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いまホンダのほぼ全車に採用される「i-VTEC」って何? かつてクルマ好きが熱狂したVTECとの違いとは

掲載 更新 32
いまホンダのほぼ全車に採用される「i-VTEC」って何? かつてクルマ好きが熱狂したVTECとの違いとは

 かつて低燃費とハイパワーを両立したVTEC

 ホンダエンジンの看板技術になっているi-VTEC。燃費と実用性とハイパワー、環境性能をすべて兼ね備えたホンダならではのシステムだ。

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 i-VTECは「intelligent-Variable valve Timing and lift Electronic Control system」の略で、高知能可変バルブタイミング・リフト機構のこと。

 ホンダには、もともと可変バルブタイミング・リフト機構=VTECという技術があり、簡単にいうと、このVTECに連続可変バルブタイミング・コントロール機構=VTCをプラスしたのがi-VTEC。ホンダの新世代VTECの総称となっている。

 ベースになったVTECは、1989年に2代目インテグラ(DA型)に搭載されたB16Aが最初。NAエンジンの量産車で初のリッター100馬力を達成(1.6リッターで160馬力)し、大いに注目された技術だ。

 このVTECは、市街地など低回転で走るときは、バルブのリフト量を小さくして低燃費を実現。高回転まで回してパワーが欲しいときは、レーシングエンジン用のハイカムに匹敵するバルブリフト量に切り替え、ハイパワーを絞り出す、2つの性能を両立させることに成功した。

 技術的には低速用と高速用の2つのカム山を用意して、それを回転数に応じて油圧ピンで切り替えることで、幅広いトルクバンドと、低燃費、高出力を達成したのがVTECだ。

 いまやホンダ車のほとんどの車種がi-VTEC

 もうひとつのVTCは、吸気バルブタイミングの位相も連続的に制御するVTC(Variable Timing Control)の略。他社のVVTi(トヨタ)、NVCS(日産)、AVCS(スバル)、バリオカム(ポルシェ)などと基本的には同じ。

 エンジンはピストンスピード=回転数によって、吸排気の流速が違う。したがって、流速が遅い低回転のときはバルブを遅めに開いて早めに閉じたほうが、ガソリンも燃焼しやすく排ガスもきれいになる。反対に高回転・高負荷時は、バルブを早めに開いて遅めに閉じた方が充填効率が高まり、パワーアップにつながるので、そのバルブタイミングをエンジンの負荷に合わせて連続的に可変させてやろうというのがVTCの狙い。

 わかりやすくいうと、バルブのリフト量を変えるVTECは、食事でいえば、大盛りと小盛りの切り替え。バルブタイミングをコントロールするVTCは、食事の時間を調整し、一番おなかの空いているときに食事を提供する仕組み。

 こうしたVTECとVTCを組み合わせ、エンジンの効率を最大限に高め、実用性と高出力、低燃費とクリーン性能を高次元で達成したのがi-VTECというわけだ。

 i-VTECは、2000年に登場したストリームに初採用(K20Aエンジン)。以後、3リッターV6のJ型から、660cc直3のS型まで、ホンダ車のほとんどの車種のエンジンが、i-VTECになっている。

 いまではハイブリッド車や、バルブ休止システム、VCM(気筒休止システム)、直噴エンジン、電動VTCなどの新しい技術と組み合わさったエンジンもi-VTECと呼ばれ、新世代VTECエンジンは全てi-VTECという位置づけとなった。

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