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第5世代システム獲得 トヨタ・カローラ・スポーツ 1.8ハイブリッドへ英国試乗 魅力も向上

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第5世代システム獲得 トヨタ・カローラ・スポーツ 1.8ハイブリッドへ英国試乗 魅力も向上

キア・シードと2位の座を争うカローラ

欧州フォードは販売数の減少に伴い、ファミリー・ハッチバックへ見切りをつけようとしている。一方で、英国の工場でも生産されている新しいトヨタ・カローラ(カローラ・スポーツ)は、好調のようだ。メーカー間での明暗が浮き彫りとなっている。

【画像】第5世代システム獲得 トヨタ・カローラ・スポーツ 競合のハッチバックと写真で比較 全148枚

Cセグメントに属するハッチバックの欧州での販売数を見ると、1位のフォルクスワーゲン・ゴルフに次ぐ2位の座を、キア・シードと争っている状況にある。そんなカローラの競争力を高めるべく、トヨタは幅広い内容のマイナーチェンジを施した。

グレートブリテン島の中央に位置するバーナストン工場では、1日500台のカローラ・スポーツが生産されている。その85%は欧州35か国へ輸出されているが、今後数年に渡り、英国では年間1万8000台以上を売りたいと同社は考えている。

トヨタの上層部も、欧州市場でCセグメント・ハッチバックの需要が減少傾向にあることを理解している。同サイズのSUVやクロスオーバーの販売台数は、2021年に追い越している。それでも、もうしばらくは拮抗するとも考えているようだ。

タッチモニターは12.3インチへ拡大

今回、英国仕様のカローラ・スポーツへ施されたアップデート内容は、大まかに4種類ある。1つ目は定番といえる見た目。ヘッドライトやフロントグリルに手が加えられ、ボディの塗装にも新色が設定された。

2つ目が、トヨタとしては第5世代に当たるハイブリッド・システムの獲得。3つ目が運転支援システムやアクティブ・セーフティ技術の更新。4つ目がインテリアで、インフォテインメント・システムの高機能化と、タッチモニターの拡大などになる。

特にインテリアは違いがわかりやすい。ダッシュボード中央のモニターは10.5インチになり、12.3インチのメーター用モニターとのペアで新しい雰囲気を生んでいる。メーター側は、表示内容の変更が幅広く可能だ。

タッチモニターの下には、頻繁に使うであろう車載機能用のハードスイッチも残されている。このセグメントでは、かなり高水準の装備だといっていい。

英国でのトリムグレードは、アイコンとデザイン、GRスポーツ、エクセルという4段階。後者の2つはトップグレードとして並んでおり、上級志向のエクセルに対し、GRスポーツはその名の通りスポーツ志向という違いがある。

英国価格は1.8L 4気筒ハイブリッドのアイコンで3万210ポンド(約486万円)から。2.0L 4気筒ハイブリッドのエクセルでは、3万5145ポンド(約565万円)になる。ステーションワゴンのツーリングは1700ポンド(約27万円)増しだ。

増強された第5世代のシステムを獲得

ハイブリッド・システムは、最高出力が増強された。1.8Lでは14%増しの140psに、2.0Lは6%増しの195psに設定されている。その結果、0-100km/h加速時間も短縮されている。1.8Lは1.8秒縮め9.1秒、2.0Lは0.5秒縮め7.4秒でこなすという。

システムの構成を詳しく見ると、トヨタが第5世代と呼ぶ理由も理解できる。制御ユニット自体が新しいだけでなく、駆動用バッテリーが強化され、CVTと一体の駆動用モーターは16kgから18kgも軽くなり、よりコンパクトに仕上がっている。

これにより、アクセルレスポンスが改善。加速時のラバーバンド・フィールを低減したとトヨタは主張している。

今回試乗したカローラ・スポーツは、1.8Lハイブリッドのデザイン。マイナーチェンジでフロントマスクが変化したものの、雰囲気は見慣れた印象でスタイリッシュだ。

発進させてみると、静かに求めたパワーが発揮される。路面の凹凸を越えるとサスペンションがしなやかにいなし、ボディを平静に保ってくれる。それでいて、姿勢制御も悪くない。

ステアリングホイールの感触は軽く正確。スポーツ度の高いドライブモードへ切り替えると、程よく手応えが引きしまる。コーナリング時のグリップ力は高い。限界領域ではアンダーステア傾向が強いものの、基本的にはニュートラルな挙動で安心感がある。

スタイリッシュな見た目へ一層そぐわない走り

トヨタの主張通り、アクセルレスポンスは明らかに良くなった。実際の加速ぶりとエンジンの回転との不一致感が大幅に減っている。

攻めた走りを求めると、やはり不自然に回転数は高まるものの、少なくともフィーリングは滑らか。そこで得られる動力性能は、かなりたくましい。欧州では、2.0Lより1.8Lハイブリッドの方が主力になると予想されるが、それもうなずける。

トヨタらしく誠実で実直な印象はそのままに、カローラ・スポーツはドライバーズカーとしての魅力を高めたようだ。スタイリッシュな見た目へ一層そぐわない走りを、実現したといえるだろう。

トヨタ・カローラ(カローラ・スポーツ) 1.8ハイブリッド・デザイン(英国仕様)のスペック

英国価格:3万1780ポンド(約512万円)
全長:4370mm
全幅:1790mm
全高:1435mm
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:9.1秒
燃費:21.3km/L
CO2排出量:105g/km
車両重量:1410kg
パワートレイン:直列4気筒1789cc自然吸気+電気モーター
使用燃料:ガソリン
駆動用バッテリー:−
最高出力:140ps(システム総合)
最大トルク:−
ギアボックス:CVT

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