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なぜ今も人気? レクサス「NX」は7年目突入! 磨き続ける魅力とは

掲載 更新 30
なぜ今も人気? レクサス「NX」は7年目突入! 磨き続ける魅力とは

■レクサスブランドを販売をけん引する「NX」

 トヨタのプレミアムブランド「レクサス」。2019年は初の6万台越えを達成しましたがが、それに大きく貢献しているのがクロスオーバーシリーズですが、今回は次男坊の「NX」に注目してみたいと思います。

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 NXは2014年にレクサス初のコンパクトクロスオーバーとして登場。2017年に大幅改良をおこなうも、すでに6年が経過するロングライフモデルです。

 しかし、現在も月平均の販売台数は700台前後と安定したセールスを記録しています。

 ちなみにこの台数は最新スペックを身に纏った末っ子の「UX」とほぼ同じ販売ボリュームで、NXの商品力は未だに衰えていないことを証明しています。その秘密は何なのでしょうか。

 エクステリアは2017年のマイナーチェンジで兄貴分の「RX」と共通性が増しましたが、エレガントで伸びやかなスタイルのRXに対して、NXは凝縮感がありスポーティさを強調したスタイルです。

 この辺りは大中小で金太郎飴のようなデザインが多い欧州プレミアムクロスオーバー勢に対して、決して「小さなRX」ではなくNX独自の世界観が表現されていると思います。

 とはいえ、新世代レクサスを見ると古さは隠せない部分もありますが、「いい物感」は今も健在でしょう。

 ちなみにボディサイズは全長4640mm×全幅1840mm×全高1645mmと見た目のボリューム感を考えるとコンパクトサイズに仕上がっています。

 実は大ヒットした初代RX(日本名:ハリアー)とほぼ同サイズ(全長4575mm×全幅1815mm×全高1665mm)です。

 インテリアはスピンドルグリルを模したような形状のインパネのセンターコンソールが特長です。

 当時はクロスオーバーらしからぬ攻めたデザインだと感じましたが、6年経つと普通に見えてきます。

 ただ、シフト周りはドライブモードスイッチや電子パーキング、リモートタッチなどが密集、御世辞にもスマートとはいえません。

 ちなみに2017年のマイナーチェンジではシンプルかつ機能的に変更されたスイッチ配置や10.3インチディスプレイの採用など機能・利便性の向上がおこなわれています。

 居住性はウィンドウ面積が比較的小さめなうえに、インパネ周りのデザイン処理などでタイトなコクピット感覚が特徴ですが、前後共に十分以上のスペースが用意されています。

 ちなみにリアゲート開閉だけでなくリアシートの収納まで電動式の採用やシートヒーターに加えてベンチレーションは、このクラスのモデルとしては珍しいと思います。

 ラゲッジスペースはCピラーの角度はかなり寝ているので背の高い荷物は苦手ですが、見た目以上に奥行き方向が広く積載能力は高めです。

■モデル末期といいつつも、まだまだ商品力は健在か?

 メカニズムの部分はどうでしょうか。

 今回の試乗車はハイブリッド(2.5リッターエンジン+モーター)のE-Four(電気式AWDシステム)です。

 普通に走る分には不満はないものの、初期モデルよりは改善されていますが車速と回転数が一致しないラバーバンドフィールが残っていることやスペックほどの余裕を感じない実用領域のパフォーマンスなど、NXのキャラクターを考えると物足りなさがあるのも事実です。

 そういう意味では、2リッターターボのほうが活発に走ってくれるはずです。

 フットワークは見た目以上のキビキビとした身のこなしの軽さやハンドリングの安定感も高いレベルにいますが、ステアリングの切り始めが曖昧で直結感が乏しいステアフィールとのバランスは今ひとつで、走りの一体感や連続性ある動きはイマイチです。

 また、走りにこだわり過ぎたのかプラットフォームの限界なのか、足さばきに滑らかさがなく硬めの印象です。

 試乗車はAVS(電子制御ダンパー)が装着されていましたが、ドライブモード「ノーマル」よりもスポーティな「スポーツ+」のほうが、むしろ姿勢変化を抑えることでスッキリした乗り味に感じました。

 ただ、擁護するわけではありませんが、旧世代のパワートレイン/プラットフォームであることを考えれば、「よくぞ、ここまで頑張った」ともいえる部分もあります。

 ちなみに全車標準装備の安全支援パッケージ「Lexus Safety System+」は、2019年の改良ではプリクラッシュ性能はカメラ/ミリ波レーダーの性能向上やレーン・トレーシング・アシスト(LTA)、ロードサインアシスト(RCA)、先行車発進告知機能(TMN)の追加、2020年の改良ではパーキングブレーキサポート(静止物)の全車標準化など、ロングライフモデルながらシッカリとアップデートしている点は評価すべきポイントでしょう。

 NXは、モデル末期ということで走りの部分に若干課題はありものの、「SUVユーティリティ」と「スポーツカー的なハンドリング」というNXの商品性は今も十分通用します。

 価格は454万6000円から612万7000円と決して安くはありませんが、RXと並ぶリセールバリューの高さを忘れてはいません。

 次期モデルはデザインだけでなく、パワートレイン/プラットフォームなど全てが次世代(=TNGA)に刷新されますが、それまで熟成の現行モデルに乗るというのも悪くはない選択でしょう。

文:くるまのニュース 山本シンヤ
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みんなのコメント

30件
  • いかにハリアーが最新かつコスパ最強でも、自分的にはNXですね。
    発売後時間経過しても適度にアップデートされつつ良い物感を保ってるのは、さすがレクサスと言ったところでしょう。
  • RAV・ハリアーとNXが兄弟なのは誰でも知っている話。
    三つ子にして一気に出してしまえば売れの山は一つだが、兄弟にして一年毎に出せば山を3回作れる。マーケッティング上では当たり前の話だとおもうけど。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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