ポルシェのセールスは変わらず好調。その立役者のひとつであるマカンのEVモデル登場に向けたカウントダウンは、すで始まっている。そこで今回は最新のマカンTとともに、バトンを受け取るマカンEVの量産試作モデル生産がすでに始まっている、ライプツィヒ工場を取材した。
優れたマカンの高いオフロード性能を確認。渡河性能は30cm
半導体不足などで問題の多かった2022年だが、それでもポルシェは30万9884台を世界市場に向けて出荷した。この数字は21年の3%増しである。その立役者は、カイエンとマカンという2車のSUVで合計18万2328台、すなわち10台に6台はこの2モデルが占めていたのであった。
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こうしたポジティブな状況下でポルシェのオリビエ・ブルーメ社長は、昨年、マカンのBEV版を2023年から販売を開始すると発表した。しかもガソリンエンジン搭載モデルも当面並行販売するとも加えている。しかし23年に入ってフォルクスワーゲングループ内でソフトウエア問題が発生、マカンEVの発売は24年に延期されることになってしまった。
2013年の北米西海岸でのプロトタイプ試乗から始まって、南アフリカでのマカンターボのテスト、さらに最新のマカンTの誕生までずっとその成り行きを見守ってきた筆者としては、この歴史的なバトンタッチに際して現在どのような状況なのかを見極めたいと考え、現行マカン、そしてマカンEVが生産される予定のライプツィヒ工場へ向かった。そこまでの足はもちろん最新のマカンTだ。
このファイナルエディションとも言えるモデルはすでにポルシェジャパンで販売が始まっているが、そのベースモデルはPASM(ポルシェ アクティブ サスペンション マネージメント)などが標準装備されているにもかかわらず854万円、つまりこれまで選べなかったオプションも含め単純計算で124万円ほどお買い得ということになる。
今回、悪天候の中をマカンTでライプツィヒ工場まで2000km以上走ったが、アウトバーン上でのダイナミクス性能は十分。4気筒エンジン故の軽さを生かしたハンドリングも秀逸で、マカンEVの日本導入まで待ちきれない人達のためには絶好のモデルかも知れない。
カスタマーセンターに併設されたオフロードコースでは、インストラクターのルーカス・シュライヤー氏の指導であらためてマカンのアドベンチャー性能を確かめることができた。
2024年発売予定のマカンEVの判明している情報
まず待っていたのは、およそ日常的にはマカンオーナーが遭遇すことはないであろう本格的な悪路が待っていた。
マカンのアプローチアングルは24.8度、デパーチャーアングルは23.6度、そしてブレークオーバーは17.1度と本格的なオフローダーに勝るとも劣らない性能を備えている。さらに渡河性能は30cmでゲリラ豪雨でも問題なく走行できそうだ。あらためてマカンのオフロード性能に感服したのである。
訪れたポルシェのライプツィヒ工場では2022年は9万1117台のマカンがラインオフし、現在はマカンEVの24年の発売に向けて13号棟で量産試作車の組み立てが始まっていた。
今回の取材では、マカンEVに直接は遭遇しなかったが、これまで現地で収集した情報によれば、ここに掲載したカムフラージュの少ない最新のスクープ写真でおわかりのように、まずスタイルはフロントスカートはICEのマカンに近くスポーティでアグレッシブ、ただしマカンEVはSUVクーペ色がさらに強くリアルーフラインはカイエンクーペのように明らかにスラントしている。リアゲートのLEDラインは現行ポルシェモデルに共通の、特徴的なボディ幅一杯に渡るLEDラインがレイアウトされている。
PEP(プレミアム エレクトリック プラットフォーム)に搭載されるバッテリーは11個のプリズマタイプのセルを持った100kWhでタイカンと同じ800Vのアーキテクチャーを持ち、充電能力は最大で270kW、5%から80%まで25分で充電可能だ。
また前後に搭載される電気モーターのシステム出力は437kW(595ps)で最大トルクは1000Nmに達する。前後の重量配分は48対52でトラクション効果を上げるためにリアタイヤは、おそらく現行のマカンGTS(265/40R21と295/35R21)と同じサイズになるだろう。
さらに後輪ステアも装備され最大で5度までの総舵角が与えられる。シャシは電子制御、PASMとエアサスのコンビネーション、ただし金属バネも用意されるはず。マカンEVの予想販売価格はおよそ81000ユーロ(約1170万円)で年間8万台の生産計画が立てられている。(文:木村好宏/写真:キムラオフィス)
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