現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ランクル5年にGクラス2年! 発売から3年経つジムニーもいまだ1年! 人気車を襲う「凄まじい納期遅延」が解消されない事情

ここから本文です

ランクル5年にGクラス2年! 発売から3年経つジムニーもいまだ1年! 人気車を襲う「凄まじい納期遅延」が解消されない事情

掲載 更新 18
ランクル5年にGクラス2年! 発売から3年経つジムニーもいまだ1年! 人気車を襲う「凄まじい納期遅延」が解消されない事情

 この記事をまとめると

■納期遅延がアナウンスされている人気モデルの納期はどうなったかを再度確認

世の中の「注目度」と「影響力」で判断! 国産車「パワーランキング」TOP5を独断と偏見で決定した

■半導体や各種パーツの不足で国産車の納期遅延はまったく解消していない

■輸入車の状況はさらに深刻で新型車でも納車時期を約束できないモデルもある

 半導体やパーツ不足で納期遅延回復の見込みはまったく見えない

 今は新型コロナウイルスの影響による半導体、ワイヤーハーネスなど各種パーツの供給不足により、新車の納期が全般的に遅れている。とくに深刻なのが、もともとの供給体制が受注台数に対して不足している車種だ。

 筆頭に挙げられるのはランドクルーザーで、販売店は以下のように述べた。「メーカーのホームページには、納期は2年以上とされるが、実際はさらに長い。受注は可能だが、納期に関して返答はできず、3年から5年を要する可能性も高い」。

 この点を開発者にも尋ねた。「ランドクルーザーは生産総数の内、約50%を中東地域で売る。ロシアとオーストラリアも合計すると約40%だ。残りの10%を日本も含めたそのほかの国や地域で分け合うから、供給規模が小さい。しかも今は中東地域でも受注が伸びているから、日本の納期は極端に長引いている」。

 ジムニーも納期が長い。2018年の発売以来、納期は一貫して約1年を要する。ちなみにジムニーの届け出台数は、2018年の発売直後は1カ月平均で約1900台だったが、2021年1~10月の平均はコロナ禍の影響を受けながらも3000台を超える。つまり、発売当初に比べると増産しているが、それでも納期は縮まらない。

 販売店では、「ジムニーの人気は根強く、以前に比べると1カ月当たりの届け出台数を増やしているのに、納期は全然縮まらない。次々と注文をいただいている状態だ」という。

 ヴェゼルも納期が長い。販売店によると「e:HEV Zは5~6カ月。最上級のPLaYは納期が1年に達したので、今はメーカーへの発注を中断している」という。

 納期が遅びた理由も尋ねた。「コロナ禍の影響もあるが、ここまで売れ行きが増えることをメーカーが予想できなかった。とくにPLaYは人気が高い。また、ヴェゼルの生産を鈴鹿製作所に移したことも、納期が延びている理由だと思う」。

 以前のヴェゼルは狭山工場で生産されていたが、この工場は2021年度末に閉鎖される。そこでステップワゴンは寄居工場に移すが、ヴェゼルはすでに鈴鹿製作所で生産を行っている。

 ただし鈴鹿では、N-BOXを始めとする軽自動車のNシリーズやフィットも生産され、以前から過密な状態にあった。そこにヴェゼルまで加えたから、納期が遅延していると販売店は見ている。

 感染拡大している欧州ではさらに悪化する可能性も!

 このほかハリアーも販売店では「納期は8~9カ月」としており、全般的にSUVは人気が高いために納期も延びている。

「生産が間に合わないなら増産すれば良いだろう」と思うが、一度生産規模を増やすとその後も同じ生産ペースを保つ必要が生じる。そうしないと余剰な生産設備を持つことになってしまう。そこを考えると、各社とも増産に踏み切れない。

 しかし、今は新車需要の約80%が乗り替えに基づくから、納期が遅れると新車の納車前に愛車が車検期間を満了する。改めて車検を取って納車まで乗り続けるようなムダも生じるから、納期の遅延はユーザーに経済的な負担も含めて大きな迷惑を掛けてしまう。納期の短縮には力を注ぐべきだ。

 そして輸入車では、さらに納期の遅延が深刻化している。海外では新型コロナウイルスの感染者数が再び増加しており、ドイツは2021年11月に入って1日当たりの感染者数が3万人を超えたと発表した。人命にかかわる緊急事態だから、クルマの納期が延びても仕方ない。

 例えばフォルクスワーゲン・ゴルフは、新型にフルモデルチェンジされたこともあり、販売店では「納期が8カ月近くに遅延している。ワゴンであるヴァリアントも含めて、11月に注文をいただいても納車できるのは2022年の6月頃になりそう。それでも納期を約束できない」と述べている。

 メルセデスベンツGクラスも、販売店によると「納期はディーゼルが約2年、ガソリンは1年半」だという。

 理由を尋ねると「新型コロナウイルスというより、受注台数に対して供給量の少ないことが原因」とのこと。つまり、ランドクルーザーと同様の理由だ。納期遅延の背景にも、さまざまな事情がある。

こんな記事も読まれています

アロンソの“個人的な要望”から生まれたV12+6MTの限定車『ヴァリアント』がグッドウッド出走へ
アロンソの“個人的な要望”から生まれたV12+6MTの限定車『ヴァリアント』がグッドウッド出走へ
AUTOSPORT web
「失敗作の汚名挽回!!」大胆イメチェンで一発逆転!! 大成功したクルマたち
「失敗作の汚名挽回!!」大胆イメチェンで一発逆転!! 大成功したクルマたち
ベストカーWeb
ガソリンがリッター424円! 激高なアウトバーンのスタンドで給油せずに節約するためにとった方法とは?【みどり独乙通信】
ガソリンがリッター424円! 激高なアウトバーンのスタンドで給油せずに節約するためにとった方法とは?【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
フォルクスワーゲンが新型車5モデルを同時に発表|Volkswagen
フォルクスワーゲンが新型車5モデルを同時に発表|Volkswagen
OPENERS
【635ps/750Nm】トップ・オブ・新時代ディフェンダーあらわる ランドローバーからディフェンダー・オクタ発表
【635ps/750Nm】トップ・オブ・新時代ディフェンダーあらわる ランドローバーからディフェンダー・オクタ発表
AUTOCAR JAPAN
非ハイブリッドの「欧州最速」仕様 ポルシェ・カイエン GTSへ試乗 コレぞ運転を楽しめる大型SUV!
非ハイブリッドの「欧州最速」仕様 ポルシェ・カイエン GTSへ試乗 コレぞ運転を楽しめる大型SUV!
AUTOCAR JAPAN
F1パワーユニット開発に取り組むアウディ、すでにレース距離のシミュレーションも実施。他カテゴリーでの経験が大きな資産に
F1パワーユニット開発に取り組むアウディ、すでにレース距離のシミュレーションも実施。他カテゴリーでの経験が大きな資産に
AUTOSPORT web
中国からの刺客 BYD新型EVスポーツセダン「SEAL(シール)」販売開始 
中国からの刺客 BYD新型EVスポーツセダン「SEAL(シール)」販売開始 
AUTOCAR JAPAN
フォルクスワーゲン、5つの新型車を同時発表『Tクロス』『ティグアン』『パサート』『ゴルフ/同ヴァリアント』が順次発売
フォルクスワーゲン、5つの新型車を同時発表『Tクロス』『ティグアン』『パサート』『ゴルフ/同ヴァリアント』が順次発売
AUTOSPORT web
BMW、現行『4シリーズ』のクーペとカブリオレを刷新。新デザインのLEDヘッドライトを採用
BMW、現行『4シリーズ』のクーペとカブリオレを刷新。新デザインのLEDヘッドライトを採用
AUTOSPORT web
プジョー陣営のハンセンが原点“レッド”に回帰。新たな市街地戦構想にBTCC王者も興味/WorldRX
プジョー陣営のハンセンが原点“レッド”に回帰。新たな市街地戦構想にBTCC王者も興味/WorldRX
AUTOSPORT web
約550万円! トヨタ新型「86」特別モデルに予約殺到!「戦艦」モチーフの“斬新デザイン”がカッコイイ! 予想を超えた「驚きの声」とは
約550万円! トヨタ新型「86」特別モデルに予約殺到!「戦艦」モチーフの“斬新デザイン”がカッコイイ! 予想を超えた「驚きの声」とは
くるまのニュース
欧州に「本腰」入れる中国メーカー 長城汽車(GWM)が本格上陸 「嗜好」の違い課題に
欧州に「本腰」入れる中国メーカー 長城汽車(GWM)が本格上陸 「嗜好」の違い課題に
AUTOCAR JAPAN
テスラやボルボにもマッチ! プレミアム輸入車の足元によく合う鍛造削り出しのシャープなデザインがカッコよすぎるウェッズ「FZ-6」とは
テスラやボルボにもマッチ! プレミアム輸入車の足元によく合う鍛造削り出しのシャープなデザインがカッコよすぎるウェッズ「FZ-6」とは
Auto Messe Web
【MC20がベース】 今季そのまま参戦のコンペティションモデル マセラティGT2にモデナで試乗
【MC20がベース】 今季そのまま参戦のコンペティションモデル マセラティGT2にモデナで試乗
AUTOCAR JAPAN
レーシングカーのマフラー音をBGMに睡眠!? サーキット内常設キャンプ場「RECAMP 富士スピードウェイ」を一足早く“体験”
レーシングカーのマフラー音をBGMに睡眠!? サーキット内常設キャンプ場「RECAMP 富士スピードウェイ」を一足早く“体験”
くるまのニュース
【F1第11戦無線レビュー(2)】「勝てるぞ、ジョージ!」思わぬ勝機が巡ってきたレース終盤。メルセデス代表は大興奮
【F1第11戦無線レビュー(2)】「勝てるぞ、ジョージ!」思わぬ勝機が巡ってきたレース終盤。メルセデス代表は大興奮
AUTOSPORT web
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL、平良響のスーパーフォーミュラ富士テストと第4戦への継続起用を発表
ITOCHU ENEX TEAM IMPUL、平良響のスーパーフォーミュラ富士テストと第4戦への継続起用を発表
AUTOSPORT web

みんなのコメント

18件
  • 国内製造だし日本割り当てを少し増やせば良いと思いますけど。
  • ランクルのフロントが日野のトラックに見えて仕方がない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

165.4200.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

10.8403.9万円

中古車を検索
ジムニーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

165.4200.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

10.8403.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村