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スバル 新型「インプレッサ・セダン 2.0 SPORT」国内でお披露目

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スバル 新型「インプレッサ・セダン 2.0 SPORT」国内でお披露目

206年4月20日、東京で新型インプレッサ・セダンが初公開された。ただし、このモデルは3月25日~4月2日に開催されたニューヨークモーターショーに出展された北米仕様で、日本向けとは細部が異なる仕様のモデルとなる。

ニューヨークモーターショーには、セダンと5ドア・ハッチバックが出展されたが、今回公開されたのはセダンのみで、2017年モデルのインプレッサ・セダン 2.0Lの最上級スポーティグレードの「SPORT」だ。

「SPORT」は標準グレードと比べ、ブラック仕上げのフロントグリル、リヤ・スポイラー、そして18インチタイヤを装着している点が特徴。タイヤ/ホイールは16、17、18インチの3サイズがラインアップされる。今回装着されていた18インチタイヤはヨコハマAVID S341(225/40R18)、つまり日本ではお目にかかることのない北米仕様のオールシーズンタイヤだ。

インテリアは、スポーティグレードのためブラック基調のカラーで、トリムにはカーボンパネルが使用されている。またメーターは赤色発光タイプだったが、これもSPORTのみの設定だ。インスツルメントパネル、ドアのアームレストなどはすべてウレタン表皮のソフトタッチで、インスツルメントパネルは革シボのスラッシュ成形品で、ステッチも使用されているなど、従来型と比べ2ランクほど質感が高められている。車両価格は従来のレベルと大きな違いはないはずなので、このインテリアの上質さは画期的といえるだろう。

また、インスツルメントパネルの中央には8インチのカラーディスプレイが配置され、このインフォテイメントシステムは従来のインフォテイメント機能に加え、Apple Carplay、Andoroid Autoを介してスマートフォンと連携できる。

今回の初公開にあたり、新型インプレッサの開発責任者の阿部一博プロジェクトジェネラルマネージャーと、デザイン部の石井守部長から、それぞれ開発コンセプト、デザイン・コンセプトが説明された。

新型インプレッサの開発企画は4年前にスタートを切っているが、現行モデルはグローバルでも日本国内でも販売は好調で成功作となっていた。そのため、現行モデルで好評な点を守り、さらに性能を伸ばすことと、ミレニアムズと呼ばれる若者層をより取り込むことが狙いとされたという。

そのため商品訴求点としては、安全性、信頼性、コネクティビティ、ドライバビリティ、デザインで、これらを高い次元で実現することが目標となっている。もちろんこれ以外に、燃費、乗り心地、静粛性、質感を大幅に高め、全方位的にレベルを引き上げることにしたという。そして、次世代のアメリカ・コンパクト(Cセグメント+)のクラスのクルマのベンチマークになるという確信を持って開発したという。

そして結果的にはスバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)を初めて採用し、パッケージングをさらに向上させ、新デザイン・コンセプト「ダイナミック(躍動感)・ソリッド(塊感)」を実現することにしたのだ。

ボディサイズは、全長4460(+45mm)、全幅1777mm(+37mm。ただし日本仕様は1775mm)、全高1455mm(-10mm)、ホイールベース2670mm(+25mm)と現行モデルよりロング&ワイドにしている。Cセグメントというより、アメリカン・コンパクトサイズである。

スバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)を採用したことで、従来よりタイヤを四隅配置にできたこと、全高を低めながら、室内パッケージは拡大できたことがポイントになっている。なおSGPはフロント・クロスメンバー位置とトーボード間が固定され、他車種はそれ以外の箇所でフレキシブルにサイズ調整ができ、レガシィ系は左右方向に拡幅することで対応できるようになっている。

このサイズでキャビンのスペースはより拡大されている。具体的にはフロントシートの左右間隔を20mm拡大し、リヤシートの足元スペースも拡大。そしてボディ側面を15mm広げ、一方でサイドウインドウ・ガラスの角度を少し強め、ワイドな踏ん張り感のあるスタンスとしている。またセダンはリヤエンド、トランク後端部を現行型より27mm高め、空力性能を向上させ、同時にリヤ視界を両立させている。

デザインについても、コンセプトを進化させ、人生が豊かになるデザイン、長く使いたくなるデザインを追求しているという。つまり目先のデザイン・トレンドを追わず、ライフスタイルに適合した、長く愛着が持てるデザインを目指しているのだ。また言うまでもなく、スバルが追求してきた運転席からの直接目視の視界、室内の光の反射を防ぐ防幻性もデザインと両立させていることも特徴となっている。

そしてデザイン・テーマの「ダイナミック・ソリッド」が意味するのは、新たにエモーショナルな、情緒的価値を高めることが使命と考え、構え(スタンスやプロポーション)、カタマリ(ボリューム感、量感)、面構成(立体の表面構成)の3点を重視してデザインしたという。またこのコンセプトは今回の新型インプレッサだけではなく、今後のニューモデルにもすべて盛り込んでいくとしている。

なお今回の新型インプレッサのデザインは2014年のジュネーブショーに出展されたVIZIV 2コンセプトがスタートになっているという。本社デザイン部、カリフォルニア・デザイン部、ヨーロッパ・デザイン部の3箇所からのコンペを経て、デザイン案が絞り込まれたものだ。

しかし、新型インプレッサの基本的なプロポーションは、現行インプレッサやWRX S4と共通しており、Aピラーを前進させ、傾斜角を強めたクーペ・タイプのルーフラインによって構成されるビッグキャビンであることに変わりはない。

新型で特徴となっているのは、よりラウンドしたフロント両側面、フロント・フェンダーからリヤまで繋がるラインと、ボディサイドのインバース処理といった面構成にある。またフロントマスクでは、ヘッドライト内のC型のデイライト・リングは水平対向エンジンのピストンを意味するアイコンとされ、フロントグリル内の左右を繋ぐバー形状はエンジンのコンロッドを意味しているという。

日本仕様の新型インプレッサは2016年8月頃にプロトタイプとしてお披露目される予定で、AUTO PROVEもその時期に試乗レポートを掲載する予定だ。


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