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スズキの「新型パワートレイン」初公開! 次期型「アルト」に「ジムニーEV」も登場か!? 期待高まる「10年先を見据えた技術戦略」発表

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スズキの「新型パワートレイン」初公開! 次期型「アルト」に「ジムニーEV」も登場か!? 期待高まる「10年先を見据えた技術戦略」発表

■新型モーターも初公開…スズキの「10年先を見据えた技術戦略」とは

 2024年7月17日、スズキは「10年先を見据えた技術戦略」を発表。記者会見を実施し、代表取締役社長を務める鈴木 俊宏氏と専務を務める加藤勝弘氏が記者の質問に答えました。

【画像】超カッコイイ! スズキ新型「アルト!?」を画像で見る(45枚)

 スズキが発表した「10年先を見据えた技術戦略」は、「軽くて安全な車体」、「バッテリーリーンなBEV(バッテリーEV)/HEV(ハイブリッドEV)」、「効率良いICE、CNF技術」、「SDV(Software Defined Vehicle)ライト」、「リサイクルしやすい易分解設計」の5項目に分かれます。

 1つ目の「軽くて安全な車体」について、前述の加藤氏は「アルト」を例に解説してくれました。

「1つ目の、軽くて安全な車体とは、軽量プラットフォーム『HEARTECT(ハーテクト)』についてです。

 スズキの初代アルト(車両重量545kg)から7代目アルトまでは、規格や法改正への対応など要求に応じて重量が増えてきましたが、8代目アルトで、全社で軽量化に取り組み、団結と譲り合いで安全性能を向上しながら120Kg軽い、4代前のアルトの重量レベルに仕立て上げることができました。これが今からちょうど10年前です」

 団結と譲り合いでなんとか軽量化を遂げた8代目、その後登場した9代目は60kgの重量増となってしまったものの、あらたな「NEXT」と書かれた10代目と思われる次期型モデルでは、ここから100kgの軽量化を目指し、3代目アルトと同様の重量とすることを目標としているといいます。

 ただHEARTECTの軽量化については、実際にどの部分を改良していくかなど、具体的な部分はこれから検討していくといいます。

 2つ目の「バッテリーリーンなBEV(バッテリーEV)/HEV(ハイブリッドEV)」については以下のように解説してくれました。

「少ないエネルギーで走れる軽いプラットフォーム、小さく軽く高効率なE-axle、生活にあった合理的な走行距離を確保する小さな電池パック。そして充電時間も短く、高耐久、高安全な電動技術を現在もそして将来も継続的に開発してまいります。

 私たちには、過剰な量のバッテリーは要りません。必要最小限なバッテリーでという意図を込めて、バッテリーリーンな電動技術の開発を掲げています。 また、現在スズキは、12Vマイルドハイブリッドを主軸に商品展開をしています。軽自動車用12Vマイルドハイブリッドは、エンジン出力がNAで36kW、これに2kWのモータ-というスペックです。

これだと将来的に少し出力が足りませんので、モーター出力を向上させつつ、バッテリーリーンな”48Vスーパーエネチャージ“を開発してまいります。

例えば10kW程度のモーターであっても出力的には3割弱をカバーできます。スズキの小さく軽い車だからこそ、この48Vが生きてきます」

 スズキは、国や地域の実際の使用状況に合わせ、エネルギー効率がベストとなる選択で、過剰にバッテリーを搭載しない、「バッテリーリーンな電動車」を目指すといいます。

 今回の記者会見では同時に、実際に開発中だという新型モーターが初公開されました。同モーターはフロントに搭載することを前提とされたもので、基本的にはFFの駆動方式を考えているといいますが、ドライブシャフトをつなげることで、後輪駆動にすることも4WDにすることも可能だといいます。

 最終的にどのような形で搭載されるかは未定ですが、電動化された”EVのジムニー”なども検討しているといいます。

 3つ目の「効率良いICE、CNF技術」については、新型スイフトに搭載されるZ12E型エンジンの技術を軽自動車から小型車のエンジンに水平展開するとともに、バイオガスやバイオエタノールといったCNFをより少ない燃料で上手く燃やすことを追求していき、高速燃焼による高効率化と排ガスもクリーンにしていく開発を行っていくといいます。

 また、同時に、前述のスーパーエネチャージにしっかりハマるエンジン開発を行っていくとしており、新型エンジンの登場に期待がかかります。

4つ目の「SDV(Software Defined Vehicle)ライト」の“ライト”は軽いではなく“正しい”のライト。“過剰な機能”は搭載せずそれぞれの地域にあった先進安全装備を搭載するなど、「ちょうどいい」を目指すとのことです。

5つ目の「リサイクルしやすい易分解設計」については、「技術を磨きながらライフサイクル全体を考えたサーキュラーエコノミーの観点で回収システムの構築、樹脂の再資源化によるリサイクルや、リサイクルしやすい易分解設計、再生材の利用促進、街灯に活用するなど、現在も行っている電池のリユースをさらに拡大した取り組みを進めてまいります」としています。

※ ※ ※

 スズキは、2025年までに市販化を目指すというコンセプトモデル「eVX」の登場を宣言しているほか、「ジムニー」や「ハスラー」のEV版の登場も噂されています。

 これらのクルマに、この5つの技術が盛り込まれていく可能性は高いと言えるでしょう。スズキの今後の展開に期待がかかります。

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みんなのコメント

8件
  • ******
    一筋の光を見た。
    最近までのスズキは、せっかく先進的な機能を付けても、ライバルが追ってこないとみると、その品質を落としていた。予防安全デバイスもしかり、駆動用バッテリー・モーターもしかりだ。現アルトの車重もそうだ。
    自社とライバル社ばかり見ないで、消費者のこと、日本のこと、地球のことも考えほしいと思っていた。

    今回の発表は隠れスズキファンとしては嬉しいものだった。
    500kg台のアルトが出たら買わせていただきます。
  • ike********
    各社いろんなやり方でチャレンジしたら良い。
    まだどれが正解か世界中の誰もわからんのだから
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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