ローライダーやUSDMなど多彩な要素を盛り込んだ「ロクナナ」ビートル
クラシック・フォルクスワーゲン(以下VW)の日本最大級のイベント「ストリートVWsジャンボリー」が2023年6月4日に千葉県のフェスティバルウォーク蘇我で開催され、全国から多彩なVWが集結。今回は、「タイプ1」(ビートル)の中でも人気の高い1967年式をキャルルックでもビンテージルックでもなく、独自のスタイルを追求してカスタムした車両を紹介しよう。
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オーナーいわく「問題作」のビートルとは
所有したVWビートルはすでに4台目だという、Tetsuさん。10年ほど前にボロボロの状態で手に入れた1967年式もそれまでの3台同様にカスタムが施されているが、その手法は自身で「問題作」と呼ぶ方向性に向かっている。
「ローライダーが好きでそっちに移った感じと、USDMだったりいろんなジャンルの好きなところや良いところを詰め込んだ感じですね。低く座ることがローライダーじゃないですか、そっちの方に振ってるんですけど、切った貼ったを相当しててちょっと問題作かなと。ビンテージもキャルルックもそうですけど、“こうだよ”っていうのがある程度できちゃっててそこら辺がちょっとっていう。格好いいのは格好いいんですけどね」
今のクルマと同等に走りたい
購入当初、フロアがボロボロの状態だったので思い切ったカスタムをスタートしたという。モンローのエアサスペンションをセットし車高を下げても走れるようにフロアを上げ、シートレールを加工してローバックのシートの着座位置を落とし、低年式のフェンダーをセット。各部に赤いモールディングを加えるなど、他にもかなり細かく手を入れている。
こういったカスタムが加えられた現在のローフォルム・スタイルが目を引くが、このスタイルに加えTetsuさんは新東名などの最高速である120km/hでクルージングできるビートルを目指しているのだそうだ。
「エンジンは1600ccをベースに、クランクのストロークでトルクを稼いでいます。走るときは、タイヤが見える位には車高を上げていますが、リアのトーインが今のままではタイヤをすり減らしながら走る感じになっちゃうんで、足まわりのセッティングも煮詰めていきたいと思っています。あとは、ポルシェ914のミッションを狙ってます。3500rpmで120m/hまで引っ張れば、高速も今のクルマと同等にいけるかなって。まあ、そういう細かいところを見直してちゃんと走れるようにしていきたいな、とは思っています」
さまざまなビートルに刺激を受け現在のスタイルに
自身のイメージに合わせ、ビートルにさまざまなカスタムを加えているTetsuさんだが、そのアイデアはどこから生まれてくるのだろうか。
「いろんな雑誌を見て、いろんなビートルを見て、いいなと思うところを真似していった感じですよね。海外のを見てると刺激を受けますね。今SNSでもいろんな国のワーゲンが見れますから」
ローフォルムのスタイリングに120km/h巡航が可能なパフォーマンス、それが実現すればこのビートルのカスタムも終了と思いきや、Tetsuさんの頭の中にはすでにその先のアイデアもイメージされているようだ。
「タイタニウムにはちょっと興味があります。(レーシングカーで)火花散らすのあるじゃないですか。あれはやってみたいなとは思うんです。それと履きたいホイールもあるんですけど、そのためには足まわりをイジらないとならないですね。あとピンストとかも入れたいですね。終わりはないと思いますよ。終わったら多分、手放したくなっちゃうでしょうね」
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