この記事をまとめると
■大阪オートメッセ2024が開催されている
【500ps超え】スーパーカー並のスペックを持つ超荒削りな中華SUVに乗った
■中国の自動車メーカー「工匠派汽車科技」のブースで気になる1台を発見
■スポーツカー「SC-01」について詳しく解説する
スポーツカー「SC-01」に注目!
大阪オートメッセの会場で新たに初公開されたBEVモデルがあった。それが中国の自動車メーカー工匠派汽車科技(Tianjin Gongjiangpai Auto Technology)が作ったスポーツカーSC-01だ。この自動車メーカーはどんなメーカーなのか? このニューモデルはどんなコンセプトで作ったのか? 日本での販売などはあるのか? この新たなスポーツカーについて紹介していく。
工匠派汽車科技(Tianjin Gongjiangpai Auto Technology)とは
工匠派汽車科技(Tianjin Gongjiangpai Auto Technology)は中国のカスタムカーブランドだ。創設者は「Feng Xiao Tong」という人物で、中国の工業系大学である天津科技大学工学部で自動車工学を学んだあとに、同ブランドを設立した。現在はカスタムカーを手がけるだけでなく、ラリーカーの開発などを行っているそうだ。
そんな工匠派汽車科技が初めて自社で開発と設計を手掛けたモデルがこのSC-01だ。IoT機器大手企業である「Xiaomi」の出資を受けて、新たに自社開発モデルを作ることになり、本格的なスポーツカーの開発へと着手することとなった。
スパルタンなデザイン
誰が見てもひと目でスポーツカーとわかるデザインは、ヨーロッパのライトウエイトスポーツを彷彿とさせるものだ。このデザインはデザイナーで共同創設者である「Hou Wen」氏が手がけた。彼はドイツのシュツットガルト大学にて自動車デザインを専攻したあとに、卒業後はヨーロッパのメーカーにてスポーツモデルの開発などに携わってきた。ヨーロッパのライトウエイトスポーツを思わせるようなデザインは、ヨーロッパで培ってきたノウハウが生きているからといえるだろう。
インテリアは可能な限り運転に必要なもののみにしたといった印象で、シンプルでスポーツカーらしい雰囲気だ。また重量配分を気にしてか、センター寄りにオフセットしたシートも特徴的なポイント。スイッチ類がルーフ部分に集約されているのはレーシングカーを彷彿とさせる。
日本では2025年度中の販売を予定
レーシングカーを思わせるシャシー
シャシーフレームを手がけたのは「He Jingming」氏。彼は世界基準のツーリングカーレースであるWTCR(現TCR)の開発にエンジニアとして携わった経験があり、日本向けのエアロパーツキットの技術責任者も務めた経験もある。モータースポーツの現場で経験を積んできた人物なのだ。展示していたシャシーを見ればレーシングカーをかなり意識して設計しているのがわかる。純正タイヤにミシュランのパイロットスポーツカップ2を選択しているあたりからも本気度が伝わる。
たとえばパイプフレームも取り入れている点だ。スポーツカーでオーソドックスなモノコックやバスタブフレームを用いているのではなく、パイプフレームを採用しているのはレース専用設計のツーリングカーを思わせるメカニズムだ。
また、水平式プッシュロッドサスペンションを採用しているのもフォーミュラマシンやプロトタイプカーを彷彿とさせる。
バッテリーはBEVによくある床下のレイアウトではなく、シートとリヤモーターの間にレイアウトされる。これは48:52という前後重量配分や、リヤ駆動のトラクションにこだわった部分があるようだ。
気になるバッテリー性能と日本での販売は?
また、BEVとして気になるのがバッテリー性能だ。バッテリー容量は60kWhとなっていて、航続距離はテスラなどと同じ測定方法で500kmとされている。ハイスペックをアピールするBEVと比べてあまり大きくないバッテリー容量となっているが、それでいてある程度の航続距離が確保されているのは1370kgという軽量な車両重量も影響しているはずだ。
モーターは前後に配置される4輪駆動。ドライバーの好みに応じてフロント駆動と後輪駆動を切り替えることができるとのこと。総出力320kW、最大トルク560Nmを誇る。0‐100加速は2.95秒という俊足を誇る。
日本での販売は2025年度中を予定しているそうだ。販売元は興和産業となる。すでにヨーロッパでは認可の最終段階に入っているおり、今年の春に発売を予定している。
日本での試乗の機会も楽しみな1台だ。
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