■今も根強い人気を誇る「インテグラ」
「インテグラ」は、ホンダが1985年から2007年の間、4世代に渡って販売したスポーティモデルでした。日本市場から消えて17年が経過しましたが、海外ではいまも現役のモデルです。
インテグラが国内で復活する可能性について探ります。
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初代インテグラは1985年に「クイント」の後継車としてデビュー。車名は「クイント インテグラ」で、リトラクタブル・ヘッドライトを採用し、全車DOHCエンジンを搭載し人気を博しました。
3代目からは高性能モデル「タイプR」がラインナップに追加されました。
全4代に渡って高い人気を集めましたが、クーペタイプのスポーツカーの需要が落ち込み、インテグラもそのあおりを受けて2006年に生産終了、翌年に在庫がはけて終了となりました。
生産終了から販売終了までに日数がかかっているのも、スポーツカー人気低迷の裏付けとなってしまった格好です。
しかし生産終了後しばらく経ってから、再びインテグラに注目が集まります。
これには、インテグラに限らず1980年代から90年代の国産スポーツカーに再び人気が集まり、中古車価格が高騰したという背景があります。
このムーブメントは、根強い人気を持つアニメ「頭文字D」や米国映画の「ワイルド・スピード」シリーズの影響と、昨今の国産車ラインナップからスポーツカーが数えるほどになってしまった事情など、複数の要因が重なって起こっています。
モーターショーやオートサロンでは、こうしたかつての名スポーツカーなどの車名を冠したコンセプトカーに高い注目が集まります。
2023年10月開催の第1回「ジャパンモビリティショー2023(JMS2023)」では、1980年代に「デートカー」の代表格であった「プレリュード」の名を冠したコンセプトカー「プレリュード コンセプト」が出展され、高い人気を得ました。
■米国で復活した「インテグラ」! 日本はどうなる!?
2007年に幕を下ろしたインテグラでしたが、2022年に15年ぶりの復活を米国市場で果たしました。
高級車ブランドの「アキュラ」からの販売で、ボディタイプは4ドアセダンでした。
一方中国では2021年に、ホンダ「インテグラ」も登場していますが、こちらはシビックの兄弟車という立ち位置であり、米中でそれぞれ別のモデルが復活したことになります。
このうち、米国版にしっかりと受け継がれたのは、スポーティなスタイルと性能でした。
高性能なモデル「タイプS」は、最高出力320馬力を発生する高回転型のVTEC 2.0リッターターボエンジンに6速MTの組み合わせになっています。
ベースグレードでも1.5リッターVTECターボを搭載、最高出力は200馬力と高性能です。
車両価格は、ベースグレードの3万3000ドル(約475万円)から、最上級グレードのタイプSの5万2600ドル(約757万円)となっており、かつて販売されていたインテグラの価格帯と当時の物価を考慮して比較すると、ずいぶんと高級車になってしまっています。
そんなアキュラ インテグラは、2023年6月20日から7月3日まで、東京青山の本社ビル1Fにある「ホンダウェルカムプラザ青山」で展示され、注目を集めました。
この展示は「2023 北米カー・オブ・ザ・イヤー」の受賞を記念したもので、ホンダは「残念ながら日本市場での発売の予定はない」とコメントしています。
かつてのインテグラは、シビックと共通のプラットフォーム、パワートレインを使用していましたので、国内市場向けの復活インテグラも、シビックをベースにすればいいのではないかと考えることができます。
しかしホンダ関係者の話によれば、JMS2023で出展されたプレリュードのコンセプトモデルは「シビック e:HEVをベースにホイールベースを短くした2ドアクーペ」と語られており、まさにインテグラそのものといった成り立ちであることがわかります。
またこのプレリュード コンセプトは「市販化を目指している」とされており、残念ながら日本市場でのインテグラ復活はなかなか厳しいと言わざるを得ません。
※ ※ ※
今年9月24日にシビックがマイナーチェンジし、1.5リッター VTECターボに6速MTを組み合わせたスポーツグレード「RS」が追加され、かつてインテグラの立ち位置を埋めると言っていいモデルが出てきています。
インテグラが復活しなくとも、ホンダのスポーツカーマインドは令和の今でも健在のようです。
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みんなのコメント
結局は日本の自動車メーカーは円安と国に守られた経営で業績が良いので、ブランドイメージアップにスポーツカー開発してるんでしょうね。2000年以前の逆を行ってますね。
それとも、ホンダは国内ではスズキみたいな立ち位置をめざしているのかな?