現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 主役をトヨタがさらうのかそれとも? 電気自動車バトルを担う「今買える」国産EV

ここから本文です

主役をトヨタがさらうのかそれとも? 電気自動車バトルを担う「今買える」国産EV

掲載 更新 10
主役をトヨタがさらうのかそれとも? 電気自動車バトルを担う「今買える」国産EV

 この記事をまとめると

■トヨタが2030年までに350万台のEVを世界販売する計画を発表した

満充電のはずが乗ろうと思ったら半分! 充電待ちで牛歩! 初めてのEVあるある5つ

■トヨタのEV販売計画の発表でEV導入が遅れていた日本でも急速な普及が期待されている

■現在、日本で買うことができる日本車のEVをまとめた

 トヨタがEVに消極的なんて誰がいった!

 トヨタが先ごろ、電気自動車に関する発表を行った。2030年には世界で350万台の電気自動車を販売するという。この内の100万台はレクサスで、北米/欧州/中国では、100%を電気自動車にする。トヨタは1997年の初代プリウスからハイブリッドを手掛け、燃料電池車のMIRAIも2代目になった。電動車の知見を積み重ねており、電気自動車も状況に応じて投入する心積りだったろう。

 そしてトヨタは、約170か国でクルマを販売するから、すべてを電動車にすることは不可能だ。販売する国や地域の事情に応じて、モーターを搭載しない純粋なエンジン車も供給していく必要がある。この多様性は、トヨタの企業規模と各国/各地域の自動車事情を考えれば当然だが、最近はトヨタが電気自動車に対して消極的だという論調も目立ってきた。株価への影響なども考えると、好ましいことではない。

 そこで降り掛かる火の粉を払い除ける意味も含めて、9年後には世界で350万台の電気自動車を販売する計画を発表した。1年間に350万台という販売台数は、中規模の自動車メーカーに相当するが、トヨタはダイハツや日野を除いても2020年に869万台を販売した。トヨタから見ると、350万台は約40%に相当する。それでも大量だが、無理な台数ではないのだろう。

 そこで日本の事情だが、総世帯数の約40%がマンションなどの集合住宅に住み、充電設備を持ちにくい。充電設備を設置しやすい一戸建ての多い地域では、公共交通機関が未発達な事情もあり、ひとりに1台の所有形態が見られる。このような地域では、主に軽自動車が多く使われ、国内の使用環境は、電気自動車との親和性が高いとはいえない。

 国産主要自動車メーカーがそれぞれのEVを擁立

 それでもトヨタが前述の発表をしたことで、電気自動車が身近な存在になってきた。国産メーカーの電気自動車は以下の通りだ。

 まず日産リーフがある。全長が4480mmのミドルサイズハッチバックで、リチウムイオン電池は2種類を用意した。1回の充電で走行できる距離は、リチウムイオン電池の総電力量が40kWhの場合、WLTCモードで322kmになる。62kWhは458kmだ。

 日産ではアリアも販売している。全長が4595mm、全幅は1850mmのSUVで、現在売られているB6とB6リミテッドの場合、リチウムイオン電池は66kWhで470kmを走行できる。

 レクサスUX300eは、コンパクトSUVのUXをベースにした電気自動車だ。全長は4495mmで、全幅は1800mmを超えるものの、リーフに近いサイズになる。リチウムイオン電池の総電力量は54.4kWhで、1回の充電により、WLTCモードで367kmを走行できる。

 トヨタでは小型電気自動車のC+podのリース販売も開始した。全長が2490mm、全幅は1290mmに収まるふたり乗りだ。リチウムイオン電池の総電力量は9.06kWhで、WLTCモードにより150kmを走行できる。最高速度は時速60km以下とされ、高速道路は利用できない。その代わり最小回転半径も3.9mに収まり、街中での移動に最適だ。

 ホンダも街中の移動に重点を置いたコンパクトなホンダeを投入している。全長が3895mmのボディは、後部にモーターを搭載して後輪を駆動する。35.5kWhの駆動用電池を搭載して、283~259kmを走行できる。

 マツダにはMX-30のEVモデルがある。観音開きのドアを備えた全長が4395mmのボディに、総電力量が35.5kWhのリチウムイオン電池を搭載する。1回の充電で256kmを走行できる。

 日本では電気自動車が少数派とされるが、主要なメーカーは、各1車種は用意している。2022年には日産と三菱から軽自動車サイズの電気自動車も加わり、品ぞろえがさらに豊富になる。

 電気自動車の世界観では、クルマは買い物などの短距離移動に使い、長距離の外出には公共交通機関を利用する。つまり、パーク&ライド。自宅から駅までクルマを使い、駐車場に入庫して電車に乗り替える移動方法になる。そこを踏まえると、1回の充電で走行できる距離が短くても、ボディはコンパクトで軽く、街中での使い勝手と電力消費量を抑えた方が合理的だ。軽自動車サイズの電気自動車は、その本質を突いている。

こんな記事も読まれています

ランド・ノリスが0.02秒差で自身2度目のPP獲得。RBは揃って後方に沈む【予選レポート/F1第10戦】
ランド・ノリスが0.02秒差で自身2度目のPP獲得。RBは揃って後方に沈む【予選レポート/F1第10戦】
AUTOSPORT web
 アリストって完ぺきじゃね!? FFのスペース効率とFRの運動効率を備えた究極のクルマ説をガチ検証
 アリストって完ぺきじゃね!? FFのスペース効率とFRの運動効率を備えた究極のクルマ説をガチ検証
ベストカーWeb
電動化の[新型ロードスター]でもこだわりたい”人馬一体”感!! でもやっぱり内燃機関でしょ!!!!
電動化の[新型ロードスター]でもこだわりたい”人馬一体”感!! でもやっぱり内燃機関でしょ!!!!
ベストカーWeb
スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第7戦SUGOは小出峻がポール・トゥ・ウインで今季2勝目
スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第7戦SUGOは小出峻がポール・トゥ・ウインで今季2勝目
AUTOSPORT web
宮田莉朋、2番手チェッカーもペナルティで後退。マルタンスが今季初優勝/FIA F2第6戦レース1
宮田莉朋、2番手チェッカーもペナルティで後退。マルタンスが今季初優勝/FIA F2第6戦レース1
AUTOSPORT web
角田裕毅、F1スペインGPは為す術なく19位がやっと「うまくいかなかった理由を理解すべく、全てを分析しなきゃいけない」
角田裕毅、F1スペインGPは為す術なく19位がやっと「うまくいかなかった理由を理解すべく、全てを分析しなきゃいけない」
motorsport.com 日本版
雨でびしょ濡れ! タッチパネルがめんどい! オッサンが最新式のクルマにキレる「ハイテクトラブル」急増中!
雨でびしょ濡れ! タッチパネルがめんどい! オッサンが最新式のクルマにキレる「ハイテクトラブル」急増中!
ベストカーWeb
ル・マンでサーキットの救急車に乗ることに! お土産は「カルフール」のレース関連グッズ、特にエコバッグがオススメです【みどり独乙通信】
ル・マンでサーキットの救急車に乗ることに! お土産は「カルフール」のレース関連グッズ、特にエコバッグがオススメです【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
“尋常じゃない上げ幅”のTEAM MUGENにどう対抗? セカンドロウの坪井翔&牧野任祐が得た手応え/第3戦SUGO
“尋常じゃない上げ幅”のTEAM MUGENにどう対抗? セカンドロウの坪井翔&牧野任祐が得た手応え/第3戦SUGO
AUTOSPORT web
フロントロウ独占の裏に“共闘”アリ。TEAM MUGEN陣営が振り返るそれぞれのアジャスト/第3戦予選
フロントロウ独占の裏に“共闘”アリ。TEAM MUGEN陣営が振り返るそれぞれのアジャスト/第3戦予選
AUTOSPORT web
F1 Topic:マクラーレンのモーターホームで火災発生。搬送者が出るなか、代表が被害状況把握に務める
F1 Topic:マクラーレンのモーターホームで火災発生。搬送者が出るなか、代表が被害状況把握に務める
AUTOSPORT web
フィアット600 詳細データテスト 500より増した実用性と快適性 フィアットらしい元気さは不在
フィアット600 詳細データテスト 500より増した実用性と快適性 フィアットらしい元気さは不在
AUTOCAR JAPAN
F1スペインGP決勝速報|フェルスタッペンがノリスとの接戦制す。RB角田裕毅は19位と苦戦
F1スペインGP決勝速報|フェルスタッペンがノリスとの接戦制す。RB角田裕毅は19位と苦戦
motorsport.com 日本版
フェルスタッペン、猛追ノリスを退け掴んだ今季7勝目に喜び爆発。角田裕毅は終始苦戦19位|F1スペインGP決勝
フェルスタッペン、猛追ノリスを退け掴んだ今季7勝目に喜び爆発。角田裕毅は終始苦戦19位|F1スペインGP決勝
motorsport.com 日本版
今見ても美しい!! 5ドアクーペルックのBMW3シリーズ320iグランツーリスモ試乗プレイバック
今見ても美しい!! 5ドアクーペルックのBMW3シリーズ320iグランツーリスモ試乗プレイバック
ベストカーWeb
豪華装備のダイハツ「アトレー」は街乗りもアウトドアも両立! ケイワークスならではのハイエンドマルチ軽キャンパーとは
豪華装備のダイハツ「アトレー」は街乗りもアウトドアも両立! ケイワークスならではのハイエンドマルチ軽キャンパーとは
Auto Messe Web
「1つ以外は」最新ミニに求めるすべて! 1.5L 3気筒の新型クーパー Cへ試乗 活発な子犬のよう
「1つ以外は」最新ミニに求めるすべて! 1.5L 3気筒の新型クーパー Cへ試乗 活発な子犬のよう
AUTOCAR JAPAN
ベントレー「ベンテイガ」に世界5地域からインスピレーションを得た限定シリーズが登場! マリナーが仕立てた極上旅を表現した5台とは
ベントレー「ベンテイガ」に世界5地域からインスピレーションを得た限定シリーズが登場! マリナーが仕立てた極上旅を表現した5台とは
Auto Messe Web

みんなのコメント

10件
  • もう応援するしかないかなー。どっちに転ぶにしてもさっさと結果を出した方が次のステップに進みやすいでしょ。
    足引っ張って前に進ませないより、みんなで流れに乗っかって勢い付ければ、インフラも競争が起きてEVが使いやすくなるんでは?
  • うちで充電できればな…ガレージ付き一戸建てから買わなきゃ、って人も多かろう。
    それと電動だからってなんでもお節介してくるような独善的なクルマは信用できない。操作した通りに動けばいい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

408.1583.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

12.0484.0万円

中古車を検索
リーフの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

408.1583.4万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

12.0484.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村