現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 未だ納車まで約1年のジムニーはなぜバカ売れ!? 歴代モデルと何が違うんだ!?

ここから本文です

未だ納車まで約1年のジムニーはなぜバカ売れ!? 歴代モデルと何が違うんだ!?

掲載 63
未だ納車まで約1年のジムニーはなぜバカ売れ!? 歴代モデルと何が違うんだ!?

 2018年にデビューした現行ジムニー。すでに4年近くが経過しているにもかかわらず、未だ納車まで1年以上の時間を要するほど人気っぷり。

 ジムニーの歴史は50年以上とご長寿モデルであるが、歴代モデルを振り返ってみてもここまで注目を集めるのはほぼ初。一体なぜここまで現行モデルが支持されているのか!?

未だ納車まで約1年のジムニーはなぜバカ売れ!? 歴代モデルと何が違うんだ!?

文/永田恵一、写真/SUZUKI

■50年以上も同じコンセプトを追求!! 悪路走破性は世界トップの実力

2018年登場の現行型スズキ ジムニー。初代が登場したのは1970年なので50年以上の歴史を持つ

 スズキ ジムニーは軽自動車、そしてボディサイズを拡大し1.5リッターエンジンを搭載したシエラから構成される本格オフローダーだ。

 2018年に現行型4代目モデルが登場してからもうすぐ4年が経つが、その人気はまったく衰えず、納期は未だ1年と非常に長いのだ。今回は改めて現行ジムニーを振り返り、その人気が未だ続いている理由を考えてみた。

 ジムニーは1970年登場の初代モデルからジムニー、シエラなどともに軽自動車ベースという小ささ、軽さを生かし、世界トップレベルの悪路走破性を持つ本格オフローダーである。

 それだけに20年振りのフルモデルチェンジとなった現行モデルも新開発されたラダーフレーム、エンジン縦置きのFRレイアウト。そして副変速機付パートタイム4WD、前後リジットアクスルサスペンションといった、悪路走破性を高めるためのメカニズムは初代モデルから踏襲しているのだ。

 しかし、現行モデルは久しぶりのフルモデルチェンジであったため、機能性を重視したボクシーなエクステリア、インテリアだけでなく、エンジンの変更、悪路走破性においても横滑り防止装置を使ったブレーキLSDやヒルディセンドコントロール、自動ブレーキの装着など、現代的なアップデートも行われた。

 ジムニー、シエラともに長い納期となっているモデルだけに、これまでに受けた改良は昨年9月の一部仕様変更だけである。

 この際にはジムニー、シエラともに自動ブレーキなどから構成されるスズキセーフティサポート非装着へのオートライト、AT車へのアイドリングストップの装着、ジムニーにはスペアタイヤロアカバーの追加が行われた。

 なお、ジムニーの日本での年間販売目標台数は登場時から現在までジムニー/1万5000台、シエラ/1200台となっているのだ。

■たしかに納期長いけれど……2021年の実績は目標の10倍も生産していた

 現行ジムニーの販売台数は以下の通りだ。

現行ジムニーの販売台数

 ジムニーはシエラも含め納期が1年なだけに当然ながら、登場から4年が経っても販売は増加傾向という絶好調である。そしてジムニーは年間販売目標台数の3倍近く、シエラに至っては10倍近くを供給していることにも感心する。

 ただ、現場からは「いつまで経ってもバックオーダーが解消しない」、オーダーしたユーザーからは「いつ納車されるのだろう」という悲鳴も聞こえるのも事実である。

■ジムニーは燃費も快適性もイマイチ……それでも売れるワケとは!?

 考えてみると日本においてジムニーやランドクルーザーのような悪路走破性を必要とする人はほとんどいないだろう。また、ジムニーはシエラを含め先代モデルより劇的に良くなっているものの、オンロードではコーナーでのロールが大きいという側面も。

 また高速道路では直進安定性が良くなく、静粛性やシートの薄さも含め乗り心地は今一つなので快適性は高いとは言えない。そして燃費も良くないなど、弱点も多数存在するのだった。

 それでもジムニーがこれだけ売れる最大の理由は「現実的な価格でプロが使うような本物、世界レベルのクルマに乗れる」ということなのではないだろうか。

「一度スーパーカーやランドクルーザーのようなSUV、アメ車に乗ってみたい」といった潜在的な気持ちがある人は少くないと思う。しかし、実際には価格やボディサイズなどで難しいというのが現実だろう。

 その夢がジムニーであれば手の届く現実的な価格、小さな駐車スペースや軽自動車なら安い維持費で実現できるのだ。そして多少の不便や問題はあるにせよ、決定的なものではないだけに「とりあえず買ってみるか」という人も含めジムニーが支持されているワケだ。

 また、ジムニーは「ジムニーを買ったらどこにでも行ける」「オフロードコースでのスポーツ走行をしてみたい」「多数あるアフターパーツでカスタマイズもしたい」といった、それまで体験したことがなかった新しい生活を切り開ける可能性を持つというのも魅力である。

 ジムニーが持つ根源的な魅力に加え、ジムニーはボクシーなので見切りがよく運転しやすい、車内が意外に広い、伝統的にリセールバリューが高いので長い目で見れば安く付くといった点も、ジムニー人気を強く後押ししているのだろう。

 ジムニー人気を見ていると、日本車にも「後先を考えず買ってしまう、何らかの強烈な魅力を持つモデル」が増えるのを期待したい。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

【MotoGP】ヤマハに復活の兆し? クアルタラロ、電子制御の改善を実感「パフォーマンスはずっと良くなった。良いステップだ」
【MotoGP】ヤマハに復活の兆し? クアルタラロ、電子制御の改善を実感「パフォーマンスはずっと良くなった。良いステップだ」
motorsport.com 日本版
2026年レギュレーション調整で“コンセプト違い”のマシンが生まれる? F1チームは歓迎
2026年レギュレーション調整で“コンセプト違い”のマシンが生まれる? F1チームは歓迎
motorsport.com 日本版
メリットなかった!? トヨタもホンダも「アイドリングストップ機能」廃止へ! 「使いにくい」の声も! どんな反響があった?
メリットなかった!? トヨタもホンダも「アイドリングストップ機能」廃止へ! 「使いにくい」の声も! どんな反響があった?
くるまのニュース
欧州ではすでに新型が登場! アドベンチャー大型スクーターの大ヒットモデル ホンダ「X-ADV」はどう変わる?
欧州ではすでに新型が登場! アドベンチャー大型スクーターの大ヒットモデル ホンダ「X-ADV」はどう変わる?
VAGUE
コンセプトはGo Ahead! トムスが40系『ヴェルファイア』用「スタイリングパーツセット」を発売
コンセプトはGo Ahead! トムスが40系『ヴェルファイア』用「スタイリングパーツセット」を発売
レスポンス
ハミルトン、低調メルセデスF1での残り3戦はヤケクソ? フェラーリ移籍を前に「今はクリスマスを楽しみにしている」
ハミルトン、低調メルセデスF1での残り3戦はヤケクソ? フェラーリ移籍を前に「今はクリスマスを楽しみにしている」
motorsport.com 日本版
[自動車ディーラー]が運営母体? [神戸マツダ]が整備専門学校を開校へ
[自動車ディーラー]が運営母体? [神戸マツダ]が整備専門学校を開校へ
ベストカーWeb
13年放置のホンダ「ライフ ステップバン」を仲間とともにレストア…現代風にアレンジしたおしゃれなカスタムメニューを紹介します
13年放置のホンダ「ライフ ステップバン」を仲間とともにレストア…現代風にアレンジしたおしゃれなカスタムメニューを紹介します
Auto Messe Web
「カワサキ プラザ横浜戸塚」がリニューアルオープン!楽しいモーターサイクルライフをサポート!  
「カワサキ プラザ横浜戸塚」がリニューアルオープン!楽しいモーターサイクルライフをサポート!  
モーサイ
大西流星&長尾謙杜(なにわ男子)×新型ジープ・アベンジャー──Car of the Month
大西流星&長尾謙杜(なにわ男子)×新型ジープ・アベンジャー──Car of the Month
GQ JAPAN
2024年末の発売を目指すヒョンデ中型EVバスを展示! 「エレクシティタウン」が富士スピードウェイのホームストレートを走った
2024年末の発売を目指すヒョンデ中型EVバスを展示! 「エレクシティタウン」が富士スピードウェイのホームストレートを走った
THE EV TIMES
【トライアンフ】冬の「ご購入サポートキャンペーン」を12/27まで開催中!
【トライアンフ】冬の「ご購入サポートキャンペーン」を12/27まで開催中!
バイクブロス
ヤマハ:ダブル入賞でチームランキング8位へ「予選もスプリントも決勝も素晴らしかった」/第19戦マレーシアGP
ヤマハ:ダブル入賞でチームランキング8位へ「予選もスプリントも決勝も素晴らしかった」/第19戦マレーシアGP
AUTOSPORT web
「子育て応援フェスタ」にITS Connectの安全技術を展示 11月16-17日
「子育て応援フェスタ」にITS Connectの安全技術を展示 11月16-17日
レスポンス
中上貴晶、振動が再発し苦渋のリタイア「何が起こったのか理解する必要がある」/第19戦マレーシアGP
中上貴晶、振動が再発し苦渋のリタイア「何が起こったのか理解する必要がある」/第19戦マレーシアGP
AUTOSPORT web
ホンダ「“ド迫力”コンパクトSUV!?」初公開! ローダウン×「真っ白」エアロが超カッコイイ! クールの「“シャコタン”WR-V」発表
ホンダ「“ド迫力”コンパクトSUV!?」初公開! ローダウン×「真っ白」エアロが超カッコイイ! クールの「“シャコタン”WR-V」発表
くるまのニュース
海なし県で美味しいアジフライが!? 秩父市『ふくくるしょくどう』の人気メニューを堪能
海なし県で美味しいアジフライが!? 秩父市『ふくくるしょくどう』の人気メニューを堪能
バイクのニュース
JA共済、自動車事故防止へ運転診断&見守りアプリ開発
JA共済、自動車事故防止へ運転診断&見守りアプリ開発
レスポンス

みんなのコメント

63件
  • もうシンプルに見た目が良いからだと思います。
    最近の車は近未来感のデザイン過ぎてハッキリ言って魅力が無いです。
    人によると思いますが私の場合1に見た目2に価格3に性能ですので...
  • ただ単にカッコいいと思うけどね!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

165.4200.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0650.0万円

中古車を検索
ジムニーの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

165.4200.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0650.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村