6月3~6日、WRC世界ラリー選手権第5戦イタリアが、地中海に浮かぶサルディニア島を舞台に開催される。この『ラリー・イタリア・サルディニア』を前に、シリーズの最高峰カテゴリーであるWRCクラスに参戦する、Mスポーツ・フォード、ヒュンダイ、トヨタの各陣営から今戦に出場するドライバーたちの事前コメントが発表された。
前戦ポルトガルに続く“グラベル(未舗装路)ラリー連戦”の2戦目となるWRCイタリア。第3戦からわずか2週間後に行われるこのイベントのステージは、ハイスピードでありながら道幅は狭いうえに木や茂み、大きな岩などがコースのすぐ近くに迫る。そのため、ドライバーは非常に神経をつかいながら、ラリーを戦うことになる。
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そんな今戦では、西海岸のアルゲーロに代わって8年ぶりにラリーの拠点となる東部のオルビアを中心に競技が行われる。木曜のシェイクダウンとアルゲーロでのセレモニアルスタートを終えた選手たちは翌金曜、近年お馴染みの4つのステージで8本のSSを戦い、競技2日目の土曜も4ステージを各2回走行していく。この内、午後に行われるSS13/15“ボルティジャーダス-アッジュス-ヴィッダルバ”は2005年以来、16年ぶりに使われるステージだ。
最終日の日曜は例年とまったく異なるステージ構成となり、2009年大会で使われた“アルツァケーナ-ブラニアトゥギウ”と、新たに北部の海岸に設定される“アリエントゥ-サンタ・テレーザ”のステージで4本のSSが行われる。最終SS20はトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスポイントが与えられるパワーステージとなっている。
競技区間の合計距離は303.10km、リエゾン(移動区間)を含めたラリーの総走行距離は1299.02kmに上る予定だ。
■Mスポーツ・フォードWRT
●ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)
「ポルトガルでは自分が居ることができる場所に戻った。サルディニアでも同じように続けていくことを望んでいる。いっそう難易度が高いが、サルディニアはポルトガルとかなり似ているので、ポルトガルでフィニッシュしたときのセットアップでラリーをスタートする予定だ。うまく機能していたからね」
「セットアップは前提としてポルトガルと非常によく似たものになる。マシンが最初から(速く)走れるようにしたい。スライドしてタイムを失うようなことはしたくないんだ」
「なぜならステージは道幅がとても狭く、曲がりくねっていて難しいから、クルマを前に進めるほど速く走れるんだ。過去数年の経験からここではマシンが速さを出せることは分かっているし、テーム(・スニネン)と僕のデイ1の出走順は有利だ。これまでこのラリーではあまり運に恵まれなかったから、3度目の正直に期待しているよ」
「クリス(・パターソン/コドライバー)は個人的な事情で参加できないが、スチュアート(・ラウドン/今戦のコドライバー)とはドイツで競技に出たことがある。僕たちはステージ優勝のタイムを何度か出したから、マシンのなかでしっかり協力しあえることは間違いないよ」
●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)
「僕はサルディニアでの走行をいつも楽しんできた。グラベルラリーの過酷な面はあるけれど、マシンはその荒々しさに耐えられるだろう。それでもタイヤの摩耗を管理する必要があるし、そこが大きなポイントになる。通常、僕はサルディニアで良い結果を出している。シェイクダウンまでピレリのグラベル用タイヤを試すことができないから、今回はそれが課題だね。チャレンジングだが、この週末に最大の結果を引き出すよ」
「ポルトガルのすぐ後でサルディニアでスタートできることは助けになる。でも他のクルーは僕に比べて1週間のアドバンテージがあるんだ。なぜなら僕はポルトガルにはラリー2のマシンで出ていたからね」
「彼らはパッケージ全体について理解している。そのことについて僕ができることはほとんどないけれど、出走順を大きく活かす必要がある。ドライだったら初日はとても有利になるんだ」
「フォード・フィエスタWRCに戻れることに本当に興奮しているよ! 走行を楽しめるし、ラリー2からWRCに上がることは、他の方向へ行くよりも簡単だ。より強いエアロダイナミクスがあるし、パドルシフトで行くほうが容易いからね。一方、タイヤは摩耗しやすい。なぜならラリー2カーと比べて100馬力以上もパワーがありホイールスピンが多くなるからね。その点は難しくなるが、僕はタイヤについて学びクリーンなラリーをするためにここにいるんだ」
■ヒュンダイ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)
「ラリー・イタリア・サルディニアは素晴らしいイベントで、チーム全体がいつも強さを発揮している。僕たちのなかでも以前に何人か優勝している。また表彰台の最上段に戻ることを期待しているよ」
「今年は以前そうだったようにオルビアに戻るという小さな変更があるが、ステージはほぼ同じだ。難しいイベントになることは確かだが、素晴らしい気候のなかで調子を取り戻し、強力なチームリザルトを出せることを期待している」
●オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)
「ラリー・イタリア・サルディニアは、間違いなくシーズン中もっとも過酷なイベントのひとつだ。ステージではたくさんの岩盤が待ち受けていて、路面がとても荒れることがあるから、多くの挑戦があることは明らかだ」
「とくに今年はタイヤが新しいから、あそこでは数多くの発見をすることになるだろうね」
「僕たちはポルトガルのグラベルで速いペースを何度も見せた。そのペースをイタリアに持ち込み、もう一度優勝を懸けて戦うよ」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)
「この2年、ラリー・イタリア・サルディニアでの戦いでは、僕は非常に良いリザルトを残してきた。どちらの年でもラリーで優勝することができたから、僕はこのイベントをとても気に入っているんだ」
「あそこではとても落ち着いていられるし、初日は出走順が有利なんだ。だから本当に楽しみにしている」
「ラリー・ポルトガルで表彰台を獲得したのは素晴らしかった。でもサルディニアでも優勝を目指して戦うつもりだよ」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)
「ポルトガルと同じように、サルディニアでも一番最初に初日のステージを走らなくてはならないので、我々にとっては厳しいラリーになると思う。それでも、チャンピオンシップをリードしていることに満足しているよ」
「どのラリーでもできるだけ多くのポイントを獲得しようとしているが、サルディニアでもそれは変わらない。ポルトガルでは、自分のペースには満足できなかったが、結果はポジティブだった」
「新しいタイヤで初めてグラベルを走ったイベントだったので、もう少しタイヤに対する理解を深めれば、サルディニアではもっとパフォーマンスを引き出せるはずだ」
●エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)
「ポルトガルの優勝は、僕たちにとって素晴らしい結果だった。週末をとおしてクルマのセットアップやタイヤに対する理解が進んだ。前回はかなりタイトな展開になったが、サルディニアに向けてどのようにクルマを改善すればいいのか、皆がいくつかアイデアを持っていると思う」
「出走順を考えると簡単な週末にはならないだろうし、予想されているように暖かくてドライなコンディションになれば、昨年10月の大会よりもさらに不利になるかもしれない。それでも、いつものようにベストを尽くして戦うつもりだ」
●カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)
「ポルトガルは残念な結果だったので、サルディニアではより良いラリーができることを願っている。2019年の大会ではWRC2カテゴリーで優勝しているが、サルディニアのステージはとても難しく、自分のドライビングスタイルに合っているかどうか正直分からない」
「昨年はかなりトリッキーなイベントだったが、今回はより良いペースで走り、改善したいと思っているし、すでにステージについて多くを学んで準備をしている」
「ポルトガルでは、路面のグリップが低かった各ステージの1回目の走行で非常に苦労したけれど、日曜日はサルディニアに向けてさまざまなセットアップを試したので、そこで学んだことを活かせればと思っているんだ」
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