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【詳細データテスト】マクラーレンGT 融通の効くパワートレイン 鋭いハンドリング 遮音性が最大の弱点

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【詳細データテスト】マクラーレンGT 融通の効くパワートレイン 鋭いハンドリング 遮音性が最大の弱点

はじめに

今週テストするマクラーレンGTの発売は2019年10月のことだ。ウォーキング本社の面々にとっては、それから長い時間が経ったと思えるに違いない。

【画像】マクラーレンGTとライバル 全14枚

債権者との法廷闘争から本社売却まで、資金調達のためにマクラーレンは思い切った手を打つ必要に迫られ続けてきた。それというのも、昨年は新型コロナ禍での生産停止にとどまらず、マクラーレングループ全体でビジネスの多くが滞ったからだ。

新たなカテゴリーのモデルを投入したときは、これまでと違う役割を果たしてくれることを想像しただろう。今となっては、そのころの拡大志向を思い出すのも難しいはずだ。

そうはいっても、思い出せることはある。マクラーレンの量産モデルの歴史は短いが、その中でこのクルマは、もっとも実用的で、空力的もっとも優れ、ある意味でもっとも革新的なモデルだという触れ込みで登場したのである。それが本当かどうかは、今回のロードテストではっきりするはずだ。

このクルマのデザインコンセプトは、200万ポンド(約2.8億円)の限定車であるスピードテールほど強烈に自由な発想ではない。それでも、アルティメットシリーズに着想を得て、その影響を受けているとマクラーレンは説明する。

基本的なことをいえば、カーボンファイバーのタブとV8ツインターボを擁するミドシップで、その点では現在のマクラーレン各社と共通する。しかし、720Sや600LT、セナといったモデルとは狙いも優先事項も異なるクルマだ。主な構成要素は同じだが、その組み合わせは大きく違っている。

もちろん、マクラーレンがGTカーをラインナップするのはこれがはじめてというわけではない。それだけに、GTを名乗るだけの大きな差を提示できているのか、また、その点でほかのモデルより優秀なところを示せるのか、そのあたりを検証していこう。

意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆

軽量で剛性の高いカーボンファイバーのタブに過給V8をリアミドシップマウントするというレイアウトは、ほとんどの高級車メーカーが最新GTカーを製作するのとは異なる出発点だ。

その場合、どのようなことが起きるだろうか。運動性のアドバンテージはいかほどか。また、速く快適で長距離走行に向いた高級ドライバーズカーとして、アストン・マーティンやベントレー、メルセデスAMGといったライバルと比べ、どれほどの違いを示せるだろうか。

それらの検証は後に回すとしよう。まずいえるのは、この出発点が手持ちの技術を活用する以上は必然の結果だったということだ。

モノセルと呼ばれるカーボンシャシーと、アルミ部材を用いたダブルウィッシュボーンサスペンションは、いずれもスポーツシリーズから流用している。4.0Lエンジンと電動油圧パワーステアリングは、720Sで使用しているものがベースだ。とはいえ、いかに多くのコンポーネンツが他モデルとの共用品か知れば、驚きを禁じ得ないかもしれない。

マクラーレンの現行モデルにおいて、GTの全長は最大だ。4683mmという寸法は、720Sを140mmも上回る。ホイールベースは720Sや570Sより5mm長く、オーバーハングも長く取られている。

その狙いは、ほかのシリーズ以上の空力効率を達成することがひとつだが、よりエレガントで、アグレッシブさを抑えたルックスを描くことにもある。

エンジンはコードネームM840TEこと、4.0LツインターボV8のバリエーションだ。720Sより圧縮比を8%高め、小型化してイナーシャを減らし、レスポンスを高めたターボチャージャーを装着する。

そのため、ピーク値は620psと64.3kg-mに抑えられたが、最大トルクの95%をたったの3000rpmから引き出せる。そのアウトプットは、7速DCTとオープンデフを介し後輪へ伝送される。

スプリングはコイルで、ダブルバルブのアダプティブダンパーとスタンダードなスタビライザーを組み合わせる。サスペンションの制御ソフトは720Sと同じものだが、四輪リンク油圧システムは搭載されない。

ほかのモデルに比べスプリングは長くソフトで、最低地上高もより余裕を多く持たせている。オプションのノーズリフターを用いれば、サルーンと大差ない130mmまで引き上げることができ、市街地に多い段差などにも楽に対応できる。

この穏やかなスプリングレートで事足りるのは、現在の高級GTとしてはかなり軽い車両重量ゆえだとマクラーレンでは説明している。公称値は1530kg、テスト車は満タンでも1580kgにすぎなかった。

ライバルたちをみてみると、ポルシェ911ターボSは60kg重い。しかし、フェラーリ・ローマは軽量化オプションを組み込むと1600kgを切るので、軽さが強みだというマクラーレンの主張には疑問が残る。

内装 ★★★★★★★☆☆☆

車高の低い、ミドシップのマクラーレンに乗り込もうとしたら、多少の不便は避けられない。それはメーカーとしても承知していて、なんとかそれを軽減させようとベストを尽くした。毎日とはいわないまでも定期的に使うとすれば、じきにその仕事ぶりが悪くないことに気づくはずだ。

前方のヒンジで斜め上へ跳ね上げるディヘドラルドアは、このクルマとしては可能な限り軽く作られ、扱いやすい。これ以前にもマクラーレンに乗ったことがあれば、違いがわかるだろう。

ただし、ドアオープナーのフラップを探すのはややてこずり、手探りすることになる。マクラーレンはよほど、ドアハンドルを人目に晒すのがいやなのだとみえる。

幅広いシルをまたぎ、内寄りに設置されたシートへ身体を滑り込ませる。そのプロセスはそれほどぎこちなくなるものでも、肉体的に無理を強いられるものでもない。しかし、GTカーとして自然だといえるものでないのもたしかである。

座ってすぐに気づくのは、マクラーレンがいつもなら飾り気のないキャビンの雰囲気を、このクルマではリッチに仕立てようとした努力の跡だ。

ステアリングホイールには切削加工したアルミでトリムが施され、輝きが際立つ。その奥にのぞくシフトパドルも同じで、通常はカーボンかプラスティックを使うところが一体成型の金属製となり、手触りはうれしいくらいシャープでクールだ。

いっぽう、トランスミッションの操作ボタンやパワーウインドウのスイッチは金属調で、メタルパーツほど納得のいく仕上がりではない。その結果、全体を見回すとマテリアルの高級感に一貫しないものを感じてしまう。

もしもマクラーレンが、ベントレーやポルシェ、はたまたメルセデスAMGのテリトリーに割って入ろうというなら、まだまだ道半ばといったところだ。先は長い。

運転席のシートそのものは柔らかく快適だが、マクラーレンのほかのモデルより5cmほど着座位置が高く、その分ひじやひざの置き場も高くなり、適切なサポートが不足してしまう。

頭上にゆとりがないのはマクラーレンの常で、フロントウインドウの上辺が視線のそばまで迫り、背の高いドライバーは前方視界が妨げられる。長距離を走るなら、これは快適さのレベルを大きく左右する要素となる。だが、それ以外の方向の視認性は良好だ。

積載キャパシティは、出来のいいフロントエンジン車やリアエンジン車に匹敵するほどではないが、ミドシップとしては上々だ。純然たる2シーターキャビンの後方には、浅く開けたラゲッジスペースがエンジンルームの上を縦断する。それを覆うのが、長さのあるガラスのテールゲートだ。

ゴルフバッグやスキー板のような長尺物が驚くほど楽に積み込めて、その脇にはソフトなバッグくらいは詰め込めるスペースもある。しかも、フロントには150Lのトランクも設置され、室内にも多少ながら収納スペースが用意されている。

とはいえ、大きなスーツケースひとつ、もしくは小さめのものをふたつ積むのは苦労するだろう。助手席に連れを乗せて旅行するのであれば、荷物は小さくまとめることが必要だ。

走り ★★★★★★★★☆☆

マクラーレンのロードカーとしては、これがはじめてかもしれない。速さを二の次にしているのは。ついでにいえば、スローに走っているときでさえ楽しめることを追求しているのも、これまでになかったことだ。

パフォーマンス面で力を注いだのは、ブレーキのフィールや効き方であり、エンジンの低回転でのレスポンスやドライバビリティ、フレキシビリティやエキゾーストノートの豊かな音質なのだと、マクラーレンは説明する。

しかし、われわれはこのGTが、高速クルーズ時に、大陸横断をこなすような長距離向けマシンならそうあってほしい程度に静かだったなら、と思わずにはいられない。その理由は、もう少し後の項で説明しよう。

このクルマのオーナーが恩恵を受けるだろうひとつ目の要素は、マクラーレン基準でみて通常より融通の効く動力性能だ。4.0Lエンジンはショートストローク気味で高回転型のフラットプレーンV8であり、許容回転数は8000rpmを上回る。

しかしブーストが掛かりはじめるのは、ほかのモデルのV8と比べて低い3000rpmから。そのため、頻繁にシフトチェンジして高回転を保たなければレスポンスが鈍る、ということはない。

ギアボックスの変速は手際よく、繋がりはスムースなので、すぐさま活きのよさを感じさせはじめる。シフトダウンなしに、素早い走りをみせることさえあるのだ。いろんな意味で、よりリラックスして乗れるマクラーレンだといえる。

もちろん、絶対的な速さも備えている。滑りやすい路面でさえ、ゼロスタートから3.3秒で97km/hに達し、高回転を保って力強く、そしてドラマティックに駆け抜けていく。

そのうえ、4速固定での48-113km/hでもたったの5.0秒しか必要としない。この点では、91.8kg-mの最大トルクを誇る12気筒のベントレー・コンチネンタルGTにも負けていないのだ。

ブレーキはカーボンセラミックディスクを装着しているが、ペダルフィールは良好。ガツンとクルマを止めるのも、穏やかに減速するのもイージーだ。

サウンドに関しては、ほかのマクラーレンV8ユニットと同じく、常用域や軽負荷時にはフラットで盛り上がりに欠ける。ロングドライブでは静かすぎるようにさえ思えるだろうが、まったく煩わしさを感じさせないともいえる。

使い勝手 ★★★★★☆☆☆☆☆

インフォテインメント

7.0インチの縦型タッチディスプレイを用いたGTのインフォテインメントシステムは、マクラーレンとしてはこれまででもっとも高性能だと謳うものだ。最新のスマートフォンのような操作性を目指し、ピンチやスワイプといったジェスチャー操作で使い勝手を高めている。

それでも、テスター陣のほとんどが使いあぐねた。とくに、エアコンのような上位階層画面での調整がしにくく、混乱させられる。これは実体スイッチのほうが扱いやすかったはずだ。

ナビゲーションシステムは、リアルタイムの渋滞情報が加わった。あいかわらず入力は必要以上に厄介だと思うが、ルート案内はシンプルで明確だ。ただ、スマートフォンのミラーリング機能が備わらないのは残念だ。

標準装備のオーディオは4スピーカーで、これは量産マクラーレンに装備されたうちで最軽量のシステムだ。テスト車に装着されていた1200Wのバウワース&ウィルキンス製プレミアムオーディオの音質は鮮明で、パワフルに再生してくれる。これでロードノイズ対策がもっとしっかりしていれば、さらにすばらしい音を楽しめたはずだ。

燈火類

テスト車のアダプティブLEDヘッドライトは、対向車へは素早く反応するが、背後から接近する車両に対してはそうでもない。光の強さや鮮明さは良好だった。

ステアリングとペダル

ブレーキペダルはやや左にオフセットしているが、左右どちらの足でも届きやすい位置だ。フットスペースは十分に広い。ステアリングコラムの調整幅が広いのは、マクラーレンのお約束だ。

操舵/安定性 ★★★★★★★★☆☆

パワートレインはGTカー的にマイルドな仕立てとなっていても、やはりミドシップらしいキレのあるピュアなハンドリングはこのクルマの売りだ。

一般的に、ゆったり流す高級クルーザーであれば、これほど精確で俊敏に、かつしなやかにワインディングを駆け抜けることはない。また、これほどはっきりとステアリングのフィードバックが手のひらに伝わってくることもない。

GTに備わる3段階の走行モードはマクラーレンにつきもののそれだが、油圧パワーステアリングのセッティングは、実のところひとつのポジションしかない。開発エンジニアたちは、ミッションをシンプルにすることで、理想的な手応えと切れの速さとの折衷を成し遂げた。

低速域でも一貫した重さは、マニューバリングを容易にし、ギア比は速すぎず遅すぎず、いつもながらよく見極められている。疲労の原因になるような路面の反りやバンプの影響を多少は取り除いているが、それでも伝わってくるインフォメーションは豊富だ。そのため、速度を上げても、グリップレベルを明確に把握することができる。

サスペンションはソフトだとされるが、通常のスピードでのコーナリングではほぼロールせず、ステアリング入力への反応は歯切れよく、外輪はしっかり踏ん張る。

上下のボディコントロールは一貫してきっちりと落ち着いているというわけではないが、コーナリング中に障害があってもひどく取り乱すことはない。そのため、常に思い通りのラインを走らせることができ、飛ばしていてもくつろいで乗っていられる。

引き換えに、これまでのマクラーレンが示してきたターンインの刃の如き鋭さやダイレクトさはやや削がれた。それでも、十分にみごとなものだが。

高速ハンドリングにおけるスタビリティは良好だが、追い越し車線をいかに落ち着いて走れるかは、選んだ走行モードに多少ながら左右される。

コンフォートモードでは、波長の長いボディの挙動にやや影響を受けがちだと感じられたが、スポーツモードでは揺れが止まるものの、プライマリーライドに好ましくない影響が出てしまう。

どちらのセッティングでも、このクルマに期待される安楽でなめらかな身のこなしや、高速域でのプログレッシブに遷移するボディコントロールを、完璧に実現することはできなかった。

快適性/静粛性 ★★★★★★☆☆☆☆

これこそGTの開発において、マクラーレンが使い勝手に大きな変化をもたらすべく、多大な努力を求められた項目だ。

GTのボディ設計は、かなりの積載容量をもたらした。ところが、高速走行における洗練性がかなり犠牲になっている。というのも、シート後方の、ゴルフバックさえ積み込めるスペースが、同時に反響室にもなってしまうからだ。

これにより、21インチのリアタイヤから発生するノイズやバイブレーションが、室内へ妨げるものなくダイレクトに侵入してきてしまうのである。

クルージング中、エンジン音はうまく抑えられている。室内に響く騒音は、ほとんどがロードノイズだ。制音タイヤを履かせ、さまざまな遮音策を施したのにもかかわらず、かなりはっきりと耳に届くのである。

念のためにいっておくと、風切り音は低く抑えられている。それでも、113km/h巡航時の騒音値は74dBを計測した。コンチネンタルGTなら、同じスピードで66dBにすぎないところだ。

ドライビングポジションの長所と短所については、すでに触れたとおりだ。おおむね快適なのだが、サポートには不足するところがある。乗り心地はしなやかで心地よいが、速度を上げると、安定性や穏やかさ、ゆったりした走りっぷりに関して、常に満足させてくれるというわけではなくなる。

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

メカニズム的に見れば、GTはマクラーレンのどのシリーズからも独立したラインナップだ。しかし、16万5230ポンド(約2313万円)という価格は、スポーツシリーズのほぼ真ん中に相当し、車格的にもその辺りだといえる。

570Sより高価だが、その差は1万2000ポンド(約168万円)ほど。720Sよりは5万ポンド(約700万円)以上も安価で、デビュー間近と見られるアルトゥーラはGTより高額になる見込みだ。

そして、遠からずスポーツシリーズは終了すると見込まれている。そうなれば、事実上のエントリーモデルはGTということになりそうだ。それが販売戦略上、有利に働くとは思えないが。

ここまでの売れ行きは芳しくないため、マクラーレンは2021年モデルで標準装備を拡充し、GTの商品力アップを図った。また、オプションパッケージのうち、内装トリムのプログラムであるパイオニアとリュクスのふたつが無償化されている。

これにより、支払金額はかなり変わる。テストを行なったのは昨年だが、そのときと同じ仕様を3万5000ポンド(約490万円)ほど安く手に入れられることになる計算だ。

公称燃費に基づけば、72Lの燃料タンクが満タンなら670kmほど走れる計算となる。だが、もっといい数字が出るだろう。テスト時のツーリング燃費は12.1km/Lで、このペースを保てば870km近い無給油走行が可能になる。この距離をノンストップで駆け抜けようというドライバーは、そうそういないだろう。

スペック

レイアウト

GTの基礎となる発展版モノセルは、スポーツ・シリーズにも用いられるコンポーネンツだが、前後のサブフレームは専用設計された。サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーンだ。

エンジンはV8で、後方に7速DCTを従え、リアアクスルの前に縦置きされる。前後重量配分は42:58だ。

エンジン

駆動方式:ミドシップ縦置き後輪駆動
形式:V型8気筒3994ccツインターボ、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ93.0×73.5mm
圧縮比:9.4:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:620ps/7500rpm
最大トルク:64.3kg-m/5500-6500rpm
エンジン許容回転数:8200rpm
馬力荷重比:406ps/t
トルク荷重比:42.0kg-m/t
エンジン比出力:155ps/L

ボディ/シャシー

全長:4683mm
ホイールベース:2675mm
オーバーハング(前):-mm
オーバーハング(後):-mm

全幅(ミラー含む):2100mm
全幅(両ドア開き):3280mm

全高:1213mm
全高:(テールゲート開き):2000mm

足元長さ:最大1140mm
座面~天井:最大960mm

積載容量前/後:150/420L

構造:アルミモノコック
車両重量:1530kg(公称値)/1580kg(実測値)
抗力係数:-
ホイール前/後:8.0Jx20/10.5Jx21
タイヤ前/後:225/35 ZR20 90Y/295/30 ZR21 102Y
ピレリPゼロPNCS
スペアタイヤ:なし(パンク修理キット)

変速機

形式:7速DCT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:3.98/10.1
2速:2.61/15.4
3速:1.91/21.2
4速:1.48/27.4
5速:1.16/34.9
6速:0.91/44.4
7速:0.69/58.6
最終減速比:2.81:1

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:7.0km/L
ツーリング:12.1km/L
動力性能計測時:3.0km/L

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):4.5km/L
中速(郊外):8.4km/L
高速(高速道路):10.8km/L
超高速:9.8km/L
混合:8.4km/L

燃料タンク容量:72L
現実的な航続距離:502km
CO2排出量:270g/km

サスペンション

前:ダブルウィッシュボーン/コイルスプリング、スタビライザー
後:ダブルウィッシュボーン/コイルスプリング、スタビライザー

ステアリング

形式:電動油圧、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.5回転
最小回転直径:12.1m

ブレーキ

前:367mm通気冷却式ディスク
後:354mm通気冷却式ディスク
制御装置:ABS、ブレーキアシスト
ハンドブレーキ:電動、ステアリングコラム右側にスイッチ設置

静粛性

アイドリング:57dB
全開時(3速):88dB
48km/h走行時:67dB
80km/h走行時:70dB
113km/h走行時:74dB

安全装備

ABS/DESC/EBD/TCS/ブレーキアシスト/ヒルホールドアシスト
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
交通弱者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%

発進加速

テスト条件:湿潤路面/気温12℃
0-30マイル/時(48km/h):1.6秒
0-40(64):2.1秒
0-50(80):2.7秒
0-60(97):3.3秒
0-70(113):3.9秒
0-80(129):4.7秒
0-90(145):5.6秒
0-100(161):6.5秒
0-110(177):7.7秒
0-120(193):9.0秒
0-130(209):10.4秒
0-140(225):12.2秒
0-150(241):14.4秒
0-160(257):16.8秒
0-402m発進加速:11.1秒(到達速度:216.1km/h)
0-1000m発進加速:-秒(到達速度:-km/h)

ライバルの発進加速ライバルの発進加速
アストン・マーティンDBSスーパーレッジェーラ(2018年)
テスト条件:乾燥路面/気温17℃
0-30マイル/時(48km/h):1.9秒
0-40(64):2.4秒
0-50(80):3.0秒
0-60(97):3.7秒
0-70(113):4.5秒
0-80(129):5.3秒
0-90(145):6.3秒
0-100(161):7.4秒
0-110(177):8.5秒
0-120(193):10.0秒
0-130(209):11.5秒
0-140(225):13.4秒
0-150(241):15.6秒
0-160(257):18.4秒
0-402m発進加速:11.6秒(到達速度:210.5km/h)
0-1000m発進加速:20.5秒(到達速度:268.4km/h)

中間加速

20-40mph(32-64km/h):1.9秒(2速)/2.8秒(3速)

30-50(48-80):1.3秒(2速)/1.9秒(3速)/2.9秒(4速)/4.8秒(5速)

40-60(64-97):1.2秒(2速)/1.6秒(3速)/2.2秒(4速)/3.4秒(5速)/6.0秒(6速)

50-70(80-113):1.3秒(2速)/1.6秒(3速)/2.1秒(4速)/3.0秒(5速)/4.7秒(6速)/10.3秒(7速)

60-80(97-129):1.7秒(3速)/2.1秒(4速)/2.9秒(5速)/4.2秒(6速)/8.7秒(7速)

70-90(113-145):1.8秒(3速)/2.2秒(4速)/2.9秒(5速)/4.1秒(6速)/7.5秒(7速)

80-100(129-161):1.8秒(3速)/2.3秒(4速)/3.0秒(5速)/4.2秒(6速)/6.7秒(7速)

90-110(145-177):2.5秒(4速)/3.1秒(5速)/4.4秒(6速)/7.2秒(7速)

100-120(161-193):2.6秒(4速)/3.4秒(5速)/4.5秒(6速)/7.8秒(7速)

110-130(177-209):2.7秒(4速)/3.7秒(5速)/4.7秒(6速)

120-140(193-225):3.9秒(5速)/5.4秒(6速)

130-150(209-241):4.1秒(5速)/6.1秒(6速)

140-160(225-257):4.6秒(5速)

制動距離

テスト条件:湿潤路面/気温12℃
30-0マイル/時(48km/h):7.9m
50-0マイル/時(64km/h):21.7m
70-0マイル/時(80km/h):42.6m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.76秒

ライバルの制動距離アストン・マーティンDBSスーパーレッジェーラ(2018年)
テスト条件:乾燥路面/気温17℃
30-0マイル/時(48km/h):7.8m
50-0マイル/時(64km/h):21.7m
70-0マイル/時(80km/h):42.1m

各ギアの最高速

1速:83.7km/h(8200rpm)
2速:127.1km/h(8200rpm)
3速:173.8km/h(8200rpm)
4速:223.7km/h(8200rpm)
5速:286.5km/h(8200rpm)
6速:326.7km/h(7351pm)
7速(公称値):327.0km/h(5574rrpm)

7速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1922rpm/2197rpm

結論 ★★★★★★★☆☆☆

マクラーレンGTの狙いは、現代のスポーティなGTの姿を書き換えることだ。さもなければシンプルに、カーボンシャシーのミドシップ車を、もっと背が高くて重く、内装が飾り付けられた室内を備えた、普通のクルマのように仕立てられるかやってみせることだともいえる。

そうした試みは、成功したのか。部分的には、というのがわれわれの答えだ。

ドライバーズカーとしては、文句なしによくできている。パフォーマンスも、キレのいいハンドリングも、純粋な運動性の質も、ロングドライブを狙った高級なモデルのそれより上だ。

しかし、長距離を走り、裕福なひとびとを目的地まで快適かつ穏やかに運び、彼らのひとも羨むようなライフスタイルにふさわしいツールとしてどうかと考えれば、及第点といったところ。おそらく、十分に満足できるものではない。

ドライバビリティや実用性、マテリアルの高級感は、いつものマクラーレン製ミドシップカーの水準を上回っている。それでも、昔ながらのフロントエンジンレイアウトを採る2+2GTクーペに対すれば、真に説得力があり、同等の使い勝手を持つオルタナティブにはなれない。

このGTが示したのは、マクラーレンが本当にその守備範囲を広げて顧客を増やすには、まず技術面のレパートリーを増やさなければならないということだ。そこに近道はない。

担当テスターのアドバイス

マット・ソーンダースGTの洗練されたスタイリングは、みているほどに気に入ってくる。そして走らせるのが楽しい。しかし、このクルマに720Sとは違う使い道を見出せる自信はなく、しかも720Sのほうが楽しめると思う。720Sのほうが、やや洗練性に欠け、不便だとは思うが。

サイモン・デイヴィスこのクルマに乗って、フェラーリ・テスタロッサを思い浮かべずにいられなかった。あれはより大きなエンジンを積むミドシップのスーパーカーだが、GTカーとしても驚くほど印象に残るクルマだった。

オプション追加のアドバイス

金に糸目をつけないのなら、リュクスパッケージと、4500ポンド(約63万円)のMSOディファインドブライトパッケージ、明るい色調のメタリック塗装を選びたい。あたたかな陽気の中でツーリングすることが多くなりそうなら、4950ポンド(約69.3万円)のエレクトロクロミックガラスルーフもおすすめだ。

改善してほしいポイント

・キャビンと後部ラゲッジスペースの間にはパーティションをつけて、ロードノイズを抑えてほしい。
・部分的にでもいいので、ラゲッジスペースの深さを増してもらわないと、かさばる荷物が積めない。
・乗り心地はさらなる改善を。もう少し硬くてもいい場面はあったが、減衰はもっとプログレッシブにしたほうがいい。

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「ルノー・セニック E-Techエレクトリック」が「モーター・トレーダー・インダストリー・アワード2024」で「ニューカー・オブ・ザ・イヤー」受賞
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BMW R1300GSアドベンチャーをイギリス人レーサーが斬る「30Lタンクの巨体で攻めの走りができる…そのシャシーと電子制御に驚愕だ」
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軽さと居住性を両立したバックパッキングテント「Thouswinds サジタリアスシングルテント」が発売!
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「緊急車両が来て道を譲らないとどうなりますか」  理由に「『聞こえんかった』は通用するのですか」 譲るのはマナー?義務? 具体的にどう譲ればいいのですか。
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レスポンス
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まだまだ続きます 北近畿豊岡道の「有料トンネル」料金徴収期間を延長 背景に老朽化
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700万円超え! スバル新型「SUV」発表! 2リッター「水平対向」×マイルドハイブリッド搭載! 全長4.7m級の「新フォレスター」欧州に登場へ
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F1ラスベガスFP2速報|FP1に続きメルセデスのハミルトンが最速。角田裕毅10番手
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