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なぜサンルーフ装着車が増えた? 愛煙家激減で危惧されるも増加傾向にある理由とは

掲載 更新 48
なぜサンルーフ装着車が増えた? 愛煙家激減で危惧されるも増加傾向にある理由とは

■絶滅危惧種も、コロナで需要はやや増?

 約30年以上前に販売された国産車ではサンルーフ装着車が人気を集めていたものの、その後は装着車が減少傾向にありました。
 
 しかし、最近ではサンルーフを純正ならびオプションで設定するモデルが増えてきたようです。その理由とは、どのようなものがあるのでしょうか。

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 サンルーフは、頭上から光が差し込むことで高い解放感を体感できるため、当時の「デートカーブーム」を支えたほか、換気の意味もあることから車内でタバコを吸う愛煙家からも愛された装備です。

 しかし、近年はその姿をすっかり見かけなくなりました。そのひとつには車内で喫煙するユーザーが激減したことも関係しているといわれています。

 サンルーフは、アメリカや中国など海外で人気の高い装備で、1970年頃に国産車での採用が始まりました。

 日本でサンルーフに力を入れていたメーカーのひとつがホンダです。

 手動式のサンルーフは1968年に発売されたホンダ「N360」、電動式は1978年に発売したホンダ「プレリュード」がそれぞれ国産初といわれています。

 そんななか、最近ではサンルーフを標準ならびオプションで設定する新型モデルが相次いで登場しています。

 主なモデルとして、開閉式では2019年4月に登場したトヨタ「RAV4、はめ込み式2020年6月に発売されたトヨタ「ハリアー」とダイハツ「タフト」、さらに2021年4月に発売されるホンダ新型「ヴェゼル」です。

 ハリアーには、トヨタ初採用となった「電動シェード付パノラマルーフ」を設定。これはシェードを閉めることによる光の遮断のほかに、シェードを開けたままで調光をおこなうことができる装備です。

 ハリアーのパノラマルーフについて、チーフエンジニアを務める佐伯禎一氏は次のように話します。

「ハリアーはどんなシーンでもお客様の心の余裕を際立たせ、落ち着く空間を目指しました。

 その空間を目指すために調光可能なパノラマルーフを採用して、障子のように柔らかな光を室内に届けます」

 タフトには大型のガラスルーフ「スカイフィールトップ」を全車標準。ダイハツによると、開発時における新型タフトでは、すでに軽自動車市場にあるほかのモデルと用途・テイストの方向性を差別化するという狙いがあったといいます。

 タフトのスカイルーフトップは固定式のため外の空気を取り入れることはできませんが、シェードを開けると明るい日差しが差し込んで、開放感のある室内が楽しめます。

 また、新型ヴェゼルでは「e:HEV PLaY(2WD)」グレードに「パノラマルーフ(Low-Eガラス)」を設定。これについて、開発担当者は「Low-Eという遮熱・断熱に優れたガラスを採用すること、不快にならずにオープンモデルのような心地よさを味わってもらうために設定しました」と説明しています。

※ ※ ※

 このように、最近のサンルーフは、かつてよりもガラス素材や関連技術が向上したことに加えて、そのクルマの個性を発揮するアイテムとして採用されるケースが増えているようです。

■少し前までサンルーフは厄介な存在? でもイマは…希望者増加? なぜ?

 かつてのサンルーフ装着車はどのようなものだったのでしょうか。中古車販売店スタッフは次のように話します。

「バブル期は憧れの装備でしたね。オープンカーもサンルーフ付きのクルマも、デートで女の子を口説くには『クルマから空が見える』ことはかなりのアドバンテージだったと思います。

 昔はサンルーフ付きのクルマは高く売れましたが、少し前まではむしろ買い手がつかないので、中古車屋としても取り扱いが難しかったです。

 しかし、最近では新型コロナウイルスの影響もあり、換気を気にしてサンルーフ装着車を希望する人も増えています」

 また、サンルーフ装着車の傾向について、国産メーカーの販売店では次のように話しています。

「最近では、移動中の換気を重要視する人が増えてきたこともあり、サンルーフのオプションを検討する人も見かける機会がありました。

 それまでは、『どうせ買うならフルオプション!』という人や喫煙者などのお客さまが検討されることくらいでした」

※ ※ ※

 昨今のサンルーフ装着車は、モデル自体の個性として増えている一方で、移動中の換気を気にするユーザーが好む傾向にあるようです。

 しかし、サンルーフには前述のとおり開閉式とはめ込み式が存在するため、換気を主とした使い方を検討している場合は、そのあたりを確認することが大切です。

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みんなのコメント

48件
  • 開閉式のパノラマムーンルーフは解放感があって
    良いよ。特に今頃の時期は開けると適度に風が流れ
    気持ちが良い。真冬はサンルームのように暖かいし
    真夏は空気の入れ換えが出来るのでエアコンの効き
    が早い。欠点はガラスルーフを開けるとモニターの
    画面が光の反射てナビが見づらくなる。

    サンルーフは頻繁に使う人とまったく使わなくなる人と
    極端に分かれる傾向があるかも?
  • 新緑や紅葉の時期に森のトンネルの中を走れば気持ちよい
    冬、信号待ちで見上げた星空がきれい
    曇り空でもガラスルーフだと明るく広々と感じる
    チルト機能だと窓を開けるよりも静かにそして素早く換気できる
    装備してあって欠点は有りません(ドライブ好きならば)
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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