もくじ
ー 週1、2回の操業停止 WLTP適用で
ー 膨大な認可作業 不足する試験装置
ー 保管台数限界 従業員、生産停止反対
ー 販売停止、他ブランドでも M3生産終了
ー 問題は設備不足 遅れで選択肢減も
自動車メーカー、燃費試験法WLTPの準備できている? 各社の対応は 焦りも
週1、2回の操業停止 WLTP適用で
フォルクスワーゲンは8月から9月後半まで、ヴォルフスブルグ工場の稼働を1週間あたり1日から2日停止する。
より現実に即した「乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法(WLTP)」が適用されるにあたり、当局による排出量テストに予想以上に時間がかかっているためだ。
ロイター通信によれば、ツヴィッカウ工場についても、日によっては操業を停止する予定だ。ただし、操業スケジュールはまだ決定されていない。
膨大な認可作業 不足する試験装置
6月上旬に、ヴォルフスブルグ工場従業員代表委員会との会議が行われた。会議ではフォルクスワーゲングループCEOとフォルクスワーゲン社長を兼任するヘルベルト・ディースが、9月からEU圏内でWLTPが法的拘束力を持つようになるため、1カ月前の8月から、ヴォルフスブルグ工場で一時的に、いくつかのモデルの生産を停止せざるを得なくなる可能性があると述べた。
ディースは委員会に対し、次のように述べた。「フォルクスワーゲンブランドだけで200を超えるモデルが試験を受け、非常に短期間のうちに型式承認を得る必要があります。これは非常に厳しいスケジュールです。現在もテスト装置は実質的に24時間稼働していますし、それはこれからも続くでしょう」
フォルクスワーゲンの声明からは、行われるテストの量は今までのテスト・ルーティンの少なくとも3倍はあり、社内のテスト装置は不足していて、24時間稼働させざるをえない現状がわかる。
保管台数限界 従業員、生産停止反対
「われわれは、第3四半期の生産停止は避けられないと考えています」ディースは言う。
「ヴォルフスブルグ工場のワークスホリデー後は、新しい基準に適合したモデルだけを生産します。必要な型式承認が済み次第、順次デリバリーを進める予定です。それでも、かなり多くの台数を保管しておかなくてはなりません。この保管台数が過剰にならないようにするためには、ワークスホリデーから9月末までの期間で休業日を設けるしかないのです」
従業員代表委員会委員長のベルント・オステロフは、生産停止に反対している。「会社は何年にもわたってあまりにも少ない台数のテスト装置しか設置しておらず、突然必要なテストをこなすことができなくなっています。しかし、これはわれわれ従業員の責任ではありません。総合的に判断して、この重い負担を会社から負わされることには同意できません」
販売停止、他ブランドでも M3生産終了
WLTPの認可の遅れに伴って生産を停止するのはフォルクスワーゲンだけではない。
アウディやミニ、プジョー、ポルシェはいくつかのモデルについて、販売停止を余儀なくされている。一方でBMWは、M3をWLTPの基準に適合させることなく、生産終了を決断した。
問題は設備不足 遅れで選択肢減も
WLTPは、フォルクスワーゲンのディーゼルゲート事件を背景に、時代遅れでしばしば信頼性に欠ける新欧州ドライビング・サイクル(NECD)に代わる基準として制定された。
フォルクスワーゲンのR&D部門責任者、フランク・ベルシュはAUTOCARに次のように語った。「問題は技術的な解決策の有無ではなく、認可に必要な設備なのです」
「9月1日までに、すべての問題を修正し、解決し、認可を受けなくてはなりません。われわれがすべきなのはそれだけですが、その作業量は膨大です。すべてのモデルで1年以内に新しい認可が取得できるよう取り組んでいますが、準備はまだ済んでおらず、試験装置や風洞などは不足しています。これはわれわれのサプライヤーついても同様です」
「現在、2カ月はかかる見込みです。試験機関には時間と試験装置、人員のすべてが不足していますから」
「エンジンによっては、認可取得に2カ月ほどかかることもあるでしょう。解決する技術はあるのですが、テストを受けることができないのです。そのためいくつかのモデルでは、すべてのエンジンを提供することができません」
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