現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 突如登場したシビック・タイプRはドコが新しい? ホンダブースで開発者を直撃【東京オートサロン2020】

ここから本文です

突如登場したシビック・タイプRはドコが新しい? ホンダブースで開発者を直撃【東京オートサロン2020】

掲載 更新 14
突如登場したシビック・タイプRはドコが新しい? ホンダブースで開発者を直撃【東京オートサロン2020】

 タイプRはFF最速の座を取り戻すべく開発中

 ホンダブースに展示されたクルマのなかで、もっとも目立つ場所に置かれたのがシビック・タイプRだ。だが注目されつつもよほど好きな人が見ないと、なぜ突然オートサロンに展示されたのか、わからないような内容だった。このシビック・タイプRはマイナーモデルチェンジの参考出展。夏に発売とアナウンスされたモデルのコンセプトともいえる。詳細スペックなどは何も掲示されず、少し変更されたエクステリアが確認できる程度だ。

発売前に徹底比較! 注目のコンパクトカー「トヨタ・ヤリス」と「ホンダ・フィット」の選び方とは

 そこでシビックシリーズの開発責任者である松井さんに、果たしてどんなクルマであるのかを直撃した。

──ブレーキが変わったということですが。

「ローター径は変わらないですが、ドリルドからソリッドにし、1ピースを2ピースに変更しました。ドリルドよりもパッドと接する面が多くなることで減速性能が上がっています」

──ドリルドのメリットは放熱性やダストにあると思いますが、そのあたりはどうですか。

「ソリッド化しても2ピースに変更したことで耐熱性は確保しています。そしてダストよりも止めることが優先という考えです。ニュルなどでタイムを上げるためには、ギリギリまでブレーキを我慢できるか、シッカリ止まるか、それだけでコンマ何秒か変わってくるので、それを優先した形です」

──足まわりに変更はありますか。

「少しずつ見直しは行っていますので、徐々に皆さんにお知らせしていくつもりです」

──現行のタイプRはコンフォート性がシッカリと確保されていることが印象的でした。タイムアップを狙ってそのあたりはどうなるのでしょうか。

「コンフォート性は犠牲にしてはいけない部分だと思っていますので安心してください。それでいて、コーナーの入り方、出方を追求し、より速く曲がって抜けられるクルマを目指しています」

──エンジンに変更点はありますか。

「エンジンはまったく変わっていません。ただしフロントの開口面積を大きくし、冷却性能をアップしました。それによって高負荷な状態を長く維持できるようになっています」

──ニュルでFFのライバルともいえるルノー・メガーヌR.S.トロフィーRが、7分40秒100という記録を出しました。新型タイプRのタイムが気になりますがいかがでしょうか。

「ニュルで走っていますが、まだ企画段階なので何秒というタイムアタックは行っていません。全体のポテンシャルを確認する段階です。開発目標をクリアできているか、長い距離を目指した性能で走れるか、などをチェックしています」

──最終的にはライバルを凌ぐタイムを出しに行くのでしょうか。

「(会場で流れている)映像で柿沼(シビックタイプRの開発責任者)が『FF最速であることは基本』と言っているとおりです。あとはご想像ください」

──エアロダイナミクスに関してのアップデートはありますか。

「それも徐々にアナウンスしていきます」

 発売は夏という新型シビック・タイプR。松井さんによれば、まだ登場まで半年あるので詰めていく、期待してほしい、とのことだった。果たしてニュルではどんなタイムを出すのか、夏が待ち遠しい。

 そんなシビック・タイプRが話題を呼んだホンダブースだが、ほかにも注目車種は多数ある。その1台がN-ONE CAFE RACER CONCEPTだ。

 一見軽自動車のN-ONEをレーシーにしたてただけのように思えるが、話を聞くと新型N-ONEのコンセプトモデルなのだという。現行を踏襲したデザインにカスタマイズが施されているが、エクステリアはこれが新型だと思ってほぼ間違いないとのこと。ヘッドライト周囲のLEDリングなども実現される模様だ。インテリアを覗くと、MTのシフトレバーが見られた。現行は全モデルCVTであり、待望のMTがラインアップされることも間違いないだろう。関係者によれば基本的なトランスミッション自体はN-VANで採用されたものと同じだという。

 続いてホンダのカスタマイズといえばモデューロ。とくにコンプリートカーのモデューロXがラインアップを拡大している。オートサロンでは最新のヴェゼル・モデューロXの横に、まだベース自体が発売されていないフィット・モデューロX・コンセプトと、マイナーチェンジを実施したフリードをベースにした、フリード・モデューロX・コンセプト 2020が展示されていた。WEB CARTOPでもお馴染みのドリキンこと土屋圭市さんが開発アドバイザーを務めるモデューロだけに、一切妥協のない一歩上ゆく上質な走りを見せてくれそうだ。

 そのほか、レッドブル&トロロッソのF1マシン、NSXの乗り込み体験、マイナーチェンジを行ったシビック・ハッチバック&セダン、同じくマイナーチェンジで追加された新色のS660なども並ぶ。

 そんななか、ブース奥にあえて照明を落としたゾーンがあり、覗いてみるとクールなCR-Vが置かれていた。CR-V BLACK EDITION Custom Concept with THE CHECK SHOPと名付けられたコチラは、ヨコハマのチューニングショップ、THE CHECK SHOPと手を組んだ1台だという。CR-Vのオフロードテイストを強調するカスタマイズとして興味深い。

 また、無限エリアにはS660とフィットが並ぶ。S660は2020年夏に発売予定のパーツを装着したコンセプトカーである。一方フィットは壁を突き抜ける形の面白い展示。左半分がSkip、右半分がDashと名付けられた異なるカスタマイズの提案だという。

 盛りだくさんのホンダブースにはクルマの楽しさ、走る楽しさが溢れていた。まもなくフィットが登場する2020年のホンダは、これまで以上にクルマ好きを刺激してくれそうだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
レスポンス
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
motorsport.com 日本版
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
VAGUE
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
くるまのニュース
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
GQ JAPAN
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
レスポンス
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
motorsport.com 日本版
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
AUTOSPORT web
フィアット新型「600e」と暮らしてみたら「500L」との2台体制を夢見てしまい…ファミリーカーとしてオススメの1台です【週刊チンクエチェントVol.47】
フィアット新型「600e」と暮らしてみたら「500L」との2台体制を夢見てしまい…ファミリーカーとしてオススメの1台です【週刊チンクエチェントVol.47】
Auto Messe Web
なんとも物騒な「煤殺し」ってなんだ!? トラックドライバー御用達アイテムの正体とは
なんとも物騒な「煤殺し」ってなんだ!? トラックドライバー御用達アイテムの正体とは
WEB CARTOP
東京海上日動、顧客連絡先不明の代理店を新たに2社確認 合計124社に
東京海上日動、顧客連絡先不明の代理店を新たに2社確認 合計124社に
日刊自動車新聞
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
くるまのニュース
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
motorsport.com 日本版
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
AUTOSPORT web
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
レスポンス
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
motorsport.com 日本版
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
くるまのニュース

みんなのコメント

14件
  • まだ発売まで半年以上あるからじっくり煮詰めてFF最速を奪還してほしい!GT-Rみたいに趣味性の高いスーパーウェポンがもう一台くらいあってもいいんだから
  • 1.5ターボの
    6MTの出来が良いからね
    普通の人は それでも結構行けるし
    少しブースト上げてもいいし?
    お値段もそれなりにリーズナブルだしね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

499.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

93.0899.8万円

中古車を検索
シビックタイプRの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

499.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

93.0899.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村