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【絶対比較】レクサス ISの新型と従来モデル。ボディサイズは拡大、デザイン変更のポイントとは!?

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【絶対比較】レクサス ISの新型と従来モデル。ボディサイズは拡大、デザイン変更のポイントとは!?

2020年11月5日、大掛かりなマイナーチェンジを果たしたレクサス ISが、日本で発売された。新型レクサス ISはエクステリアデザインの変更、ボディサイズの拡大、レクサス・セーフティー・センス+のアップデートに注目が集まるが、果たして従来モデルと比較してどのような変化を遂げたのか。マイナーチェンジ前後の新旧レクサス ISを比較してみよう。

エクステリアがいっそう精悍に
2020年11月5日、レクサス ISが大幅なマイナーチェンジを実施し、日本での販売をスタートした。大きな変更点としては前後からサイドまでのデザイン変更、先進運転支援システム(ADAS)のレクサス・セーフティー・システム+のアップデート、グレード整理、ボディサイズの拡大だ。

●【くるま問答】ガソリンの給油口、はて? 右か左か、車内からでも一発で見分ける方法教えます(2020.01.21)

まずエクステリアだが、新型レクサス ISではフロントが精悍なデザインになった。レクサスのブランドのアイコンであるスピンドルグリルのリデザイン、ヘッドライトユニットの小型化に加え、デイタイムランニングライトがヘッドライト上に移設、一体型とされた。

ボンネット形状は中央の盛り上がりとその両側のヘッドライトに落ちる部分との段差が大きくなり、フロントマスクをより低く見せている。ボンネットの段差はダイナミックでアグレッシブさを感じさせる。そして詳細は後述するが、前後フェンダーがパネル変更により大きさを増している。これによりデザイン的にワイド&ローが視覚的に分かりやすくなった。

ADASのレクサス・セーティー・システム+は2016年10月のマイナーチェンジモデルから搭載されているが、今回はレクサス LSに採用されているドライバー異常時対応システムが追加された。LSのシステムの普及版とのことだが、対応内容に変更はなくドライバーに異常があると車両が認めた場合に、周囲への注意喚起を行いながら路側帯で停車させ、ドアロック解除とヘルプセンターへのコールを自動的に行う優れものだ。

新型レクサス ISのグレード展開はIS300とIS300hに大きく分けられ、従来どおり標準仕様とバージョンL、Fスポーツの三段構成となる。しかし、IS350ではFスポーツのみの構成となった。大排気量マルチシリンダー自然吸気エンジンは、世界的に見ても今や風前の灯だ。欲しい方は早めに検討した方がいいだろう。

ボディ拡大でどこがどう変化したのか
レクサス IS ビッグマイナーチェンジ最大のトピックは、やはりボディサイズの拡大。どれだけの変化があり、どんな恩恵をもたらしているのか、新旧レクサス IS 300h Fスポーツ(2WD)で比較してみよう。

マイナーチェンジとしては珍しくボディパネルから新しく造形し直して、ボディサイズを拡大した。新型は全長4710mm/全幅1840mm/全高1435mmで、それぞれ同30mm/30mm/5mmの増加だ。前後トレッドも拡大し、フロント1580mm(従来1535mm)、リア1570mm(同1540mm)へと拡幅され、運転時の車両安定性が一層増しているはずだ。

前後フェンダーの拡大により、装着タイヤサイズも変更になっており、よりワイド&大径サイズのタイヤを履く。それでも最小回転半径は5.2mと変更はない。タイヤサイズはフロントで235/40R19(従来225/40R18)、リアで265/35R19(同255/35R18)とホイールを1インチ、タイヤ幅を約10mm、タイヤ外径を約640mmから約670mmにアップした。これだけの大掛かりなボディとタイヤの変更を行いながら、車両重量は10kg増の1690kgに留まる。

一般にタイヤ&ホイールを大径化した場合、デメリットとして重量増による乗り心地の悪化と動力性能の低下を伴うことが多い。一方で、タイヤのグリップ性能やブレーキ性能が向上するメリットが考えられる。新型レクサス ISではタイヤの大径化のメリットを享受するため、サスペンションの設定とホイールハブの変更で乗り心地向上を図られている。

具体的にはサスペンションのアッパーアームをアルミ製に、ホイールハブを従来の日本式から欧米式のハブボルトでタイヤセットを締結するタイプに変更することで、バネ下重量の軽減を図っている。ホイールハブの変更は高剛性化や軽量化、タイヤセットとホイールハブの締結力を強化など多くのメリットを生み出す。ハードなドライビングに対応できる欧米式のホイールハブだが、難点はタイヤ交換に手間がかかることだ。

これだけの対策を行いながらもタイヤの大径化を採用したのは、先述したグリップ力の向上だ。タイヤ外径を拡大させるとタイヤの接地面積が増え、前後方向へのグリップ力が強化される。コーナリング時にはコーナーの中心部へ引かれる力が車体に掛かるが、タイヤのグリップ力の強化でコーナーに引かれる力に対向できる力(コーナリングフォース)が発生し、安定してコーナーを曲がることができるようになるのだ。

ストッピングパワーもタイヤの大径化に頼るだけでなく、ブレーキディスクを大型化して強化した。新型では全車でフロント334mm(従来296mm)、リア297(同290mm)になっている。このサイズは従来のIS350とほぼ同等だ。

今回の新型レクサス ISの大掛かりなマイナーチェンジは、プレミアムスポーツセダンとして進化に値するものだ。ワインディングロードを法定速度で走っても、意のままに操縦できる楽しさを体感できるはずだ。ただ、エンジンに手が入らずダイナミックフォース以前の旧型を搭載し続けるのは、モデル末期だからなのか。かなり気が早いが、エンジンも新型に替わるはずの次期型の登場が待ち遠しい。(文:猪俣義久)

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