天城以南の工事進む
静岡県の伊豆半島を南北に貫く伊豆縦貫道の建設が、少しずつ進んでいます。
伊豆縦貫道は、静岡県の沼津市と下田市を結ぶ延長約60kmの高規格幹線道路です。東名高速の沼津ICに接続する沼津岡宮ICを起点とし、下田IC(仮称)に至ります。
現在は、沼津岡宮ICから伊豆中央道を介して月ケ瀬IC(伊豆市)まで開通。さらに2023年3月には、天城峠を越えた先の河津七滝IC~河津逆川IC間も開通しました。
道路は大半が2車線(片側1車線)で、途中の一部区間は通行が有料です。東名や新東名と接続し、東京・静岡・名古屋と修善寺・西伊豆・河津・下田方面をつなぐルートとして機能しています。
この伊豆縦貫道の未開通区間では、建設工事が進んでいます。支線のように東へ延びる大場・函南IC~函南IC(仮称)間1.9kmと、険しい“天城越え”の手前にあたる月ケ瀬IC~茅野IC(仮称)間5.7km、そして河津逆川IC~下田IC間9.5kmです。
河津逆川ICから少し進んだ先では、「河津下田道路(II期)2号トンネル」の着工式が2025年2月8日に関係者のみで開かれる予定です。
この2号トンネルを含む河津逆川IC~下田北IC(仮称)間3.8kmでは、2024年度は改良工事や橋梁上部工事などが進められます。
なお、計画ルートのうち地形が最も険しい茅野IC~河津七滝IC間は、事業化を待つ区間として残っていますが、都市計画決定や環境アセスメントの手続きは終わっています。
将来、全線が開通すると、スムーズに天城越えができる道路が誕生し、沼津と下田が60分で結ばれます。
国土交通省の沼津河川国道事務所は、「高速交通体系から取り残された伊豆地方へ高速サービスを提供し、海・山などの自然環境や温泉などの観光資源に恵まれた伊豆地域の発展に大きな役割を果たすとともに、伊豆地域の交通混雑緩和を図り、快適な観光の実現や安心して生活できる環境の実現などが期待される」としています。
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