現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 容赦ないスーパー・オフローダー メルセデスAMG G 63 4x4²へ試乗 585ps V8ツインターボ 後編

ここから本文です

容赦ないスーパー・オフローダー メルセデスAMG G 63 4x4²へ試乗 585ps V8ツインターボ 後編

掲載 1
容赦ないスーパー・オフローダー メルセデスAMG G 63 4x4²へ試乗 585ps V8ツインターボ 後編

砂利道でもアスファルトと同等の加速

メルセデスAMG G 63 AMG 4×4※のダッシュボードには、モニター式のメーターパネルとインフォテインメント用タッチモニターが据えられ、装備は最新モデルにふさわしい。下部がフラットになったマルチファンクション・ステアリングホイールも付く。

【画像】スーパー・オフローダー メルセデスAMG G 63 4x4² 過去の6x6 高性能SUVと比較 全131枚

インテリアの素材は細部まで上質で、カラーバリエーションも豊富。英国では26万473ポンド(約4375万円)もする、ラグジュアリーなオフローダーだと実感できる。

シートレイアウトは2名+3名の5シーター。リアのベンチシートは、60:40に分割して倒せる。荷室容量は5名乗車時で667L。リアシートを折りたたむと1246Lへ拡大できる。ただし荷室フロアは高く、サイドヒンジのテールゲートは重く、荷物は積みにくい。

確認はこのくらいにして、AMGが開発した4.0L V8ツインターボ・ガソリンエンジンを点火してみよう。左右2本づつのサイドエグゾーストから、低音の利いた排気音が唸り始める。

最大トルクの86.5kg-mは2500rpmから得られ、車重の軽くないG 63 4×4を勢いよく加速させる。高めのギアでのクルージング時には、粘り強さへ感心する。車重が3t近くあるため、585psでも驚くほどのダッシュ力ではないが。

何より驚かされたのが、砂利道でもアスファルトと同等に加速できること。知的な四輪駆動システムは、リアタイヤ主軸にトルクを分配しつつ、確かなトラクションを維持してくれる。

ボディロールは抑制 高速にカーブを処理

メルセデスAMGによれば、0-100km/h加速を5.0秒でこなすという。最高速度は210km/hに制限される。標準のG 63 4マティックより0.8秒遅く、11km/hほど低い数字だ。ちなみに先代へ当たるG 500 4×4は、6.5秒と210km/hが主張されていた。

操縦性も先代から明確に改善している。ステアリングラックが、旧来的なボールナット式から電動機械式のシステムへアップデートされたことが、理由の1つといえる。操舵感はダイレクトで、旋回時の反応もイイ。

巨大なタイヤとホイールは、バネ下重量を増大させる。首を痛めそうな敏捷さはないものの、ボディサイズを考えれば意欲的にコーナーへ飛び込んでいく。精度も高められており、不安感なくラインを辿れる。

ステアリングホイール自体は重く、繊細に指先で角度を調整するタイプではない。腕の筋肉を使って、押し込んでいくような運転が必要だ。

全高が2.25m近いだけあって重心位置も高いはずだが、ボディロールは抑制されている。フロントタイヤのグリップは非常に高く、想像を上回るほど高速に連続するカーブをこなせる。限界が迫るとスタビリティ・コントロールが介入するが、出番は限られていた。

深いワダチや隆起部分などは、見事に押しなだめる。ストロークの長いサスペンションと肉厚なタイヤをもってすれば、余程大きな穴でもない限り問題なくやり過ごせるようだ。

オフロードでは向かうところ敵なし

オフロードでは、もはや向かうところ敵なしといったところ。高い最低地上高と、3基のデフロックにローレンジ・ギアを備えた四輪駆動システムによって、到達できない場所は殆どない。特に勾配の急な岩場などでは、その能力がいかんなく発揮される。

ワイドな全幅によって、走れる場所は選ぶかもしれない。それでも、最小回転直径は13.4mと通常のG 63より0.1m小さく、入り組んだ林の中でも取り回しの良さは殆ど変わらない。

メルセデスAMG G 63 AMG 4×4は、従来の基準で評価できるタイプのオフローダーではないだろう。多くの目線を釘付けにするルックスや、ラグジュアリーな内装、高水準な機械品質、前例から実証された耐久性など、他とは一線を画すモデルだと思う。

オフロードでの能力は間違いない。同時に余裕のある道幅なら、アスファルトの上でもエキサイティングな運転に興じれる。先代のG 500 4×4以上にシャシーは磨かれ、操縦性の魅力も増した。

通常のG 63以上の実力を秘め、どんな地形でも無敵にすら感じられる。G 63 4×4でしか得られない優越感に満たされる。

もし食指が動いたのなら、早めにディーラーへ問い合わせた方が良いかもしれない。メルセデスAMGによれば、既に多くの注文が寄せられているとか。G 500 4×4に迫る生産台数になるのではないかと予想されている。

メルセデスAMG G 63 4×4(欧州仕様)のスペック

英国価格:26万473ポンド(約4375万円)
全長:4873mm(標準G 63)
全幅:1931mm(標準G 63)
全高:1969mm(標準G 63)
最高速度:210km/h(リミッター)
0-100km/h加速:5.0秒
燃費:4.8km/L
CO2排出量:456g/km
車両重量:2865kg
パワートレイン:V型8気筒3982ccツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:585ps/6000rpm
最大トルク:86.5kg-m/2500rpm
ギアボックス:9速オートマティック

※AUOCAR上では上付きの2が記載できないため、省略しています。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ポルシェ963からフェラーリ499Pへ。バトンの僚友、フィル・ハンソンがAFコルセ83号車に加入
ポルシェ963からフェラーリ499Pへ。バトンの僚友、フィル・ハンソンがAFコルセ83号車に加入
AUTOSPORT web
小さいミニがついに出た! 全幅1755mm、新型「エースマン」は元気で電気なクロスオーバーSUV【試乗レビュー】
小さいミニがついに出た! 全幅1755mm、新型「エースマン」は元気で電気なクロスオーバーSUV【試乗レビュー】
くるくら
マセラティ史上最もパワフルなサーキット専用スーパースポーツカー、「MCXtrema」が英国に到着!
マセラティ史上最もパワフルなサーキット専用スーパースポーツカー、「MCXtrema」が英国に到着!
LE VOLANT CARSMEET WEB
マツダ、「MXー30」を一部改良 安全装備の機能を向上 特別仕様車も設定
マツダ、「MXー30」を一部改良 安全装備の機能を向上 特別仕様車も設定
日刊自動車新聞
6速MT搭載! 超レトロな新型「“丸目”スポーツカー」発売へ! “最新・高性能モデル”に匠の手作り「旧車ボディ」採用! 斬新すぎる「新型モデル」M55が凄い
6速MT搭載! 超レトロな新型「“丸目”スポーツカー」発売へ! “最新・高性能モデル”に匠の手作り「旧車ボディ」採用! 斬新すぎる「新型モデル」M55が凄い
くるまのニュース
歴史ある筆記体ロゴとモダンなスタイル! トライアンフが25年に向けたモダンクラシックな限定車「ICON EDITION」を発表
歴史ある筆記体ロゴとモダンなスタイル! トライアンフが25年に向けたモダンクラシックな限定車「ICON EDITION」を発表
バイクのニュース
全長4.9mの新スポーツバック/アバント アウディ新型「A6」に後輪駆動のエントリーモデルが欧州で追加 気になる価格とは
全長4.9mの新スポーツバック/アバント アウディ新型「A6」に後輪駆動のエントリーモデルが欧州で追加 気になる価格とは
VAGUE
レクサス『LBX』、内外装の質感高めた新グレード「Elegant」追加 420万円から
レクサス『LBX』、内外装の質感高めた新グレード「Elegant」追加 420万円から
レスポンス
【ホンダCB400Four回顧試乗】中免ライダーの憧れ「ヨンフォア」は初の4気筒400ccモデルだった
【ホンダCB400Four回顧試乗】中免ライダーの憧れ「ヨンフォア」は初の4気筒400ccモデルだった
モーサイ
無限、2025年の卓上カレンダーを発売。SFとスーパーGTのマシンが疾走感あふれるイラストに
無限、2025年の卓上カレンダーを発売。SFとスーパーGTのマシンが疾走感あふれるイラストに
AUTOSPORT web
ドイツ御三家もポルシェも中国では厳しい戦い! もはやプレミアムセグメントでさえ中国のEVメーカーが席巻
ドイツ御三家もポルシェも中国では厳しい戦い! もはやプレミアムセグメントでさえ中国のEVメーカーが席巻
THE EV TIMES
ラッセル、裁定の一貫性を保つために「ちゃんと給料を貰う、常設のスチュワードが必要な時期が来ている」
ラッセル、裁定の一貫性を保つために「ちゃんと給料を貰う、常設のスチュワードが必要な時期が来ている」
motorsport.com 日本版
【トライアンフ】ダニエル・クレイグ氏がオークションに出品したボンド仕様の特別限定車が過去最高額の6万ポンドで落札
【トライアンフ】ダニエル・クレイグ氏がオークションに出品したボンド仕様の特別限定車が過去最高額の6万ポンドで落札
バイクブロス
ホンダ斬新「大きなSUV」がスゴイ! 高級感漂う「シンプルデザイン」&“Honda”ロゴ強調! 「日本車でイチバン」売れている米国で大人気な「プロローグ」とは?
ホンダ斬新「大きなSUV」がスゴイ! 高級感漂う「シンプルデザイン」&“Honda”ロゴ強調! 「日本車でイチバン」売れている米国で大人気な「プロローグ」とは?
くるまのニュース
キャデラック初のフル電動SUV『リリック』、高性能版「Vシリーズ」設定へ
キャデラック初のフル電動SUV『リリック』、高性能版「Vシリーズ」設定へ
レスポンス
BMW、新型『M1000RR』を発表。2025年モデルは最高出力218hp、ウイングレットも強化。価格と発売日は未定
BMW、新型『M1000RR』を発表。2025年モデルは最高出力218hp、ウイングレットも強化。価格と発売日は未定
AUTOSPORT web
車いすを後付けで電動化、ヤマハ発動機が10年ぶりに刷新 完成車の販売は終了へ
車いすを後付けで電動化、ヤマハ発動機が10年ぶりに刷新 完成車の販売は終了へ
レスポンス
「東京湾アクアライン」封鎖です! 神奈川⇔千葉の大動脈が半日通行禁止 PA「海ほたる」も
「東京湾アクアライン」封鎖です! 神奈川⇔千葉の大動脈が半日通行禁止 PA「海ほたる」も
乗りものニュース

みんなのコメント

1件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村