燃料/燃料タンク容量:レギュラーガソリン/27L
・サスペンション(F/R):マクファーソン/トーションバー
・タイヤサイズ:165/55R15
・価格:204万9300円
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みんなのコメント
ターボ欲しい人はカスタムを選択するしかなく他メーカーも選択肢には入らないので車検を通してまだ乗ります
残念ポイントが、多数で出たばかりだけどマイナーまで待つかな
室内の豪華さは新型スペーシアが上だと思う
若干、王者が胡座かいた気がする。