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X1・iX1と親戚関係に ミニ・クロスオーバー SE 試作車へ同乗 ちゃんと活発な走り味

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X1・iX1と親戚関係に ミニ・クロスオーバー SE 試作車へ同乗 ちゃんと活発な走り味

BMW X1・iX1とメカニズムを共有

ミニのファミリーSUV、カントリーマン(クロスオーバー)は、2024年のモデルチェンジへ向けて準備が進んでいる。ひと回りボディサイズを成長させて。多様なニーズへ適合するべく、弟に当たる、ひと回り小さいミニ・エースマンも誕生予定にある。

【画像】X1・iX1と親戚関係に ミニ・クロスオーバー SE 試作車 競合クラスのSUV BEVと比較 全148枚

お兄ちゃんになるクロスオーバーは、BMW X1とメカニズムを共有する。つまりiX1が存在するように、バッテリーEV(BEV)版も登場することになる。ちなみに、ハッチバックのクーパーもモデルチェンジを控えている。ミニの関係者は忙しいに違いない。

ミニ・ブランドのトップを務めるステファニー・ヴルスト氏は、「2人目の子供ができると、現在のクロスオーバーにはベビーカーを載せられない、という意見がありました。新しいモデルは、それに対応します」

「充分な車内空間がなかっためです。これまで、そんなユーザーを失ってきたので、(ボディサイズの拡大が)必要なのです」。と説明する。

結果的には、フォルクスワーゲンID.4のライバルになるクロスオーバーは、大きめのモデルを好む北米市場でミニのシェアを拡大させる可能性がある。従来のラインナップでは、叶えにくいことといえた。

クラスが格上げされる新しいクロスオーバーだが、名前は変わらない。ヴルストは、ユーザーを混乱させることはないという。「理解していただけると考えています。既にカントリーマンは、ビッグミニとしての地位を得ていますから」

全長4429mm、全高1613mmに成長

新しいクロスオーバーは、現在のモデルとは異なりフロントマスクが角張る。前後のオーバーハングが長くなり、よりSUVらしい見た目になるようだ。それでいて、独自のアレンジを加えつつ、クーパーと同様に丸いヘッドライトは変わらない。

ボディサイズは、現行のクロスオーバーから132mm伸ばされ、4429mmになる。全高は、車内空間の拡大を目的に56mm高くなり、1613mmになるという。

パワートレインのラインナップは、ガソリンエンジン版と電気モーター版の2種類へ改められる。プラグイン・ハイブリッド版は、廃盤になる見込み。

グレードとしては、従来のようにパワフルな「S」仕様がそれぞれに用意される。熱々のジョン・クーパー・ワークス(JCW)も、もちろん控えている。

ガソリンエンジンで走るクロスオーバーについては、まだ情報が明らかになっていない。BMW X1を参考にすると、前輪駆動の3気筒ターボと、四輪駆動の4気筒ターボという構成が予想できる。

BEV版は、クロスオーバー Eとクロスオーバー SEを名乗る。前者には、BMW iX1へも追って採用されるという、54kWhの駆動用バッテリーが搭載される。190psのシングルモーターで、前輪駆動となる。

クロスオーバー SEは、最新のBMW iX1と同じツインモーターの構成。総合で312psを発揮する駆動用モーターに、64.7kWhの駆動用バッテリーが組み合わされる。航続距離は約450kmになるという。

巨大と表現できる薄い円形のタッチモニター

今回、同乗の機会を得た試作車は、クロスオーバーの SE オール4。iX1とプラットフォームやパワートレインを共有しつつ、ミニらしい「ゴーカート・フィーリング」を与えることへ注力していると技術者は話す。

BEV版の車重は2tに迫ると考えられ、ゴーカートのよう、と感じるのは少し難しいように思える。内燃エンジン版なら、直感的で惹き込まれるようなドライビング体験を得られる可能性はありそうだが。

車内空間でわかりやすい変化は、リアシート側が明らかに広くなること。荷室も間違いなく拡大されている。

ダッシュボードやセンターコンソールまわりの変化も大きい。ロータリーダイヤルも含めて、実際に押せるハードボタンは殆ど残っていない。巨大と表現していい、薄い円形のタッチモニターに、多くのインターフェイスが集約されている。

残されたハードボタンは、パネルにまとめらたショートカットキー数枚のみ。ほかには、ドライブセレクターとシステムのスタート/ストップが、クラシカルなスイッチとしてデザインされている。

インフォテインメント・システムは、開発中盤にあった。まだ充分には動作しておらず、使い勝手の良し悪しは判断できない。少なくとも、BMWのiドライブとはかなり異なるシステムだとはいえそうだ。

インテリアには全体的にカバーが掛けられていたが、そっとめくってみたら、ダッシュボードの一部にはカラフルなクロスが用いられている様子。このまま完成すれば、個性的でポップな車内になるだろう。

iX1と大きく異る活発な走り味

あくまでも助手席で、だが、路上ではBMW iX1と通じる部分を感じた。パワートレインが共通するだけに、新しいクロスオーバーは同様に速い。

回生ブレーキには、3段階の強さが設けられている。状況に応じて自動的に調整されるアダプティブ・モードと、ワンペダル・ドライブが可能なBモードを選べるようだ。

その反面、シャシーのチューニングはiX1と大きく異なる印象でもあった。クロスオーバーは、アダプティブではない通常のダンパーと、固定レシオのステアリングラックを獲得する。助手席からでも、活発な走り味に仕上がっていることが伝わってきた。

子供が増えた家族向けということで、快適性には従来以上に配慮されているはず。それでも、乗り心地は硬め。路面の剥がれた穴は、不足なく均せていたようだ。

試乗車を運転していた技術者は、ミニらしさの殆どはステアリングが生んでいると説明していた。彼の発言を確かめるには、実際に筆者の手でステアリングホイールを握ってみるしかない。

新しいカントリーマンの生産は、2023年11月にスタートする予定。欧州のユーザーへの納車は、2024年前半から始まる。

ミニ・クロスオーバー SE オール4 プロトタイプのスペック

英国価格:未定
全長:4429mm
全幅:−
全高:1613mm
最高速度:−km/h
0-100km/h加速:−
航続距離:450km(予想)
電費:−km/kWh
CO2排出量:−g/km
車両重量:約2000kg(予想)
パワートレイン:ツイン同期モーター
駆動用バッテリー:64.7kWh
急速充電能力:130kW(DC)
最高出力:312ps
最大トルク:50.2kg-m
ギアボックス:1速オートマティック

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