■乗ったことがない人には未知のクルマ? 救急車の車内はどうなってる?
急な体調悪化や病気、怪我などで一刻も早く医療機関へ向かうとき、救急車が駆けつけてくれます。
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普段乗ることが少ない救急車ですが、どのような装備が搭載され、車内のレイアウトはどうなっているのでしょうか。
救急車とひとことでいっても、実は所轄省庁によって微妙に違いがあります。街で見かける確率が高いのは総務省消防庁の管轄車両で、地方自治体が所有する救急車です。
病院など医療機関が所有する車両は厚生労働省の管轄、自衛隊独自の専用救急車両は防衛省の管轄となります。
空港にも専属車両が配備されていたり、大型商業施設などが設置を義務付けられた自衛消防組織所有の車両や、最近では民間の救急搬送会社所有のものもあります。ちなみに、救急車の正式名称は「救急自動車」といいます。
管轄によって多少装備の違いはありますが、原則として消防法による規定が存在。使用される車両は乗車定員7名以上、排気量2.5リッター以上、4WDのAT車で、AM/FMラジオやエアコンだけでなくABSやエアバッグなども装備した車両がベースとなります。
そして、電装品や医療機材の詳細な取り付け図などを提出し、消防局の認可を得たクルマが救急車として稼働できるのです。
さらに密閉式構造の貨物車(バンタイプ)で、「傷病者室(患者室)」ではストレッチャーなどの機材を搭載しても頭部側の応急処置ができる空間があること、補助ミラーの設置やステップ類に滑り止め処置を施すこと、助手席と傷病者室にも無線機の設置などが義務付けられ、現在ではカーナビゲーションの搭載もマストになっています。
ほかにも細かな規定に沿ったさまざまな架装(専用のカスタマイズ)が必要になっており、トヨタ「ハイエース」のスーパーロングボディをベースとした「トヨタ救急車(標準車・ハイメディック)」、日産「NV350キャラバン」をベースにした「パラメディック」があります。
トヨタ救急車は、標準モデル(乗車定員9名)とハイメディック(乗車定員8名の高規格準拠モデル)があり、後方に設置されたカメラの映像をルームミラーに表示する「デジタルインナーミラー」を装備。
VSC(横滑り防止装置)やTRC(トラクションコントロール)だけでなく衝突回避支援システム「トヨタセーフティセンス」も標準装備となっています。
一方で、日産のパラメディック(高規格準拠モデル)は乗車定員が8名、電動ストレッチャーが搭載可能で、通路幅を400mm以上確保するなどレイアウトも工夫されており、日産の「アラウンドビューモニター」も搭載しています。
また日産では、日本未発売の大型バン「NV400」をベースにした日本初のEV救急車も開発されており、そのうちEVの救急車が一般的になる日も遠くないかもしれません。
ちなみに両メーカーともベース車にはない、右側もスライドドアを装備した両方スライドドア仕様となっているのも特徴のひとつです。
気になる価格は、トヨタ救急車が564万5000円から595万3000円(4WD)、ハイメディックが1159万円から1189万円、日産のパラメディックは1456万9200円です。
装備内容を考えれば安くは製造できないのでしょうが、意外に高級車だといえます。
■体調不良のときは厳しい… 救急車の乗り心地は?
専門的な架装が施された救急車ですが、病気やケガで搬送されるときの「乗り心地」はどうなのでしょうか。
実際には後部の傷病者室(患者室)に乗ることになりますが、滅多に乗れるものではないだけに興味のあるところです。
急性の十二指腸潰瘍で救急車にお世話になったAさん(40代・男性)に、救急車の乗り心地がどうだったか聞いてみました。
「まず苦しいなかでも感じたのは、とにかく足回りが柔らかく、路面のデコボコに合わせてブワンブワンと揺れて船のような乗り心地だったことを記憶しています」
トヨタも日産もサスペンションは救急車専用にセッティングを施しているということですが、車内で応急処置をおこなうこともあり、硬めの足回りではないようです。
トヨタは3110mm、日産は2940mmと長いホイールベースで、車重は装備を含めで約3tというかなりの重量級。その性質上すぐに揺れを収めるのは難しいのかもしれません。
「救急車内は温度管理や湿度管理もバッチリでした。またこのご時世だからではないでしょうが、プラズマクラスター搭載の空気清浄機も完備されていました」(Aさん)
さすが動く治療室だけあり、車内の空調は完璧のようです。とくに新型コロナの感染防止対策には力が入っているようで、消毒用アルコールで拭き取りができる防水シートの採用、ストレッチャーにかんたんに装着できる換気機能付きカプセルなども用意されているそうです。
またトヨタ救急車では、スイッチひとつで曇りガラスにできる「QQスクリーン」なども搭載しています。
「患者室は右側にストレッチャー、中央が通路、左側に縦向きにベンチシートが備えられていました。ただ、窓が全面カーテンで覆われていたので外の景色は一切見えず、船のような乗り心地もあってクルマ酔いしてしまいました」(Aさん)
カーテンや曇りガラスなどで視覚的に外の情報を遮断されてしまうと、乗り物酔いしやすくなってしまう人もいるようですが、プライバシー保護の観点から内側を見えないようにするのは仕方がないといえます。
重量のあるロングホイールベース車なだけに、船やバスに近い乗り心地とのようですが、長時間乗り続けるわけではなく、患者を救急搬送するための専用車両ならではの仕様が盛り込まれていることがわかりました。
ちなみに119番に通報した緊急搬送の場合は、国籍や納税の有無に関わらず無料で利用できます。
※ ※ ※
救急車はベース車両がモデルチェンジしてもすぐには製造されず、一部改良が施される1年から1年半後に採用されることが多いようです。
フルモデルチェンジ後はクルマの品質が安定しない場合があり、人命を預かる救急車は絶対に止まってはいけないことから、高い信頼性を確保するためだといわれています。
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