現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > WRCの魅力をもっと広めないと! プロモーターの本気プレゼンに参戦メーカー共感も、ガバナンスの欠陥も指摘「そこを改善しないと変革も頓挫する」

ここから本文です

WRCの魅力をもっと広めないと! プロモーターの本気プレゼンに参戦メーカー共感も、ガバナンスの欠陥も指摘「そこを改善しないと変革も頓挫する」

掲載 更新 5
WRCの魅力をもっと広めないと! プロモーターの本気プレゼンに参戦メーカー共感も、ガバナンスの欠陥も指摘「そこを改善しないと変革も頓挫する」

 WRC(世界ラリー選手権)のプロモーターはラリー・ポルトガルの際に行なわれたミーティングにおいて、ヒョンデ、トヨタ、フォード、スティランティス、シュコダといった各メーカーに対して、シリーズの知名度向上に向けた計画を提示した。

 WRCに参戦するチームやドライバーはこれまでシリーズのプロモーションに批判的であり、WRCプロモーターにとってはその改善が重要な目標であった。そしてプロモーターは関係者の懸念に対処する形で、プロモーション強化のための詳細な計画を伝えたのだ。

■さすがの強さ! オジェが僅差でタナクを抑えてWRCラリー・ポルトガルを制す

 コンセプトの詳細は公表されていないものの、WRCプロモーターは2026年のアメリカ開催に向けた明確なロードマップを示した。彼らはイベントに直接投資し、イベントのプロモーションにも関わるという。

 それ以外にも、イベントでの観客動員を増やすための施策も示された。ソーシャルメディアやデジタルメディアにも投資し、さらにはファンの体験価値を高めることを目指すという。

 こういったWRCプロモーターのプレゼンテーションは各チームから好意的に受け止められている。各チームの代表がmotorsport.comの取材に応えた。

■トヨタ「プロモーターが力を入れているのが分かる」

 トヨタのチーム代表であるヤリ-マティ・ラトバラは、示された方向性に感銘を受けただけでなく、WRCプロモーターの力を入れようを目の当たりにしたことも喜ばしいと語った。

「提示されたものは全体的にとても良いものだし、彼らはラリーUSAの開催を切望している。これは非常に重要なもののひとつだと思っている」

「彼らはこのスポーツをよりエキサイティングなものにして、多くのファンを取り込むため、これまでとは違ったアプローチを取ろうとしている。彼らのアイデアを見られたことはポジティブだったと言わざるを得ない」

「私としては良い方向性が見えていると思うし、彼らのやりたいことが明確になった。統制も取れていると思うし、良い取り組みだと思う。プロモーターが力を入れているのが分かるし、それは良いことだ」

■Mスポーツ・フォード「今こそ実行に移す時」

 2026年にアメリカでWRCを開催するという計画は、フォードからセミ・ファクトリーサポートを受けているMスポーツにとっても好都合だ。

 チーム代表のリチャード・ミレーナーは、WRCの明確なプロモーション戦略に感銘を受けているという。

「約束されたものが実現されれば、とてもポジティブだと思う」とミレーナーは言う。

「今後数年間彼らが何をしたいかについての明確な戦略が示された。知っての通り、彼らはアメリカでのイベントを実現されるという明確なアプローチを表明している。それだけで全てが解決するわけではないが、非常に大胆な表明であり、その先には多くの良い出来事が待ち受けているだろう」

「鍵となるのはそれを実行すること。今は2027年に向けての技術面での枠組みをFIAと話し合っているが、その中でも良い決定が下されている。これらが最終決定され、できるだけ早く実行に移される必要がある」

「我々に対して示されたものはポジティブであり、その言葉を実行に移す必要がある。それができることを願っている」

■ヒョンデ「FIAとプロモーターが推進力になるべき」

 ヒョンデのチーム代表を務めるシリル・アビテブールは、WRCプロモーターが示したビジョンを「素晴らしい指針と行動の一覧」だったと表現した。しかしその一方でF1のチーム代表の経験もあるアビテブールは、WRCのガバナンス面がそれらの障壁になることを懸念しており、FIAとWRCプロモーターが選手権をあらゆる面でうまくコントロールする必要があると語った。

「プレゼンされたものに関しては、全く問題なかった」とアビテブールは言う。

「アメリカのイベントを加えてカレンダーをより良いものにすることや、放送のやり方を少し違ったものにすることも、何ら問題ない。素晴らしい指針が数多く示された」

「このスポーツがどのような構造になっていて、どのような利害関係者がいて、どうすればうまくこのスポーツをコントロールできるのか、それを全体的に検討する必要があると思う。何より欠けているのは、我々の望む方向にこのスポーツを導く能力だと思っている」

「だからプロモーターとFIAがラリー界における推進力となれるように、どのような変化が必要かについて考える必要がある。というのも、ラリー界におけるガバナンスにまとまりがないからだ」

「具体的な例を挙げるとすると、我々は皆イベントのフォーマットに不満を持っている。それで我々はプロモーターやFIAと話をするが、イベントのフォーマットを決定するのは彼らではなく、各イベントのオーガナイザーなのだ。これは重要なことだ」

「他のカテゴリーでは、プロモーションや組織などに関する多くの決定がコントロールされている。我々は自分たちのイベントなのにお客さん状態になるのを止め、コントロールを取り戻さないといけない。そうでないと、我々が実行したい変革も頓挫してしまう」

こんな記事も読まれています

50年前クルマの主役はトラックだった! 昭和30~40年代 日本の経済成長を支えたトラックたち
50年前クルマの主役はトラックだった! 昭和30~40年代 日本の経済成長を支えたトラックたち
ベストカーWeb
なんとフォード「シエラRS500コスワース」が約3780万円で落札! 高額の理由はノンレストア、低走行、温度管理されたガレージ保管だったから
なんとフォード「シエラRS500コスワース」が約3780万円で落札! 高額の理由はノンレストア、低走行、温度管理されたガレージ保管だったから
Auto Messe Web
ケータハム初期の「スーパーセブン」を再現 ケータハム スーパー セブン 600 & 2000登場!
ケータハム初期の「スーパーセブン」を再現 ケータハム スーパー セブン 600 & 2000登場!
AutoBild Japan
【充電体験でEVのストレス軽減へ】 レクサス充電ステーションの予約を一般へも開放
【充電体験でEVのストレス軽減へ】 レクサス充電ステーションの予約を一般へも開放
AUTOCAR JAPAN
スズキ、東京アウトドアショー 2024に新型車出品へ…親子でアウトドアや料理を
スズキ、東京アウトドアショー 2024に新型車出品へ…親子でアウトドアや料理を
レスポンス
アルピーヌ・ジャポンが初の電動モデル「A290」の日本導入を検討へ!
アルピーヌ・ジャポンが初の電動モデル「A290」の日本導入を検討へ!
月刊自家用車WEB
価格以上の高性能が満喫できる、抜群のコスパに脱帽! BYD・SEAL 試乗インプレッション
価格以上の高性能が満喫できる、抜群のコスパに脱帽! BYD・SEAL 試乗インプレッション
月刊自家用車WEB
【MotoGP】ヨハン・ザルコのプロ精神、LCRチェッキネロ代表が称賛。ストイックさは”アーティスト”レベル
【MotoGP】ヨハン・ザルコのプロ精神、LCRチェッキネロ代表が称賛。ストイックさは”アーティスト”レベル
motorsport.com 日本版
キャンプギア収納問題をトランクルームで解決!「CAMP HACK」×「ストレージ王」のコラボ動画が公開(動画あり)
キャンプギア収納問題をトランクルームで解決!「CAMP HACK」×「ストレージ王」のコラボ動画が公開(動画あり)
バイクブロス
“200万円台”から! ホンダ最新型「ヴェゼル」月々いくらで買える? 大人気SUVの「最も安い&高いモデル」とは
“200万円台”から! ホンダ最新型「ヴェゼル」月々いくらで買える? 大人気SUVの「最も安い&高いモデル」とは
くるまのニュース
SHOEIヘルメットにB+COMを美しく装着できるNEWアイテム! サインハウスが「B+COM SHOEIアタッチメント3」を発売
SHOEIヘルメットにB+COMを美しく装着できるNEWアイテム! サインハウスが「B+COM SHOEIアタッチメント3」を発売
バイクのニュース
フェラーリが僅差でトヨタを破り2連覇! 今年のル・マン、24時間走ってもなぜ大接戦に?
フェラーリが僅差でトヨタを破り2連覇! 今年のル・マン、24時間走ってもなぜ大接戦に?
くるくら
VWの小型セダン『ジェッタ』に改良新型、6月25日に米国デビューへ
VWの小型セダン『ジェッタ』に改良新型、6月25日に米国デビューへ
レスポンス
ベンツは「ほとんど変えずに洗練させる」困難な仕事をやってのけた しかし…… Gクラス試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベンツは「ほとんど変えずに洗練させる」困難な仕事をやってのけた しかし…… Gクラス試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベストカーWeb
【日本限定30台】メルセデス・マイバッハ特別限定モデル「S 580ナイトエディション」登場! 価格は4400万円。メルセデス ミーで展示中です
【日本限定30台】メルセデス・マイバッハ特別限定モデル「S 580ナイトエディション」登場! 価格は4400万円。メルセデス ミーで展示中です
Auto Messe Web
アルファロメオ ジュニアのハイパフォーマンス バージョン「ヴェローチェ」は最高出力280ps!
アルファロメオ ジュニアのハイパフォーマンス バージョン「ヴェローチェ」は最高出力280ps!
Webモーターマガジン
自動車業界の平均年収ランキング、1位はトヨタで「895.4万円」…SalesNowがトップ10公開
自動車業界の平均年収ランキング、1位はトヨタで「895.4万円」…SalesNowがトップ10公開
レスポンス
スバル新型「スポーツ“セダン”」公開! MT採用&パフォーマンス重視設定がイイ! 羨ましすぎる水平対向エンジン搭載モデル! 米に登場の「WRX tS」はどんなクルマとは
スバル新型「スポーツ“セダン”」公開! MT採用&パフォーマンス重視設定がイイ! 羨ましすぎる水平対向エンジン搭載モデル! 米に登場の「WRX tS」はどんなクルマとは
くるまのニュース

みんなのコメント

5件
  • kam********
    F1等に比べるとマスコミでの報道も少ない。
    でも、個性的なマシンやドライバーは必見。
    日頃街中で目にするような箱車なのも身近に感じるかも
  • ******
    トヨタHVを禁止にして、ガソリン車オンリーにすれば一気に盛り上がるよ
    WECも去年ルマンでヘラーリが勝ったら盛り上がったろ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村