現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「帝王と呼ばれる男の愛機」ドリフト界に一石を投じた古口180SXスペシャル【OPTION back number】

ここから本文です

「帝王と呼ばれる男の愛機」ドリフト界に一石を投じた古口180SXスペシャル【OPTION back number】

掲載 更新 50
「帝王と呼ばれる男の愛機」ドリフト界に一石を投じた古口180SXスペシャル【OPTION back number】

エビスサーキット東コースでの3発振りをはじめ、ドリフト界に数々の伝説を残してきたドリフトスター。古口美範、帝王と呼ばれる男だ。そんな男が理想を求めて作り上げたのが、ここで紹介する180SX。フロントミッドにエンジン搭載位置を変更したスペシャルスペック、ドリフト界の頂を目指して進化を続けたそのマシンメイキングに迫る。(OPTION誌2001年9月号)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「帝王と呼ばれる男の愛機」ドリフト界に一石を投じた古口180SXスペシャル【OPTION back number】

ドリフト界の頂点を駆け抜ける古口180SXに迫る

180SXを知り尽くした男が作り上げる至高のドリフトスペック!

「これね、F1のジャガーのカラーリングを意識してやってみたんですよ。別にジャガーが好きとかそういうことではないんですけどね。ハッチバックスタイルのレーシングカーってそうそう無いですし、そういうレーシーなイメージのクルマがあっても面白いんじゃないかなって思いまして」。

180SXは乗りやすく、イジり甲斐のあるクルマだと話す古口選手。その理由は、良いも悪いもチューニングすればその変化がすぐどこかに現れるところだという。そしてそれこそが、古口選手が180SXに拘り続ける理由であるとも語る。

1号機と呼ばれるこのマシンのポイントは、何と言ってもエンジン搭載位置だ。バルクヘッドに切った貼ったの加工を繰り返し、80mmもの後方オフセットを実現しているのだ。

エンジン本体は腰下ノーマルでインテーク256度、エキゾースト264度カムを組み込む。スロットルはパルサーGTi-R用の4連スロットルを加工流用。タービンはHKSのGT2835を合わせ350psを発生させる。

エンジンが後方に大きくスライドしたことで、インタークーラーやラジエターは水平レイアウトが可能に。ボンネットのダクトからもそれらを覗くことができる。

サスペンションはイケヤフォーミュラ製。まだまだテスト段階で、スプリングレートはフロント、リヤともに10kg/mmとなっている。ブレーキは前後ともにBNR34純正ブレンボを流用。フロントのローターはアペックス製だ。スペーサーはフロント5mm、リヤ20mmをセット。

リヤサスメンバーはBCNR33用を流用。シャコタン対策でメンバー搭載位置を上げ、マウント部はスライス加工して鉄板溶接によるリジット仕様だ。アーム類はサスペンションに入力される負荷に対して、リニアに足を動かすことを目的にフルピロ化している。

フロントのタイロッドはイケヤフォーミュラの試作品(当時)。ここをピロ化することでステアリングフィールをシャープなものとしている。

キャンバーはフロント3度、リヤ3度半となっている。叩き出されたフェンダーギリギリに、GT-RサイズのニスモLMGT4が収まるよう絶妙なセッティングを施しているという。このフェンダーとホイールの関係が、シャコタン好きの拘りを感じさせるポイントだ。

エンジンを後方に下げた関係で、ダッシュボードやコンソールパネルも全体的に後方へとスライド。これによりドアグリップなどといった内張り類が干渉してしまうので、その部分はバッサリと切り取っている。

ステアリングはナルディクラシック。メーターはスタックを取り付けて車両情報を一元管理している。シートもレール自体を約40mm後方に下げる加工を施してオフセット済みだ。

リヤハッチゲートも軽量を進めていった結果このような状態に。車重は1トン切りを目指しているが、現状は1100kgとのこと。

ボディ補強は、Cカーなどの製作も担当していたレーシングサービスMAXでレクチャーを受け、古口選手自らが全てDIYで施工。スポット溶接増しの数も凄まじいが、フル溶接ロールケージも圧巻の仕上がりだ。Aピラー、Bピラーはレーシングカー同様のガゼットプレート留めを行うほどの徹底ぶり。仕事が終わってから明け方までの限られた時間を使い、2時間睡眠の生活で作り上げられた賜物とのこと。

エアロパーツはイケヤフォーミュラ製で統一。ボンネットやウイングはレーシングサービスMAX製。カナードはオリジナルだ。

タイヤはファルケンAZENISのST115でフロントが235/40R17、リヤが265/35R18。ホイールはニスモLMGT4でフロントが9.5J+15。リヤが10.5J+12だ。前後色違いのホイールは好みではないそうだが、リヤホイールをぶつけてしまったということで、このような状態となっている。なお、ウインドウ類はフロント以外全てイケヤフォーミュラのアクリル製に交換されている。

180SXを乗り継ぎ、現在も複数台の180SXを所有。その全てを自分流にイジっている古口選手。180SXの良いところも悪いところも把握してきたというだけに、このマシンの突き抜け加減は凄まじいものがある。

「ボディを固めすぎて悩んだけど、足回りが最近キマってきたんです。それに合わせてこれからパワーを上げていくつもりです」。ドリフト界の帝王が、さらにハイスピードでキレたドリフトを繰り出す日は近い。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
ドーナツターン追加や坂の角度が緩やかに。ラリージャパン2024豊田スタジアム特設コースの変更点をチェック
AUTOSPORT web
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
全長5m超えのレクサス高級「“3列シート”SUV」に反響多数! 堂々「カクカク」デザインに「憧れる」「カッコイイ」と熱視線集まる! 広々内装も魅力的な新型「TX」に「日本でも欲しい」の声も
くるまのニュース
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
ポップで個性的なモンスター達が作り出す世界観! SHOEIが「Z-8」にNEWグラフィック「YAGYO」を追加
バイクのニュース
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レクサスのレザーもリサイクルでグッズに、リョーサンがトヨタと共同開発
レスポンス
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
グリーンがアクセントの爽やかコスが素敵! SUPER GTのGreen Braveは2人の「埼玉GreenBraveサポーターズ」が応援します
Auto Messe Web
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
【試乗】新型CR-Vの日本導入は水素燃料電池車のみ! 特殊なクルマかと思ったら実用性十分の「買いやすい」モデルだった
WEB CARTOP
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
ベントレー マリナーの技が冴える「エクスプレッション オブ テクスチャー」。感性を刺激する「コンチネンタルGTスピード コンバーチブル」ベースの特注モデル
Webモーターマガジン
角田裕毅、F1ラスベガスGP初日は10番手「FP1は苦労したけど、改善できました。ポジティブな兆候です!」
角田裕毅、F1ラスベガスGP初日は10番手「FP1は苦労したけど、改善できました。ポジティブな兆候です!」
motorsport.com 日本版
クルマに付けてる「青地に車いす」マークに“法的効力”一切無し!? 「黄色いちょうちょ」と役割違う? 意外と知らない実態とは
クルマに付けてる「青地に車いす」マークに“法的効力”一切無し!? 「黄色いちょうちょ」と役割違う? 意外と知らない実態とは
くるまのニュース
日高前副会長の後任に、ヤマハ渡部克明会長兼社長が就任【日本自動車工業会】
日高前副会長の後任に、ヤマハ渡部克明会長兼社長が就任【日本自動車工業会】
バイクのニュース
50台限定の『ディフェンダー110』発売、アリゾナの自然を表現した「赤」採用 価格は1300万円
50台限定の『ディフェンダー110』発売、アリゾナの自然を表現した「赤」採用 価格は1300万円
レスポンス
ヒョンデに続いて韓国のKIAも日本に上陸! どんなクルマが揃っているのかチェックしたらデザインも中身も結構ヤバい!!
ヒョンデに続いて韓国のKIAも日本に上陸! どんなクルマが揃っているのかチェックしたらデザインも中身も結構ヤバい!!
WEB CARTOP
なぜ12気筒エンジンは魂を揺さぶるのか? アストンマーティン新型「ヴァンキッシュ」は快感以外のなにものでもない。【試乗レビュー】
なぜ12気筒エンジンは魂を揺さぶるのか? アストンマーティン新型「ヴァンキッシュ」は快感以外のなにものでもない。【試乗レビュー】
くるくら
ミツオカ、創業55周年記念車『M55』の市販モデルを正式発表。ローンチ仕様を100台限定で発売へ
ミツオカ、創業55周年記念車『M55』の市販モデルを正式発表。ローンチ仕様を100台限定で発売へ
AUTOSPORT web
初代NSXに存在した「やりすぎ」モデル! たった14台しか売れなかった「タイプS Zero」のストイックさに脱帽
初代NSXに存在した「やりすぎ」モデル! たった14台しか売れなかった「タイプS Zero」のストイックさに脱帽
WEB CARTOP
一体何が!? シーズン終盤のF1レースディレクター交代劇にドライバーたちも驚き「ちょっと奇妙だよね……」
一体何が!? シーズン終盤のF1レースディレクター交代劇にドライバーたちも驚き「ちょっと奇妙だよね……」
motorsport.com 日本版
VW、新型SUV「ティグアン」を発売 価格は487万1000~653万2000円
VW、新型SUV「ティグアン」を発売 価格は487万1000~653万2000円
日刊自動車新聞
“300馬力”V6搭載! ニッサン爆速「最上級ミニバン」とは? 超豪華内装×専用装備マシマシな“走り屋仕様”の「エルグランド」に熱視線!
“300馬力”V6搭載! ニッサン爆速「最上級ミニバン」とは? 超豪華内装×専用装備マシマシな“走り屋仕様”の「エルグランド」に熱視線!
くるまのニュース

みんなのコメント

50件
  • 懐かしい。このワンエイティー大好きでした。
  • 当時、CB、OP、YV楽しかったなぁ。やはりあの頃のクルマは楽しくいじり甲斐があった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

184.8205.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

129.9690.0万円

中古車を検索
180SXの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

184.8205.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

129.9690.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村