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MAXクールとMAXウォームしか使わないってマジ!? クルマの装備には「見えないお国柄」があった

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MAXクールとMAXウォームしか使わないってマジ!? クルマの装備には「見えないお国柄」があった

 この記事をまとめると

■筆者は頻繁にロサンゼルスでレンタカーを利用する

「イタ車」「アメ車」「日本車」などかつては「国別」の「個性」があった自動車! いま「国の色」が薄れゆくワケ

■その際オーディオの設定など、日本とは異なる部分に気づく

■クルマから感じる「お国柄」について解説する

 なぜかいつも「低音」がマックスレベルになっている!?

 コロナ禍以前は年に1度必ずプライベートでロサンゼルスを訪れ、レンタカーで周辺をドライブするのを楽しみにしていた筆者だが、コロナ禍となってから、その年中行事を行うことができずモヤモヤしていた。今年の9月に3年ぶりに“アメリカ西海岸ドライブ旅行”へ行く計画を立てており、行ける日を楽しみにしている。

 筆者はアメリカで最大手といわれるレンタカー会社でクルマを借りるのだが、借りだしてからラジオをつけると必ずと言っていいほど音質コントロールの“低音”がマックスレベルになっているのである(つまり重低音仕様になっている)。レンタカーに標準装備されているオーディオなのでシステムのレベルはたかが知れている。それなのに、低音がマックスレベルに調整されているので、まさに耳障りな重低音サウンドが聞こえてきて、「また低音がマックスになっているな」と調整することになる。しかも、ラジオをつけると、たいていはラップ系か、陽気なラテン系(スペイン語の放送局が多い)音楽をかけるラジオ局に選局されているのである。筆者の私見だが、返却されたレンタカーの清掃などを行うスタッフはアフリカ系アメリカ人や、ヒスパニック系の人が多いので作業中に好きなラジオ局に合わせて作業しているのかなあなどと考えている。

 いまではカローラクラスでも一部廉価グレードのみがマニュアルエアコンとなり、ほかはオートエアコンとなるが、少し前まではカムリクラスでもレンタカーになるようなグレードではマニュアルエアコンが当たり前であった。その頃「日本ではオートエアコンが当たり前なのになぜマニュアルエアコンなのか?」と聞くと、「アメリカ人は小まめに室温調節することは少ない。マックスクール(最大冷房)かマックスウォーム(最大暖房)しか選ばないのでオートエアコンは必要ない」などと冗談半分でいわれたことを記憶している。

 細かいところに「お国柄」が出る

 日本車はエアコンの負荷を最小限にするため細かい制御ができたからなのか、以前日本車の某コンパクトセダンで地元の人と移動している時に「日本車のエアコンは利きが悪い」といわれたことがある。アメリカンブランド車では同じブランドのフルサイズモデル用のエアコンを、コンパクトモデルにもそのまま流用しているので、“マックスクールにして運転していると、空気吹き出し口から白い冷気が出てきて驚いた”といった話も聞いたことがある

 自動車というと世界共通の機械製品のようにも思えるが、意外なほど細かいところに“お国柄”というものが出ているものなのである。そのお国柄を仕向け地によって作り分けることができるので、日本車は優秀ともいわれているのである。よく“日本国内で販売されている同一車がアメリカでは日本より安く販売されている”という話を聞く。為替相場の関係で円換算して割安に感じることもあるようだが、たとえば日本仕様ではAピラーの内張りに布を張っているが、アメリカ仕様では樹脂をむき出しにしているなど、細かい部品で“差”をつけていることも多い(日本仕様のほうがコストがかかっていることも多い)。

「日本のお客様ほど、装備や質感での要求頻度が高くない」とは以前あるメーカーの開発者から聞いた言葉である。ただし、「欧米や日本メーカーの多くが現地で車両生産している中国では、日本国内で生産する日本車では使うことができない(高い)欧州部品メーカー製の部品でも、中国で生産している同じパーツならば安く調達することができるので(生産数が日系部品メーカーより多いなど量産効果も大きいようだ)、日本車に採用することがあるそうです。ある意味中国製のほうが“ぜいたく”というか、“グレード”の高い部品を使うこともできると聞いたことがあります」という事情通の話もあるので、見た目では日本製造モデルより劣っていても、単純に“安かろう悪かろう”というわけでもないようである。

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