米フォード、ドリフト名人とコラボしたマスタング用のチューンドキットを発表

米フォードはSEMAショーにおいて、スペシャリティクーペ「マスタング」用に、純正アクセサリー展開されるアップグレードキット「シリーズ1 マスタング RTRパッケージ」を発表した。

ドリフトのワールドチャンピオン「ヴォーン・ギッティンJr」と彼が率いる「RTRビークルズ」が、フォードとコラボして作り上げたこのアップグレードキット。目玉は、ツイスティな裏道からサーキットまで圧倒的なパフォーマンスを発揮する調整式のフォード・パフォーマンス製スタビライザーとマグネライド・サスペンション。そこにブラックにペイントされたスペシャルデザインの19インチアルミホイールとタイヤセットが加わり、どんな状況でも路面にパワーを伝える体制が整っている。

若い顧客層にアピールすべく、ルックスもベース車両から大幅にスポーティな方向へモディファイされた。そのキーとなるのは、エクステリアのガーニーフラップ付きリアスポイラーや照明付きのスペシャルフロントグリル、そして特徴的なサイドのステッカーだ。ほかにも、RTRバッジがフェンダーやサイドシルプレートなど随所に取り付けられ、見る者に只者ならぬ印象を訴える。

こうした特別な装備はクルマ好きの琴線を刺激するが、オーナー自身がひとつひとつ集めるとなると時間も取り付けの手間もかなりのもの。さらに、メーカー保証が受けられなくなる可能性も悩みの種だった。その点、このキットは、プロの手で選び抜かれたパーツが既に揃っており、取り付けもディーラーで行ってくれる。もちろん純正キットだから、メーカー保証はそのまま継続可能だ。

そんな純正チューンドの強みを前面に押し出したシリーズ１ マスタング RTRパッケージだが、唯一の難点は500キット限定ということだろう。来年初頭から全米のディーラーで、「エコブースト パッケージ1」と「GTパッケージ1」の両グレードへ適用可能とのことだから、ファンはスタートダッシュが重要になりそうだ。