8月27日、アメリカ・バージニア州のバージニア・インターナショナル・レースウェイ(VIR)において、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第9戦『ミシュラン・GTチャレンジ・アット・VIR』の決勝レースが行われ、コルベット・レーシングの3号車シボレー・コルベットC8.R GTD(アントニオ・ガルシア/ジョーダン・テイラー組)が優勝。2023年シーズン2勝目を飾った。
“GTチャレンジ”というイベント名のとおり、プロトタイプカー不在のGTオンリーラウンドとして開催されたバージニア・ラウンドは、例年どおり“ミシュランマン”ことビバンダムのグリーンフラッグ振動でレースがスタート。気温30℃、路温は38℃、雲が多いながらも日差しが降り注ぐドライコンディションのなか、全19台のGTカーによる戦いの火蓋が切られた。
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スタートからまもなくケリーモス・ウィズ・ライリー92号車ポルシェ911 GT3 Rの大クラッシュが発生し、早々にコーションが入った2時間40分レースの序盤をリードしたのは、ポールシッターの14号車レクサスRC F GT3(バッサー・サリバン)だった。同車を駆るジャック・ホークスワースの後方には、3番手グリッドから早々に2番手に順位を上げてきた3号車のガルシアが迫る。しかし、ペースはレクサスがわずかに上回り両車の差は少しずつ大きくなっていく。
GTDプロ上位2台のタイム差が約3.5秒となったところで最初のピットタイミングを迎える。ここではコルベットが先に動きレクサスが合わせる格好となったが、順位は動かない。一方この2台を、GTDクラスのポールシッターでスタートから同クラスをリードしてきた1号車BMW M4 GT3(ポール・ミラー・レーシング)が上回り、2時間目のレースリーダーとなった。
直後にこのレース2度目のフルコースコーションが導入されるとともに、セーフティカー先導中に雨粒が落ちてくる。しかし雨はすぐに止み上位陣には影響を与えず。約15分後のレース再開後は14号車レクサス、3号車コルベットがともに1号車BMWを交わし、ふたたび一騎打ちの展開となった。
スタートから1時間40分、テイラー駆るコルベットが最後のピットに入った。これに反応して14号車のベン・バーニコートも翌周にピットイン。素早い作業が行われたが再始動時にストールがあり数秒のタイムロスが発生する。レクサスがコースに復帰した直後、その脇をコルベットがかすめるように通過し、ついに順位が入れ替わった。
レース終盤の1時間は、今季限りでコルベット・レーシングを離れることが発表されたテイラーが順位を守りきり、3号車をトップチェッカーに導いた。敗れたレクサスは2.068秒及ばなかったがポイントランキングでは首位を維持し、バーニコート/ホークスワース組(3165ポイント)が、テイラー/ガルシア組(3021ポイント)に対して144ポイントをリードしている。
GTDクラスはブライアン・セラーズ/マディソン・スノー組1号車BMWがポール・トゥ・ウインを達成。総合3位でクラス優勝を飾り、2023年シーズン4勝目を2連勝で決めている。この1号車は長らく70号車マクラーレン720S GT3エボとバトルを繰り広げていたが、インセプシヨン・レーシングのマシンがピット作業違反によるペナルティを受け、後れを取ってからは余裕の展開となっていた。
同クラス2位はターナー・・モータースポーツの96号車BMW M4 GT3。3位には残り2周でターナーの97号車BMWをかわした57号車メルセデスAMG GT3エボ(ウィンワード・レーシング)が入っている。なお、GTDプロクラスの3位は総合12位でフィニッシュしたパフ・モータースポーツの9号車ポルシェ911 GT3 Rだ。
シーズン終盤戦に入っているウェザーテック・スポーツカー選手権の次戦第10戦『IMSAバトル・オン・ザ・ブリックス』は、9月15~17日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイで開催される。レースフォーマットは今回と同じく2時間40分だが、参加カテゴリーはGTP、LMP2、LMP3を加えた全5クラスとなる。
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