2010年6月に発売され、コンパクトなボディと個性的なスタイルを持ち、いま日本でも巻き起こっているSUVブームのキッカケのひとつとなった日産ジューク。
しかしそれから8年が経過し、具体的なフルモデルチェンジのニュースは入ってこない。「開発中」、「今年デビューか」という断片情報が何度か編集部に入ってきたものの、どうやら2018年中のフルモデルチェンジはなさそうだ。
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そのいっぽうで、ジュークの所属する「コンパクトSUV市場」は隆盛を見せている。トヨタC-HRやホンダヴェゼルは販売台数上位ランキングの常連だし、マツダCX-3も元気。ボルボXC40やMINIクロスオーバー、アウディQ2など輸入車勢も存在感を発揮している。
ざっくり言えば、大きめのマイナーチェンジを実施して、評判のいい運転補助システム「プロパイロット」と「e-POWER」を設定するだけでも、売り上げは大きく向上しそうなものだが……。
2018年7月末の時点で、日産ジュークにフルモデルチェンジ情報はないのか? そもそも今年、日産はどのような新車スケジュールを組んでいるのか?? 新車販売店に通いつめ、日々「生」の情報を伝えてくれる流通ジャーナリストの遠藤徹氏に伺った。
文:遠藤徹
■新型登場は2019年初夏
ジュークは現行モデル発売後8年が経過しているが、一度もフルモデルチェンジしていない。このため、最近の販売実績推移は月販500台以下に低迷。ライバルのトヨタ・C-HRやホンダ・ヴェゼルに大差をつけられている。
そうはいっても変更スケジュールは組まれており、今年は8月29日にスポーティモデルであるジューク ニスモ仕様について、なんらかの変更が加えられる予定。各販売店に通達が入っており、見込み客に連絡している状況だ。
しかしこれだけではなかなかジュークの人気復活は難しいだろう。では新型(次期型)はいつ登場するのか。
販売店筋によると、
「本来であれば、ジュークのフルモデルチェンジは今年2~3月あたりに予定されていたが、開発が遅れ、先送りになっているらしい。2019年5~6月頃が有力との情報が入っている」
という。
ジュークは2018年5月に「ハイビームアシスト」を(一部グレードを除き)標準装備化する等の細かい一部変更を実施した。ここから約1年後にフルモデルチェンジして、新型に切り替わる、という情報のようだ。
次期型は基本的にはエクステリアデザインがキープコンセプトだが、中身はガラリと変える。最大の売りは「e-POWER」の設定である。
搭載されるのは、ノートで好評を博している1.2Lエンジン+モーターの組み合わせだが、燃費、走行性ともノートよりもかなり進化するようだ。2WDの他4WDも同時に設定するので、販売は滑り出しから同クラス最高を目指すはず。
従来ユニットである1.5Lガソリンや1.6Lターボも引き続きラインアップされるが、こちらも新開発ないしは大幅な改良が加えられる。
ライバルのC-HRやヴェゼルは月販6000~7000台規模でSUV市場のトップ争いを演じており、次期型ジュークもこの熾烈な戦いに挑むことになる。
■証言1:首都圏日産店「新型が遅れているのは完成度を高めるため」
「ジュークはエクストレイルと並び、日産SUVの柱となるべき戦略モデルの資格があるはずで、次期型には大いに期待している。フルモデルチェンジが遅れているのはe-POWERの完成度をさらに高めたいのと、提携関係にある三菱自動車との調整の必要性があるようだ。同社は現在、RVRの次期型の開発を進めている。
サイズダウンし、プラットフォームやエンジンなど基本コンポーネントはジュークと共用化し、ボディパネル、インテリア、味付けを変えた別バージョンとして売り出すと思われる」
■日産の今下半期の販売戦略
日産は今年下半期に投入するニューモデルが存在しないので、苦戦を強いられるのは必至の情勢にある。
改良モデルとしては、前述のように8月29日にジュークニスモ、9月6日にはセレナ2Lマイルドハイブリッド車のマイナーチェンジ、25日にノートの追加モデル設定、10月中旬にエクストレイル一部改良、年末にはリーフに改良モデル追加などを予定。
しかしどれも、それほどパンチ力があるわけではないから、これによって販売が盛り上がることは期待できない。したがって販売を促進するためには、ディーラーのキャンペーンなどサービス企画がよりどころとなる。
現在行われているキャンペーン用のサービス企画は成約すると、車両の大幅値引き、ナビの割引、オプションプレゼント、下取り車があれば買取り価格の上乗せ、用品の販売、サービスパックの割引など盛りだくさんの内容でアピールしている。
具体的には車両の割引はケースバイケースで格差があるが、ノートで純ガソリン仕様が25万円引き、e-POWERが15万円引き、セレナは2L純ガソリン仕様が30万円引き、e-POWER20万円引きなどが普通になっている。ノートe-POWERはつい最近まで5万円引きと引き締めていたはずだが、拡大傾向が続いている。
ナビの割引やオプションサービスはこれまでよりも増額傾向にある。
従来はセレナ、エクストレイルクラスで最高10万円を限度としていたのを最近は倍増の20万円に跳ね上がっている。実質的な値引きの上乗せである。
下取り車もしかりでこれまで査定ゼロのポンコツ車でも5万円程度の最低保証をつけていたのを、倍増の10万円までOKといった高価格買い取りが目立っている。用品の販売はバッテリー、タイヤ、ボディコート、エンジンリフレッシュなどを10%引きで販売。ドライブレコーダーは機種によって格差があり、10~30%オフで売っている。サービスパックは通常価格の33%引きと割引幅を拡大している。
■証言:首都圏日産店「早く新型車がほしい」
「いくつか改良モデルが発売になるが、この程度ではライバル他車との競争に勝てない。比較的優位に商談を進められるのはノートとセレナのe-POWERだけだ。それも発売当初は5万円引き程度で勝てたのが、最近は5~10万円拡大しないと決めてくれないお客さんが増えている。
リーフは今年3月までは値引きゼロだったのが、4月以降は30万円引きまで跳ね上がり儲けが少なくなっている。下取り車の高価買い取りもあるので、中古車も収益が落ちている状況にある。強力な新型車がほしい」
★ ★ ★
2019年にはノートとジュークのフルモデルチェンジが控えているだけに、なんとかこの2018年を乗り切ってほしい。
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