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通算5度のタイトルホルダー、ホルヘ・ロレンソがMotoGPで走り続けた18年/(1)250ccクラスで2連覇を達成

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通算5度のタイトルホルダー、ホルヘ・ロレンソがMotoGPで走り続けた18年/(1)250ccクラスで2連覇を達成

 2019年シーズンMotoGP最終戦バレンシアGPの木曜日、ホルヘ・ロレンソがこのレースをもって引退することを発表した。ロレンソは日曜に最後のレースを走り切り、レーシングライダー、そして18年にわたる世界選手権ライダーのキャリアに終止符を打った。今回から3回にわたり、最高峰クラスで3度、世界選手権で通算5度のチャンピオンを獲得したロレンソの足跡をたどる。

 スペインのマヨルカ島出身のロレンソがバイクに乗り始めたのは、3歳のころだった。父、チチョ・ロレンソの指導のもと、幼いロレンソはライダーとして出発した。

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 やがて13歳の年に、ロレンソは特例でスペイン選手権(現在のCEVレプソルインターナショナル選手権)125ccクラスに参戦。当時、このチャンピオンシップには、のちにドゥカティとホンダでMotoGPチャンピオンを獲得するケーシー・ストーナー、そしてホンダのファクトリーライダーとして活躍するダニ・ペドロサも参戦していた。この3人は、世界選手権でもライバル関係を続けることになる。

 ロレンソは15歳になる2002年、世界選手権125ccクラスに、デルビのファクトリーチームから参戦を開始する。しかし、当時の出場最低年齢である15歳を満たしていなかった開幕戦日本GP、第2戦南アフリカGPには参加できず、誕生日を迎えた第3戦スペインGPの土曜日のセッションで世界選手権デビューを飾ったのだった。ロレンソは史上最年少で世界選手権のレースに参戦したライダーとなった。

 ロレンソの2002年のチームメイトは宇井陽一。当時のデルビは苦難のシーズンを過ごしており、宇井が表彰台を一度獲得するのみで、ロレンソもベストリザルトは第12戦リオGPの7位にとどまった。翌2003年も引き続きデルビから参戦したロレンソは、次第にその実力を証明し始める。

 第12戦リオGPで、ロレンソは一足早く世界選手権デビューを飾っていたペドロサやストーナーを抑え、125ccクラス初優勝を飾った。バレンシアGPでの引退会見では、気に入っているレースのひとつとして、ロレンソはこの初優勝を挙げている。その優勝を含め、ロレンソは2003年シーズンは2度の表彰台を獲得した。

 ちなみに、この年のチームメイトが、のちにマルク・マルケスのマネージャーとなるエミリオ・アルサモラであったのは興味深い。アルサモラが世界選手権に参戦したのは、このシーズンが最後だった。しかしふたりはのちに、ロレンソとアルサモラが育てたマルケスという図式により、MotoGPクラスで合間見えることになるのだ。

 2004年も引き続きデルビから参戦したロレンソは、3勝を挙げて7度表彰台に立ち、ランキング4位を獲得して125ccクラスに参戦する最後のシーズンを終えた。ロレンソはこのクラスでチャンピオンを獲得することはできなかったものの、250ccクラスへつながるシーズンを過ごした。

 250ccクラスの初年度、ロレンソが所属したのは、当時ロレンソのマネージャーを務めていたダニ・アマトリアンが監督を担うFortuna Honda(フォルツナ・ホンダ)だった。ホンダRS250RWを駆るロレンソは、250ccクラス参戦1年目にもかかわらず6度の表彰台を獲得する速さを見せる。しかし、日本GPでアレックス・デ・アンジェリスと接触し転倒させたことが危険行為と見なされ、マレーシアGPを出場停止受けるなど、勢いのよさが裏目に出ることもあった。

 クラス2年目のシーズンは、アプリリアに移籍。エースライダーとして躍進した。2006年は8勝、2007年には9勝を挙げて2年連続で250ccクラスのチャンピオンを獲得した。そしてロレンソは、翌2008年から最高峰クラスであるMotoGPクラスに、ヤマハのファクトリーチーム、フィアット・ヤマハ・チームから参戦することになる。

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