もくじ
ー べつの種類のひとになる
ー オプション、何を選ぶべき?
ー ベンテイガ 走りの第一印象
ー テスト車について
ー 追加した装備一覧
ー テストの記録
メルセデス・ベンツ「Eクラス・オールテレイン4×4²」 最低地上高42cmのワンオフ車
べつの種類のひとになる
新しい長期テスト車としてベントレー・ベンテイガを迎え入れたのはひと月ほど前のことだ。今は暖房の効いたわたしの車庫の一番前を飾っているもので、他のいろんな愛車の横をすり抜けないとたどり着けない。
まず犬を連れ出すための(想像上の)メルセデスのワゴン、わたしが楽しみで乗っている(想像上の)フェラーリ458、2,3年前に子どものデート用に買った(想像上の)マツダMX-5、そして庭仕事用の(想像上の)フォード・レンジャー。もちろんお手伝いにも(想像上の)フォルクスワーゲン・ポロを持たせているし、向こうの柱の脇にもベントレーがもう1台、(想像上の)コンチネンタルGTスピードがあるのだが、ベンテイガが来た今も手放す決心がつかない。今日は幸いまだいつもより空いている。うちの細君がちょっと街へ行くのに買った(想像上の)フォルクスワーゲン・ゴルフRで友達のところへ出かけている。おっほん。
わたしがお伝えしたかったのは、これから6カ月ベンテイガを維持していくことに何某かの意味を与えるには、べつの種類のひと間にならねばならないということだ。
ベンテイガのオーナーはみなクルマを6~7台くらいは持っている。邸宅も、ヨットも、ことによるとジェット機まで持っているかもしれない。おまけに自分だけの優雅な1台にするために、この価格帯のクルマには金に糸目をつけないタチなのだ。
われわれは、この16万200ポンド(2400万円)のクルマに3万6950ポンド(560万円)もの素晴らしいオプション装備を加えた。そこででき上がった仕様はもう壮大としか言いようがなかった。
オプション、何を選ぶべき?
われわれの選んだボディカラーは抑えの利いた明るい炭色といった感じの色で、名前をサンダーという。
内装の革の色は2種類、ベージュと褪せた感じの水色で、それぞれブルネイとポートランドと呼ばれる。ブルネイ色の革に入るポートランド色の手縫い糸は、1485ポンド(23万円)のオプションだがとてもいい。
ステアリングホイールも同じ手縫い仕上げにすると155ポンド(2万3000円)の追加になるが、他のオプションに比べるとバーゲンと言っていい。
いよいよパッケージオプションだ。オールテレイン・スペシフィケーション(4520ポンド=69万円)はオフロード向けの走行設定が追加され、またパワートレイン調節、トップビューカメラ、アンダーガード、トランクのよくできた荷くずれ防止装置がセットになっている。
続いて、シティ・スペシフィケーション(3925ポンド=60万円)は歩行者や標識を検知して、ひとをはねそうになったり逆走しそうになると警告してくれる。
フロントシート・コンフォート・スペシフィケーション(2670ポンド=40万円)は前席ヒーター・クーラーと設定メモリー機能。サンシャイン・スペシフィケーション(1550ポンド=24万円)はダブル・サンバイザーと後席サイドウインドウのブラインド。
ツーリング・スペシフィケーション(5900ポンド=90万円)はレーダー・クルーズコントロール、事故予防のための前方路面探知機能、車線維持機能、ヘッドアップディスプレイなどのセットだ。
もう大体おわかりと思うが、驚くほど満艦飾だ。おまけに、これまた付いてくる後席用マルチメディアシステムの画面やハンズフリー・テールゲート(テストデータ参照)にはまだ手も触れていないのだ。
それでは走りだそう。
ベンテイガ 走りの第一印象
いざ走り出してみると、立派なものに乗っていることはすぐにわかる。道行くひとは振り返り、子どもたちは携帯を向けてシャッターを切る。ベンテイガとは、例えば駅の切符売り場で長蛇の列に並んでいると前のひとたちが話の種にする、そういうクルマなのだ。
距離を重ねるのがどれほど楽かが一度わかるとどんどん走りたくなるし、燃費が良くて8km/ℓ弱ということもそうするうちにわかるだろう。
ベンテイガとわたしはもう長い距離を後にした。クリスマス休暇の間ですら、無意識のうちに3200kmほども上乗せした。今のところ言えるのは広い道向けのクルマということだ。
レンジローバーのLWB版と変わらない全長については問題ないが、イギリスで考えられるクルマとしては最も幅広い。ステアリングが極めて正確でステアリングホイールもそこそこ小径なので、狭いところにも駐車しやすいのはまだしもの救いだ。とはいえ、運転中は道から目を離せない。
6.0ℓW12ツインターボエンジンの91.8kg-mものトルクをていねいに扱えば、ベンテイガはただどこまでも滑るように走る。機械音や風切り音は80km/h程度でも変わらないし、ロードノイズは他の高級SUV同様にあらゆる速度域で小さい。ベントレーならではのサスペンション設定も、柔らかさと操縦性の理想的なバランスをもたらす。
しかし、ひとたび床も抜けよとばかりに踏み込んでしまうととんでもないことになる。ホイールスピンもなければエンジン音の高まりもなく、いきなり前へ投げ出されるような衝撃が来るのだ。もはやカタパルト発進だ。
言っておきたいのだが、そういう風に運転したいならわたしは何も言わない。でもそんなことはフェラーリに取っておいた方がいい。ベンテイガはそもそも俗に言う「スポーツカー」のカテゴリーではないし、着座位置もかなり高いから揺すられ方も大きくなってしまう。
ただ滑るように走らせることに専念し、秘めた高性能は他の者どもをあざやかにやり過ごしたりどんな急坂も涼しい顔で登るために置いておけばいい。さすればベンテイガと、そしてあなたの本分は発揮されるだろう。
テスト車について
モデル名:ベントレー・ベンテイガW12
新車価格:16万200ポンド(2400万円)
テスト車の価格:19万7150ポンド(3000万円)
追加した装備一覧
■ネイム社製オーディオシステム 6300ポンド(96万円)
■ツーリング・スペシフィケーション 5900ポンド(90万円)
■後席エンターテインメントシステム 5365ポンド(82万円)
■オールテレイン・スペシフィケーション 4520ポンド(69万円)
■シティ・スペシフィケーション 3925ポンド(60万円)
■フロントシート・コンフォート・スペシフィケーション 2670ポンド(40万円)
■サンシャイン・スペシフィケーション 1550ポンド(24万円)
■コントラストステッチ 1485ポンド(23万円)
■ベニヤ・スペシフィケーション 1050ポンド(16万円)
■TVラジオチューナー 920ポンド(14万円)
■ハンズフリー・テールゲート 650ポンド(10万円)
■スモーカーズ・スペシフィケーション 440ポンド(6万7000円)
■ステアリングホイールヒーター 375ポンド(5万7000円)
テストの記録
燃費:7.5km/ℓ
故障:無し
出費:無し
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