F1 2023年シーズンを苦しい形でスタートさせたマクラーレン。彼らは組織構造の刷新を決断しているが、ドライバーのランド・ノリスはこうした決定によってチームが上向いてくると期待を抱いている。
今シーズン、マクラーレンは開幕前テストの段階で既に開発目標の未達を認めるなど、万全の状態とは言い難かった。新マシンも空力効率が脚を引っ張る状態で、厳しい戦いが続いてきた。
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そうした状況を受け、チームは組織改革に着手。テクニカルディレクターのジェームズ・キーが離脱すると、今後は、スクーデリア・フェラーリから移籍となるデビッド・サンチェスが車両コンセプトパフォーマンス担当、ピーター・プロドロモーが空力担当、ニール・ホールディがエンジニアリング&デザイン担当として、アンドレア・ステラ代表の下に3人のテクニカルディレクターを敷く新たな技術体制へ移行することになったのだ。
第4戦アゼルバイジャンGPで投入されたフロアアップデートには、こうした組織改革の影響は及んでいないが、サマーブレイク前に投入予定とされる“Bスペック”アップデートを加速させるだろうと考えられている。
ノリスは前述の再編やアップデートは、チームが正しい道を進んでいるという自信を与えてくれると語った。
「間違いなくファクトリーの人達や皆がより楽観的に、幸せそうに見えるよ」と、ノリスは言う。
「僕はこの新しい構造や、新しい人達などを信じている」
「皆がより自由になり、新しいことに挑戦しようとして、大きく前進しようとしているんだ」
アゼルバイジャンGPでノリスはニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)の後方で何周も抜きあぐねていた場面があった。マクラーレンがトップスピードを欠いていることを示しているが、ノリスはDRS区間が短縮された影響も指摘している。
「オーバーテイクはちょっと無理だった。特に僕らのストレートスピードと、DRS区間の昨年と比較しての短さを考えるとね」
「前にでるために追いつくことは何でもやった。でも僕らは同じレベルになかったせいで、タイヤを使いすぎてしまったんだ」
ノリスはフロアのアップデートがマイアミGP以降でさらに力を発揮して来る可能性があると考えつつも、夏までに見込まれているBスペックとなるアップデートにより期待を抱いている様子だ。
「(アップデートは)超低速コーナーではあまり役には立たなかった。純粋なラップタイムのペースで見ると、ここではあんまりだっただろう」
「マイアミでは中速コーナーでもう少し役にたってくれるだろう。でも今のところはそんなものだ。小さな前進だからね」
「僕らにはこの週末(アゼルバイジャン)に手にしたものよりも、間違いなく大きくかつ良いモノが待っているんだ」
そのマイアミGPではグランプリ初日から好調さを伺わせ、ノリスはフリー走行2回目で6番手を記録。レースペースでもまずまずの速さを見せた。
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