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F1が求めたビッグチームとの格差解消、実現は「もう少し先」と首脳部。新規定導入2022年はトップ3が表彰台ほぼ独占

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F1が求めたビッグチームとの格差解消、実現は「もう少し先」と首脳部。新規定導入2022年はトップ3が表彰台ほぼ独占

 F1マネージングディレクターのロス・ブラウンは、近年導入されてきたレギュレーションの効果が発揮され、トップチームと他チームの差が縮まってくるのは2023年以降だろうと考えを示した。

 2022年シーズン、F1は新たなテクニカルレギュレーションが施行され、グラウンドエフェクトを大きく活かしたマシンへと変貌した。2021年には予算上限を設定した財務レギュレーションも開始されるなど変化が続いている。

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 これにはF1オーナーのリバティ・メディアがF1の改革を進める意図があり、大金を投じているビッグチームとそれ以外の中小規模チームとの差を縮めようとしてきていた。賞金システムの変化や、ランキングに応じた空力開発時間の制限なども、その一環だ。

 特に新たなテクニカルレギュレーションが導入された2022年は、勢力図に大きな変化が生まれることも期待されていた。ただ、実際にはレッドブル、フェラーリ、メルセデスのトップ3という構図に変化は無かった。新マシンの意図した接近戦は増えたものの、表彰台をトップ3チーム以外が獲得した回数も1回のみとなるなど、思ったような成果は出ていなかったのだ。

 ロス・ブラウンはトップ3以外の表彰台獲得が2回に留まった2017~2018年を経て、その現状は「受け入れることのできないものだ」と語っていた。

「(2シーズンで)合計123個の表彰台のうち、(トップ3チーム以外のものが)2回というのは、受け入れられないモノだ。特に、技術的にも財政的にも格差が大きくなっていることもある」

「これはFIAとチームと共に取り組んでいる問題だ。なぜなら、F1の将来はこの問題次第なんだ。色々な解決策が検討されていて、我々はあまり長引かせることは受け入れられない」

 そうして改革が始まったF1だが、前述のとおりその効果が発揮されているとは言いづらい。

 ただ、ブラウンはMotorsport.comの取材に対し、2023年以降にはより状況が改善されることを期待していると語るなど、時間の問題であると示唆した。

「もう1シーズン必要だと思う」と、ブラウンは語る。

「こうした新レギュレーションとなった時、2~3チームはそれを物ともしないことがある」

「2009年も新たなレギュレーションとなったが、ビッグチームですら苦戦している中でも、2~3チームは飛び抜けていた。だからまだ時間が必要だと思う」

「こうした状況が続く場合、我々が何をするかは分からない。というのも予算上限の導入や、レースの助けになるようにコースやマシンを改良し、レースフォーマットに手を加えるなど、様々な取り組みをしてきたと思うからだ」

「それらすべてが、このスポーツをいい状態に維持するために調整されてきた。ランキングによって空力開発時間の制限もある」

「良い方向に向かわせるための、そうした色々な施策があるんだ。だから楽観的に考えている」

■予算上限とレガシー

 各チームが接近するには時間が必要だと語ったブラウン。彼は予算上限が導入された後でも、トップチームはそれまでに築いてきた優れたインフラや知識が、短期的にはトップチームにアドバンテージを与える可能性は認めている。

 ただそれらのアドバンテージも、時間の経過とともに風化し、各チームがより接近するようになると確信していると語った。

「完全に整った設備やデータベースのあるファクトリーを保持している場合、それを奪うようなことはできない。しかし妥協や譲歩は行なわれてきた」

「風洞を持たず、新設したいと考えているチームがあり、そこでは彼らが追いつくことができるように控除の面で譲歩があった。FIAは非常に賢明だったと思う」

「このままでは、ビッグチームが小規模チームを引き離し続けていた。だから少なくとも、バランスをとったんだ。今、ビッグチームが以前のような形で引き離す方法は無いと思う。小規模チームも、追いつくことができるはずだ」

「それには時間も掛かるだろう。スイッチのオンオフのような期待は非現実的だ。だが、正しい方向に進んでいる。そして我々が忘れるべきでないモノは、持続可能な小規模チームを作り上げているということだ」

「彼らもF1が強力になっていることで、新しいスポンサーや放映権、そして自前のスポンサーなどからプラスの恩恵を受けていると思う。今、彼らは自己資金を持つようになっている。それは大きな要素になる」

「安定性と経済的な持続可能性があるからこそ、彼らは正しいことができるんだ」

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みんなのコメント

1件
  • 昔からF1 はカネのあるチームの為のレース
    公平なんてあり得ない
    オリンピックと同じ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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