ルノー・スポールの名を冠する最後の限定車「メガーヌ R.S. ウルティム」に小川フミオが乗った。フランス製ホットハッチならではの魅力を考えた!
専用装備に注目!
メルセデス・マイバッハという選択が、最高の自己表現かもしれないワケとは?
スポーツ性能に特化したハッチバック車をホットハッチと呼ぶ。フランスの代表選手は、メガーヌR.S. ウルティムだろう。このホットハッチがなくなってしまうというのだ。
メガーヌR.S.は、車名に入ったイニシャルのとおり、ルノーにあってF1をはじめモータースポーツ活動を担当してきたルノー・スポールが開発を手がけたモデルである。
今回、ルノー車のホットモデルは、ルノー・スポール(R.S.)でなく、アルピーヌのブランドで発売されるという本社の決定により、このウルティムがメガーヌR.S.の最後のモデルとなる。
それがファンを失望させ、かつ、それでもこんな楽しいモデルが作られたことで喜ばせてもいる。ルノーは罪作りな会社だなぁ。
メガーヌR.S. ウルティムは、車重1.4t、全長4.4mのハッチバックボディに、221kW(300ps)の最高出力をもつパワフルなエンジンを搭載する。
ルノーによると「クローズドコースでのスポーツ性能を高めたモデル」と、されている。
専用装備は下記のとおり。
・ULTIMEマットブラックデカール(フロント、サイド、ルーフ、リヤ)
・ブラックルノーロゴ(フロント、リヤ)
・ブリリアントブラックフロント F1 ブレード
・R.S.スポーツフェンダー(ブラックバッジ付)
・19 インチアロイホイール 「Fuji Light」(ブラック)
・ブリヂストン ポテンザ S007(タイヤ)
・サイドウインドウモールブラックフィニッシャー
・「ブリリアントブラック」ドアハンドル
・「ブリリアントブラック」リヤディフューザー
・「R.S.ULTIME」ロゴ入りキッキングプレート
・ロラン・ウルゴンサイン入りプレート(シリアルナンバー付)
・専用デザインハンズフリーカードキー
・専用ボディカバー(室内用)
上記のうち、ロラン・ウルゴンとは、ルノー・スポールモデルのテスト/開発ドライバー。かつて、ニュルブルクリンク市販前輪駆動 車の最速記録(7分54秒36)をうち立てたドライバーだ。
ウルゴンは、「メガーヌ R.S. ウルティムは、20年間にわたっての開発の恩恵を受けたモデル」と、話す。要は、前輪駆動スポーツモデルの頂点ともいうべき存在なのだろう。
ベースはルノー・メガーヌ・R.S.トロフィ。これで、ルノー・スポールはなくなるとのことで、めいっぱい装備を増やし、英語のアルティミットとおなじ意味のフランス語「ultime」なるサブネームをつけた。
あらゆる道を楽しくしてくれる!ひとことでいうと、自慢したくなるクルマだ。
元気がよすぎるぐらいのホットハッチを存分に操れる自分のことを自慢したいし、あるいは、このクルマを思い切って買った自分の勇気を自慢したい。
コーナリングスピード向上を目的にロールを抑えたシャシー、トルセンLSD、 アルミニウム製ハブと組み合わせた鋳鉄製スリット入りフロントのブレーキディスク……6段マニュアルも選択できる。
私が乗ったのは、6段ツインクラッチATの2ペダルモデル。個人的には、トルクがたっぷりあるクルマでMTに乗る必要はないと信じ込んでいる派なので、2ペダルでよし。2ペダルは、アクセルワークとハンドル操作と、それにクルマの挙動に意識を集中できるので、ちゃんとメリットがある。楽しみのためにクラッチワークがほしい、という考えにも賛成ですが。
とにかく、このクルマ、元気がいい。三菱「ランサーエボリューション」もスバル「インプレッサWRX」もなきいま、頭のなかがからっぽになるような、スポーツドライビングを楽しませてくれる存在として貴重だ。
もちろん、ポルシェ「911」や上にはフェラーリまであるけれど、こちらは659万円。
安くはないけれど、おもしろいようにカーブをくいくいと曲がり、アクセルペダルの微妙な踏み込みに即座に反応し、そして強力なストッピングパワー。これならば、お買い得だ。
メガーヌ R.S. ウルティム専用の人工スウェード張りのヘッドレストレイント一体型のハイバックシートに身を落ち着けると、この特別感だけで気分が昂揚する。薄いけれど疲れない。シートづくりの歴史が長い国だけある。
スポーツカーは、よく“ドライバーとの一体感”という点で評されるけれど、はっきりいって、メガーヌR.S.ウルティムといきなりシンクロできる人は、限られているんじゃないか。
でも、そこまでストイックに考えなくても、サーキット走行のみならず、日常だって楽しくしてくれるモデルであることは間違いない。
硬めの乗り心地とか、トルクのありすぎるような加速性とか、克服しなくてはいけないこともあるけれど、それを乗り越える努力に見合うものを与えてくれる。クルマの原初的な楽しさを思い出させてくれる貴重な存在が、メガーヌ R.S. ウルティムなのだ。
ちなみに、ルノースポール(R.S.)の名がなくなると同時に、メガーヌのホットモデルもなくなってしまうのか。あるいは、アルピーヌの名を冠したモデルとして再登場するのか。
そのあたりを、ルノーの日本法人に確認したが、本国から情報が来ていない、とのこと。願望的には、こういう楽しいモデルは、これからもガンガン開発してほしいものだ。
文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)
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