“尖った”性能を全排除したマシンメイクが走りを支える!
人生を捧げてきたドリフトライフがついに結実
「ワイスピ仕様のGRスープラ、現る!」ドレスアップとチューニングの両立を目指す神風スープラが超絶進化
3戦を消化し、前半戦が終了した2020年のD1ライツシリーズ。ラウンドごとに順位変動が起こる大混戦となっているが、今回注目するのは、シリーズランキング3位&単走ランキング首位という好成績をキープしている森孝弘(モリ タカヒロ)選手だ。
森選手は、愛知県生まれで東京都育ちの45歳。21歳から8年ほどカナダで過ごし、29才で帰国してから日本での社会人生活をスタートさせた。そして2008年、33歳の時に兄の影響でドリフトをはじめ、2009年にD1SLライセンスを取得。以降はD1グランプリシリーズへの参戦を目標に、2010年からD1ストリートリーガルシリーズで奮闘を続けている。
ドリフトの魅力にドップリとハマったことから、2012年には勤めていた会社を辞めて独立。昼は部品の輸入業、夜はレッカー屋と、昼夜問わずに働きまくって参戦資金を調達。休日は、練習や大会のみという生活を続けてきたという。
「昨日の自分よりも1ミリでも成長できていれば良いなぁとか、努力することの意味だとか、人との繋がりだとか、色々なことを気づかせてくれたんです。お金では買えないものがこの世界にはあって、それが自分にとってのモチベーションですね」と、森選手はドリフトに魅了された理由を語る。
続けて「1年でいける人もいれば、僕みたいに10年かかる人もいるけど、そこは早さの問題じゃなくて、過程が大事だったかな、と。バカにされようが、諦めずに続けていたからこそ今の結果に繋がったんだと思います」。
なお、2017年にはとある縁から“GPスポーツ”の役員を務めることになり、2019年には代表取締役に就任。現在は新潟の店舗と千葉の自宅を行ったり来たりと、忙しい毎日を送っているそうだ。
そんな男が駆る愛機のマシンメイクは、一言で質実剛健。特別なパーツを使うのではなく、乗りやすさを最重視しているということだ。細部を見ていく。
2019シリーズまでHKSの2.1L仕様だったエンジンは、オフシーズン中に91mmストロークのクランクシャフトを追加して2.2Lへと排気量アップ。制御もパワーFCからF-CON Vプロに変更し、一時期悩まされていたストール病を克服した。
タービンはボルグワーナーのS200。ブースト1.8キロ時に600psを狙えるが「壊れないようにマージンを十分に取った上でコントロール性を重視した」と、普段はブースト1.5キロ(500ps前後)に抑えているそうだ。
車高調はGPスポーツのGマスタープレミアムで、バネレートは市販品と同じくフロント9kg/mmのリヤ7kg/mm。ナックルはキックブルーのタイプRRで、カザマオートの純正長ロアアームとGKテックのテンションロッドを装着。タイロッドとアダプターはGPスポーツ製だ。
リヤのサスメンバーはリジッドカラーで固定。アッパーアームはD-MAXで、それ以外はGPスポーツ製のアームで揃えており、ナックルはBNR32純正だ。キャリパーは油圧サイドブレーキのラインが別系統で内蔵されているGPスポーツ製で、フロントも見た目を揃えるために合わせて交換している。
タイヤは、フロントにヴァリノのペルギア08R(255/40-17)、リヤにグッドライドのスポーツRS(265/35-18)という組み合わせ。この変則的なチョイスについては「レイダンとかヴィツァーとかヴァリノとか、色んなタイヤを試した中で、スポーツRSはとにかく丸い特性でクルマともマッチしていたんですよね」とのこと。
まずはドライバー側でできることをして、それでもダメならクルマをイジるという方針のため、過剰な軽量化は施されていない。ハンドルはφ330のナルディで、シートはブリッドのジータIV、これにHPIの6点式レーシングハーネスを装着。
なお、ミッションは「オートポリスみたいなスタート後に全開加速するようなコースだとシーケンシャルの方が有利ですが、ライツの開催地は最終コーナーを回ってから加速するコースが大半なので、これで十分!」と、HKSのHパターン5速ドグを愛用している。
第3戦の備北には、金曜日の練習走行会から参加。今回はゾーン設定が昨年よりもシビアな設定の印象だったが「神本さん(審判員)が求めている走りができれば、自然とゾーンは通過できましたね。逆にゾーンを意識して走るような感じだと難しかったのかもしれません」と、早い段階で手応えは掴んでいたそうだ。
そして本番日の単走決勝。1本目は角度と速度のバランスが取れず、2コーナーの手前で戻ってしまうというミス。しかし、2本目はポイントをきっちり抑えた走りで98.55点をマークし、10位通過を果たした。なお、第2戦終了時の単走ランキングでトップに立っていた森選手は、今回も7ポイントを獲得したことで首位をキープしている。
一方、追走トーナメントの1回戦では高木美紀選手と対戦したが「気持ちが入りすぎて振り出しが早くなっちゃって。小さいラインになってしまいました」と、先行の2本目にゾーンを通過できずに敗退。第3戦は13位という結果で幕を閉じた。
第1戦と第2戦の勝者である目桑選手と米内選手がともに決勝戦に進出したことで、ドライバーズランキングでは首位を明け渡すカタチとなったが、森選手を含めたトップ3は7ポイント差にひしめく大混戦だ。D1ライツ2020シリーズの行方はもとより、ドリフトに全てを賭けた男の戦いにも注目していきたい。
TEXT&PHOTO:Daisuke YAMAMOTO
【関連サイト】
D1公式ウェブサイト
https://d1gp.co.jp
GPスポーツ
https://www.gpsports-gallery.com
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みんなのコメント
あの駒形サンの全く気配ないのは事件めいたのがあったのか?
横領でドリ界永久追放とか?