現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 遅いマシンはF1とは言えない! FIA、ダウンフォース削減による追い抜き増加には消極的

ここから本文です

遅いマシンはF1とは言えない! FIA、ダウンフォース削減による追い抜き増加には消極的

掲載 更新
遅いマシンはF1とは言えない! FIA、ダウンフォース削減による追い抜き増加には消極的

 F1は2017年の技術規則改正によってハイダウンフォースのマシンとなり、コーナリングスピードが大幅にアップした。しかしスリップストリームについた際に、前を走るマシンが発生する乱流の影響を大きく受けてしまうため、オーバーテイクの減少という弊害を引き起こしていた。

 レースの質を高めることはF1における大きな課題であり、2019年にもフロントウイングの空力付加物を禁止するなどいくつかの技術規則の変更があったが、2021年にはさらに大きな変更が予定されている。

■未来のF1はこんなカタチ? 2021年マシンコンセプト画像が流出

 昨年の9月、シンガポールで2021年のF1マシンのコンセプトが発表されたとき、FIAのスポーティング・ディレクターを務めるロス・ブラウンは、乱流の中でダウンフォースを80パーセント以上維持することを可能にすると話していた。

「現在のマシンで前を行くマシンの後ろについた場合、2台分の車間が空いていても50%のダウンフォースを失っている」

「我々が2021年に導入を目指しているマシンはわずか10%のパフォーマンス低下にとどまる。かなり大きな改善と言えるだろう」

 ただ、乱流による影響を正確に測ることは困難である。FIAシングルシーター部門の責任者であるニコラス・トンバジスは、前走車から15~20メートル後方における現行マシンのダウンフォース減少を約30%と見積もっており、ブラウンの50%という推測とは異なるモノだ。

 ダウンフォースの全体的な減少は、F1における追い抜き問題解決の手段として頻繁に議論されてきた。しかし、ブラウンはこのような考えはF1に適していないとも考えている。

「互いにレースをするためには、ウイングを取り除いてメカニカルグリップに頼るべきだという意見を聞いたことがある」とブラウンは言う。

「しかし問題は、マシンが遅くなってしまうことだ。本来、F1マシンのスピードというのは息をのむようなものだ」

「我々はF1マシンのスピードを落としたくはない。我々はF1マシンが地球上で最も速く、最も印象的なマシンであることを望んでいる。それはひとえに高い空力性能によってのみ実現するのだ」

「だから我々はただ単にダウンフォースを取り除くことでこれらの問題を解決できるとは思っていない」

「我々が必要としているのは、マシンが互いに競争できるような形でのダウンフォースだ」

「オーバーテイクの増加だけが成功の尺度として用いられがちだが、接近戦やサイド・バイ・サイドの攻防も、誰もが興奮するものである」

「仮に2021年の規則改正で追い抜きの問題が解決しなかったとしても、我々はこの問題と向き合い続ける」

関連タグ

こんな記事も読まれています

ホンダ「フュージョン」ベースのコンプリートマシン コンプリート車両「ベスグライド」の礎を築いたモデルとは?
ホンダ「フュージョン」ベースのコンプリートマシン コンプリート車両「ベスグライド」の礎を築いたモデルとは?
バイクのニュース
マツダから新しい「CX-5」登場! ミドルSUVがついに全面刷新!? どんなカタチで導入される? 自社ハイブリッド搭載に期待へ
マツダから新しい「CX-5」登場! ミドルSUVがついに全面刷新!? どんなカタチで導入される? 自社ハイブリッド搭載に期待へ
くるまのニュース
見落としがちなシート掃除! 知られざるシートクリーニングの重要性~Weeklyメンテナンス~
見落としがちなシート掃除! 知られざるシートクリーニングの重要性~Weeklyメンテナンス~
レスポンス
スバル フォレスター【1分で読める国産車解説/2024年最新版】
スバル フォレスター【1分で読める国産車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
【最新モデル試乗】国際派11代目ホンダ・アコードは最新技術を積極投入。スポーティセダンを名乗るに十分な気持ちのいい走りの持ち主である
【最新モデル試乗】国際派11代目ホンダ・アコードは最新技術を積極投入。スポーティセダンを名乗るに十分な気持ちのいい走りの持ち主である
カー・アンド・ドライバー
トヨタ 新型「4人乗りアルファード」初公開! 斬新「後ろ向きシート」×オシャレスギ“ウッド内装”採用! 画期的「新技術」をトヨタ車体が披露
トヨタ 新型「4人乗りアルファード」初公開! 斬新「後ろ向きシート」×オシャレスギ“ウッド内装”採用! 画期的「新技術」をトヨタ車体が披露
くるまのニュース
正式発表は今秋か!? ホンダの“最上位ネイキッドバイク”「CB1000ホーネット」はスタイルが斬新! “ストリートファイター”系ルックが人々を魅了する
正式発表は今秋か!? ホンダの“最上位ネイキッドバイク”「CB1000ホーネット」はスタイルが斬新! “ストリートファイター”系ルックが人々を魅了する
VAGUE
サンシェード選びがムズい人は必見!! ランクル70で体感!!! 最新4層の遮光性能が凄すぎるぞ
サンシェード選びがムズい人は必見!! ランクル70で体感!!! 最新4層の遮光性能が凄すぎるぞ
ベストカーWeb
日産が新型「小型セダン」発表! SRバッチ&リアスポイラー装着!? 精悍顔「ヴァーサ」に新グレード「SR」 ブラジルで発売
日産が新型「小型セダン」発表! SRバッチ&リアスポイラー装着!? 精悍顔「ヴァーサ」に新グレード「SR」 ブラジルで発売
くるまのニュース
洗車アイテムが無料で使い放題! 世界の洗車用品が集合するイベントがスーパーオートバックス大野城御笠川店で開催
洗車アイテムが無料で使い放題! 世界の洗車用品が集合するイベントがスーパーオートバックス大野城御笠川店で開催
月刊自家用車WEB
「はぁ…迷惑すぎ」やったもん勝ち? 右折入庫禁止を守らないと違反になるのか。
「はぁ…迷惑すぎ」やったもん勝ち? 右折入庫禁止を守らないと違反になるのか。
月刊自家用車WEB
[ウソでしょ!?]ハチロクの新車販売価格は?今では考えられない値段だった!?
[ウソでしょ!?]ハチロクの新車販売価格は?今では考えられない値段だった!?
月刊自家用車WEB
ヒロミが「前から欲しかった!」 全長5.3mも狭い道スイスイで“伊代”カンゲキ!? オレンジが眩しい「トライトン」納車を報告
ヒロミが「前から欲しかった!」 全長5.3mも狭い道スイスイで“伊代”カンゲキ!? オレンジが眩しい「トライトン」納車を報告
くるまのニュース
一生に一度は乗ってほしい!! 今新車で買える[2シータースポーツ]4選
一生に一度は乗ってほしい!! 今新車で買える[2シータースポーツ]4選
ベストカーWeb
カワサキ「Z e-1」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
カワサキ「Z e-1」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
カリーナED対抗のマツダ[ペルソナ]の悲哀! たった3年という短命に終わったペルソナは当時女性からどう思われていたのか?  
カリーナED対抗のマツダ[ペルソナ]の悲哀! たった3年という短命に終わったペルソナは当時女性からどう思われていたのか?  
ベストカーWeb
抜群の収納力とマルチなフラットスペースが便利! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
抜群の収納力とマルチなフラットスペースが便利! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
増殖する軽乗用車! 保有台数は80年代末の「13倍」、なんでこんなに人気なのか
増殖する軽乗用車! 保有台数は80年代末の「13倍」、なんでこんなに人気なのか
Merkmal

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村